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「女性力」で地場農業支える JAはだの女性部レポート

「女性力」で地場農業支える JAはだの女性部レポート

秦野市農業協同組合が発行する組合員向けの機関紙「JAはだの」では、毎号でJAはだの女性部の活動を紹介しています。地域の食文化を若い世代に伝える「ふるさと料理教室」といった女性部ならではの取組みや、部員がリレー方式で活動報告を行う寄稿コーナーなど、食と農を通じた地域活動を1ページを使って掲載。高齢化や担い手不足が叫ばれる農業の振興に汗を流す女性たちのはつらつとした活動を、内外に発信しています。

農家以外も参加OK 約960人の大所帯

JAはだの女性部には約960人が所属し、県内でも有数の規模を誇る農業関連の女性組織です。農家以外の女性も気軽に参加でき、食農教育や地産地消、暮らしに関わる取組みなどを通して豊かな生活の実現に向けた活動を行い、部員同士の親睦を深めています。

農家以外も参加OK 約960人の大所帯

機関紙を通して女性部の活動発信

女性部の活動を追い続けている秦野市農業協同組合では、毎月発行する機関紙(タブロイド判8ページ)の1ページを使い、女性部に関する情報を掲載しています。

11月6日は、自給率向上を目指して女性部が取り組む「大豆プロジェクト」で使用している市内の畑で、鳥獣被害の防止に向けた電気柵の設置方法を学ぶ勉強会の様子を取材しました。

農家以外も参加OK 約960人の大所帯

シカ用電気柵の設置に挑戦

勉強会には、女性部メンバーや見学を希望する組合員8人が参加。電気柵メーカーのスタッフによる説明を受けながら、実際の設置手順などを実践形式で学びました。

会場周辺では近年シカによる食害が発生していることから、イノシシ用などと比べて支柱が長く、ワイヤーを5段設置できるタイプのソーラー式電気柵を使用。部員は畑の周りに3メートル間隔で40本の支柱をハンマーで埋め込み、ワイヤーを取り付けていきました。

シカ用電気柵の設置に挑戦

1時間ほどかけて畑2面分をぐるりと囲むように電気柵を取り付けると、最後は本体を組み立てて畑の隅に設置。電源を入れて通電が確認できると、参加者は一様に笑顔を見せて汗をぬぐいました。女性部員は「思ったよりも簡単に設置できることが分かって参考になりました」「既に電気柵を使用していますが、夫任せだったので正しく設置されているのか、自分でも確認してみたいと思います」などと感想を話していました。

電気柵を取り付ける

主体的に学び、動く

勉強会を終えた熊澤淳子部長は「鳥獣被害は、どの農家にとっても深刻な問題。資料を見るだけでなく実際に体を使いながら電気柵の設置方法を学べたので、部員にとってはとても貴重な経験になったのでは」と振り返りました。

主体的に学び、動く

取材を行った秦野市農業協同組合の寺澤昌美さんは「市内の農業振興に向け、女性部の皆さんは自分で考え、自発的に活動を行ってくれています。JAとしても、機関紙を通して女性部の取組みを多くの方に知っていただけるようサポートしていけたら」と話していました。

主体的に学び、動く