更新日:2018年7月24日

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仕事と家庭の両立―自分らしいリズム―

 4月に育児休業から復帰して両立生活に入った皆さんは、やっとリズムが取れてきた頃でしょうか。保育園からの呼び出しに追われたりしていらっしゃいますか? 子供の病気の時のためと有給休暇をためていたのに、頑張り過ぎてご自身が寝込んでしまい、休みを使ってしまったなんていうことになっていませんか? 疲れが出る時節でもありますから、無理は禁物ですよ。

 いまだに6割近い女性が第一子出産で会社を辞めている日本の背景と重ねるにつけ、女性にとって両立はまだまだハードすぎるのではないかと感じています。両立できているという時点で、皆さんをスーパーウーマンと言ってもいい!と思ったりするほどです。ほんと、皆さん、自信を持ってくださいね。

 でも、本当はスーパーウーマンではなく、私たちの体力にも気力にも限りがあり、そのうえ個人差もあります。ですから、世の中のスタンダードに合わせようとしたり、他人と比較しては負担が増すばかり。自分に一番心地よい両立生活をマネジメントしていくという視点が、何より大切なのではないでしょうか。

 往々にして、両立生活の総監督的役割を担うのは女性ですから、皆さんが元気で生活を差配できてこそ、一家が忙しい中にも素敵な両立リズムを作り出せる、ワーク・ライフ・マネジメントができるようになるのです。

 このことは、情報選択においても同じです。家事・育児についての情報は世の中にあふれていて、どれが正しいのか、どれを選択してよいのか、○○の言うことなら聞かなくてはいけないのだろうかと悩まれる方も多いようです。「母親として、妻として、こうあるべき、こうしなくてはいけない」というようなトーンの情報もあり、人によっては、自分はできていないかもと不安な気持ちを掻き立てられるかもしれません。

 働く環境や家族の状況もそれぞれで、両立の状況は皆違いますから、両立の仕方も家事も育児も、正しいノウハウがこれだと言い切れるものはないのです。他人が望むようにできなくても、ご自身にとって役に立ちそうな方法、楽に感じられることがポイントポイントで見つかれば十分なのではないでしょうか。

 以前、「ホコリが気になるので目立たないように白い家具にした」という方がいらっしゃいました。“正しい”ノウハウ的には、ホコリ=掃除。でも、この方のその時の生活にはこれが一番適切なわけでしょうね。昔の人が「ホコリでは死なない」と言ったものですが、なるほど、いい塩梅で工夫なさっていると感心したものです。

 神奈川県でワーキングマザー両立応援カウンセリングが始まって10年経ちました。10年の中で、夫の保育園の送りが増えたことは、大きな変化の一つに挙げられます。このことに寄せて思うのは、やはり、数は力、多くの人が普通に行うようになれば、皆抵抗なくできるようになるのだということです。

 そういう意味で、もっと女性の身近に、地域にも職場にもいろいろな両立ロールモデルがいて、マネしたいところ(時には反面教師かもしれませんが)をたくさん見ながら、もっと楽に両立できて、少しでも楽しみの部分を多く感じられるようになればいいなと思っています。そして、これからはそういう時代が来るのだとも期待をしているのです。

(執筆:ワーキングマザー両立応援カウンセリング カウンセラー 桂 香代子氏)

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