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更新日:2024年2月9日

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神奈川県営水道 水安全計画について

 

 県営水道では、原水の水質に応じた浄水処理と適切な運転管理、送配水過程における計画的な老朽管の更新、さらには定期的な水質検査などを行うことで、水道使用者の皆様に安心して飲んでいただける水道水を供給しています。

 近年、水道水のカルキ臭やかび臭など水質に対する水道使用者の関心が高まっており、これまで以上に水質管理の充実が求められています。そこで、水源から給水栓に至る水質管理を一層充実させ、安全で良質な水道水を水道使用者の皆様へお届けするため、「神奈川県営水道 水安全計画」を策定しました。

1.水安全計画とは

 水安全計画とは、食品製造分野で確立されているHACCP(ハサップ)の考え方を取り入れ、水源から給水栓に至る水道システムに存在する危害(水道水の水質に影響を与える様々なリスク原因)を抽出・特定し、それらを継続的に監視・制御することにより、安全で良質な水道水の供給を確実にするための総合的な計画です。

2.神奈川県営水道 水安全計画の基本指針

 「神奈川県営水道 水安全計画」では、「安全性の向上」、「維持管理水準の向上」、「技術継承と技術レベルの向上」、「水道使用者からの信頼向上」の4点の実現を基本方針としました。

安全性の向上

 県営水道の水源である湖沼や河川等は、比較的良好な水質を維持していますが、藻類の繁殖によるかび臭等の浄水処理障害、車両事故による油類や工場からの化学物質の流出等の水質汚染事故、病原微生物による感染症などに注意が必要です。これらの危害に適切かつ速やかに対応するため、水源から浄水場を経て給水栓までの各段階での水質管理を徹底します。

維持管理水準の向上

 県営水道は、神奈川県営水道事業経営計画で「将来にわたって持続可能な水道の実現」を掲げており、安全安心なライフラインづくりを進めています。安全で良質な水道水を安定的に供給するという水道事業者の使命を果たし続けるため、水道システムの危害原因事象を明確にすることにより、水質監視装置等の整備や更新を進め、水質の維持管理の充実に取り組みます。

技術継承と技術レベル向上

 浄水場や営業所に分散していた知識を水安全計画に集約し、統合化することにより、高度な技術レベルで標準化します。水安全計画を運用しながら職員の知識・技術を円滑に継承し、職員の技術レベルをさらに向上させます。

水道使用者からの信頼向上

 水道使用者からの請求による水質の依頼検査は年間20~40件程度あり(平成28年度~令和2年度)、鉄さびやゴム片などの異物に関する依頼が約4割を占めています。また、県営水道フレンズのアンケート調査結果(平成28年度~令和2年度)では、約8割の人が水道水の水質は安心と回答していますが、約4割の人が浄水器やペットボトルの水を飲むとも回答しています。今後とも、安心して水道を利用していただくため、適切な水質情報の提供に努め、水道使用者からの信頼を向上させます。

3.神奈川県営水道 水安全計画の概要

 県営水道は、相模川を水源とする寒川浄水場と谷ケ原浄水場の大規模浄水場のほか、7箇所の小規模浄水場と1箇所の水源(紫外線処理)、用水供給事業者である神奈川県内広域水道企業団の浄水場からお客さまに水道水をお届けしています。

 これらの浄水場は、原水水質の状況がそれぞれ異なること、また、浄水場の施設はそれぞれ固有の特徴があることから、浄水場系統あるいは水源系統ごとに水安全計画を策定し、各水質項目について運転管理基準表と異常時の対応手順書を作成しました。

4.神奈川県営水道 水安全計画の見直し

​​​​​​​ 「神奈川県営水道 水安全計画」は、PDCAサイクル(Plan計画立案、Do実施、Check定期的な点検、Act改善)に沿って、毎年度、見直しを実施しています。

​​​​​​​ 具体的には、水安全計画に基づく適切な水質管理について実施状況の検証などを行い、さらに、お客さまの声や最新の技術情報等も考慮し、問題点や課題の整理を行った上で、必要に応じて改善することにより、水道水の「安全」をより確実なものとしています。

このページに関するお問い合わせ先

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