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神奈川県立金沢文庫で開催する講座・講演会等についてご案内いたします。
2025年11月23日から2026年1月17日
750年ほど前、金沢北条氏は「金沢文庫」と呼ばれる文庫(ふみくら)を創建し、和漢の貴重な書物を蒐集し、そこに収めました。それらは「金沢文庫本」と総称され、日本の古典籍史上、極めて重要な存在となりました。「金沢文庫本」は、徳川家康を経て、尾張徳川家に受け継がれていきます。
文学・歴史学の分野で第一線の研究を進めてこられた研究者を講師に迎え、日本が世界に誇る「金沢文庫本」の形成と伝来の歩みをお伝えいたします
<講座名>
「金沢文庫95周年・蓬左文庫90周年記念 金沢文庫本の世界」(連続講座 全5回)
(1)11月23日(日曜日)「尾張徳川家における金沢文庫本―継承と活用」
蓬左文庫は、尾張徳川家の旧蔵書を引き継いだ文庫です。家康から息子義直へと伝来した5件の金沢文庫本を通して、蔵書を守り伝えてきたあゆみを紹介します。
講師:星子桃子氏(名古屋市蓬左文庫 学芸員)
(2)11月29日(土曜日)「書物を蒐めるということ―金沢文庫本の形成と金沢北条氏」
日本を代表する古典籍群である金沢文庫本は、どのように形成され、伝来したのでしょうか。特別展「金沢文庫本―流離う本の物語―」のみどころを、担当学芸員がお伝えいたします。
講師:貫井裕恵(神奈川県立金沢文庫 学芸員)
(3)12月13日(土曜日)「武家蔵書の継承 ―徳川家康の遺品と金沢文庫本―」
金沢文庫本は、日本文化史の柱と見るべき重要な蔵書です。金沢文庫本は今日でも、古典研究の資料として最も重要ですが、かつてそれらは武家文化の中枢にありました。この蔵書を伝えた功績は、多くの金沢文庫本を徳川家にもたらした、家康の行動にあります。今回のお話では、江戸幕府紅葉山文庫の蔵書や展示品を通して、家康の文化観を考えてみます。
講師:住吉朋彦氏(慶應義塾大学附属研究所斯道文庫 教授)
(4)12月14日(日曜日)「徳川家康の古典籍蒐集と尾張藩の古代史研究」
徳川家康は、金沢文庫本を含む古典籍の善本を、諸家から献上されたり、書写させたりして蒐集していました。家康の蔵書形成の具体的な様相と、その蔵書を譲られた尾張藩における古代史研究の実態について紹介します。
講師:丸山裕美子氏(愛知県立大学 教授)
(5)令和8年1月17日(土曜日)「尾張徳川家の蔵書をめぐる交流―権力と書物―」
尾張徳川家は初代義直以来、あらゆる人脈を頼み書物を蒐集し、また蔵書を他家の利用に供することもありました。17世紀の同家蔵書をめぐる交流を紹介し、江戸前期における権力と書物の関係について考えてみたいと思います。
講師:今和泉大氏(名古屋城調査研究センター 学芸員)
【会場】神奈川県立金沢文庫 地下会議室
【時間】13時30分から15時30分まで
【定員】70名
原則として5回セットでの申し込みとし、定員を超えた場合は抽選となります。ただし5回セットで申込みの方を優先し、申込み期限の時点で定員に満たなかった場合に各回申込みが有効となります。その際5回セットで申込んだ方と各回で申込んだ方との合計が定員数を超えた場合、各回申込みの方のみで抽選をおこないます。
【受講料】
各回1,000円、5回セット5,000円(各回払い、現金のみ)
※連続講座のみ受講の際は観覧料をお支払いいただく必要はありませんが、展覧会をご観覧いただく場合は別途観覧券をご購入いただく必要があります。
【全講座を受講される方へ】
全5回ご出席のかたには、最終日(1月17日)に当館の招待券2枚を贈呈します。
以下の、(1)または(2)のいずれかの方法によりお申込みください。
(1)講座申込フォームからお1人ずつお申込下さい。(一度に複数名の申込みはできません。)
(2)往復はがき(1人1枚)に住所・氏名・電話番号、希望講座名(開催日)あるいは、すべての講座を受講と明記して、神奈川県立金沢文庫(〒236-0015神奈川県横浜市金沢区金沢町142)へご郵送ください。
*この連続講座は一枚のはがきで希望講座が複数の場合も承ります。
【申込締切】令和7年11月6日(木曜日)必着
神奈川県立金沢文庫
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