よくある相談例(FAQ) 法人 (法人設立後の申請・届出等)

掲載日:2020年3月30日

法人(法人設立後の申請・届出等)


質問 問1 定款の変更を行う場合には、どのような手続きが必要なのですか。
回答

回答

定款の変更は、定款に特別の定めがない限り、社員総数の2 分の1 以上が出席した総会で、出席者の4 分の3 以上の多数の議決を得ることが必要です。変更した事項により、所轄庁への認証申請又は届出をすることになります。認証申請が必要となる変更事項については、所轄庁が認証することにより効力を発しますので、所定の書類を添えて、所轄庁に定款変更の認証申請をしなければなりません。(法第25 条、条例第6条、規則第8条)


○所轄庁への認証申請が必要となる変更事項
(1)目的
(2)名称
(3)特定非営利活動の種類及び当該特定非営利活動に係る事業の種類
(4)主たる事務所及びその他の事務所の所在地(所轄庁の変更を伴うものに限る。)
(5)社員の資格の得喪に関する事項

(6)役員に関する事項(役員の定数に係るものを除く。)
(7)会議に関する事項
(8)その他の事業を行う場合には、その種類その他当該その他の事業に関する事項
(9)解散に関する事項(残余財産の帰属すべき者に係るものに限る。)
(10)定款の変更に関する事項


※所轄庁の変更を伴う定款変更の認証申請は、変更前の所轄庁を経由して、変更後の所轄庁へ提出していただきます。その際の申請書等の様式は、変更後の所轄庁の様式となります。


○所轄庁への届出が必要となる変更事項
(1)主たる事務所及びその他の事務所の移転・新設(所轄庁の変更を伴うものを除く。)
(2)役員の定数に係るもの
(3)資産に関する事項
(4)会計に関する事項
(5)事業年度
(6)解散に関する事項(残余財産の帰属すべき者に係るものを除く。)
(7)公告の方法
(8)法第11 条第1 項各号に規定がない事項(合併に関する事項、事務局に関する事項など)

 

定款の変更については、登記が成立要件とされていませんので、登記を行わなくても認証を受ければその効力は生じますが、登記事項に関する変更があった場合には、主たる事務所の所在地において2 週間以内に変更の登記を行うことが必要です。(法第7 条、組合等登記令第6 条)

 

なお、変更の登記を行った場合は、所轄庁に登記事項証明書と登記事項証明書の写しの提出が必要となります。(法第25条第7項、規則第9条)


質問 問2 活動内容については、どのような情報が公開の対象となるのですか。
回答 

回答

特定非営利活動法人は、毎事業年度初めの3 月以内に、前事業年度の次の(1)~(6)に掲げる書類を作成し、これらを、作成の日から起算して5年が経過した日を含む事業年度の末日までの間、主たる事務所及び従たる事務所に備え置かなければなりません。(法第28 条第1 項)


また、(7)~(10)に掲げる書類についても、主たる事務所及び従たる事務所に備え置かなければなりません。(法第28 条第2 項)


(1) 事業報告書
(2) 貸借対照表
(3) 活動計算書
(4) 財産目録
(5) 年間役員名簿(前事業年度において役員であったことがある者全員の氏名及び住所又は居所並びにこれらの者についての前事業年度における報酬の有無を記載した名簿)
(6) 前事業年度の末日における社員のうち10 人以上の者の氏名及び住所又は居所を記載した書面
(7) 役員名簿
(8) 定款
(9) 認証書の写し
(10) 登記事項証明書の写し


さらに、特定非営利活動法人は、その社員その他の利害関係人から上記の(1)~(10)の書類について閲覧の請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧させなければならないと定められています。ただし、設立の直後(合併の直後)で(1)から(6)までの書類が作成されるまでの間は、認証申請時の事業計画書及び活動予算書、法人成立時(合併時)の財産目録を閲覧させることになります。(法第28 条第3 項)


これらの書類の閲覧期間は、原則として、(1)~(6)については事務所の備置き期間に該当するもの、(7)~(10)については最新のものを閲覧させれば足りると考えられます。


この閲覧の拒否ができる「正当な理由」とは、休日や時間外の閲覧請求や、明らかに不法・不当な目的による閲覧請求等、極めて限定的なものと考えられます。

なお、閲覧の請求ができる「その他の利害関係人」としては、債権者、保証人、法人と取引等の契約関係があるもの、法人の行為により損害を被って損害賠償請求権を持っているものなどが考えられます。

このページの先頭へ戻る 


質問 問3 法人を解散する場合には、どのような手続きをとればよいのですか。また、その際の残余財産の処理方法はどうなるのですか。
回答

回答

特定非営利活動法人は、次に掲げる事由によって解散します。(法第31 条第1 項)
(1) 社員総会の決議
(2) 定款で定めた解散事由の発生

(3) 目的とする特定非営利活動に係る事業の成功の不能
(4) 社員の欠亡
(5) 合併
(6) 破産手続開始の決定
(7) 法第43 条の規定による設立の認証の取消し


このうち、(3)の「目的とする特定非営利活動に係る事業の成功の不能」を事由とする解散については、所轄庁の認定がなければ効力を生じません。(同条第2 項)


なお、法人が解散した場合、その法人は清算法人となり、清算の目的の範囲内において、清算の結了まで存続するものとみなされます。(法第31 条の4)


清算事務の執行にあたる者を清算人と呼び、その主な職務は、次のとおりです。

(法第31 条第4 項、法第31 条の9)
・ 解散事由が(1)、(2)、(4)、(6)の場合には、所轄庁へその旨の届出
・ 現務の結了(現に継続中の事務を完了させること)
・ 債権の取立て及び債務の弁済
・ 残余財産の引渡し


清算人は、破産手続開始の決定による解散を除き、原則として理事が就任します。ただし、定款又は総会の決議で別に定めることも可能です。(法第31 条の5)


また、残余財産の帰属先は、合併及び破産手続開始の決定の場合を除き、法第32 条で次のとおり決められます。
(1) (法第32 条の3 に基づく)所轄庁に対する清算結了の届出の時に、定款で定めた者に帰属します。(法第11 条第3 項)
なお、その場合、次の①から⑥のうちから選定すべきことが義務づけられています。

① 特定非営利活動法人
② 国又は地方公共団体
③ 公益社団法人又は公益財団法人
④ 私立学校法第3 条に規定する学校法人
⑤ 社会福祉法第22 条に規定する社会福祉法人
⑥ 更生保護事業法第2 条第6 項に規定する更生保護法人
(2) 定款に残余財産の帰属すべき者に関する規定がないときは、清算人は、所轄庁の認証を得て、その財産を国又は地方公共団体に譲渡することができます。
(3) (1)、(2)の方法により処分されない財産は、国庫に帰属します。


質問 問4 所轄庁に提出し、閲覧の対象となる書類は何ですか。また、閲覧はどのように行うのですか。
回答

回答

特定非営利活動法人は、毎事業年度初めの3 月以内に、前事業年度の次の書類を所轄庁に提出しなければなりません。(法第29 条、条例第8条)


事業報告書等

  • 事業報告書
  • 活動計算書
  • 貸借対照表
  • 財産目録
  • 年間役員名簿(前事業年度において役員であったことがある者全員の氏名及び住所又は居所並びにこれらの者についての前事業年度における報酬の有無を記載した名簿)
  • 前事業年度の末日における社員のうち10人以上の者の氏名及び住所又は居所を記載した書面

 

 また、定款の変更が行われた場合には、遅滞なく次の書類を提出する必要があります。

  • 定款 ・定款の認証に関する書類の写し ・定款の変更に係る登記事項証明書
  • 定款の変更に係る登記事項証明書の写し


所轄庁は、法人から提出を受けたこれらの書類について、閲覧又は謄写の請求があった場合には、これを閲覧又は謄写させなければならないと定められています(法第30 条)。


ただし、事業報告書等については、過去5年間に提出を受けたものに限ります。
神奈川県に主たる事務所を置く法人(横浜市、川崎市、相模原市及び藤沢市の各市域のみに事務所を置く法人を除く。)の閲覧書類は、NPO 協働推進課において閲覧することができす。(横浜市、川崎市、相模原市及び藤沢市の各市域のみに事務所を置く法人の閲覧書類は各市において閲覧することができます。)


なお、閲覧書類の一部については、県又は各市及び内閣府のホームページ上において公開しています。
〔内閣府ホームページ:https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/

このページの先頭へ戻る 


質問 問5 所轄庁が特定非営利活動法人に対して報告や検査を求めるのはどのような場合ですか。また、どのような方法で行うのですか。
回答

回答

所轄庁が特定非営利活動法人に報告や検査を求めることができるのは、特定非営利活動法人が、
(1) 法令に違反する疑いがあると認められる「相当な理由」があるとき
(2) 法令に基づいてする行政庁の処分に違反する疑いがあると認められる「相当な理由」があるとき
(3) 定款に違反する疑いがあると認められる「相当な理由」があるとき
となっています。(法第41 条)

 

このように、単なる違反の「疑い」だけではなく、「疑い」があると認められる「相当な理由」がある場合には、報告、検査をすることができるとされています。


この「相当な理由」とは、客観的にみて十分に違反の疑いがあると考えるだけの事実、根拠のこととされています。


ここでいう法令とは本法を含む全ての法令のことで、(2)の行政庁の処分とは、法第42条の改善命令のほかに、特定非営利活動法人が行う事業についての関係法令に基づく行政庁の処分も含みます。


この規定による「報告」とは、所轄庁が特定非営利活動法人に対して、本法で作成、提出等が義務づけられている財産目録、貸借対照表等の書類やその他必要な書類の提出を求めたり、その内容に関する説明を求めることを言います。また、「検査」とは、所轄庁の職員が、対象となる特定非営利活動法人の事務所、その他の施設に立ち入り、その業務若しくは財産の状況や、帳簿、書類その他の物件を検査することを言います。


なお、検査をする職員は「相当な理由」を記載した書面を特定非営利活動法人の役員等に提示することとなっているほか、その身分を示す証明書を携帯し関係者に提示することとなっています。


質問 問6 所轄庁は、どのような場合に特定非営利活動法人に対して改善命令を行うことができるのですか。
回答

回答

所轄庁は、特定非営利活動法人がその活動の実態等において認証の基準を満たしていないと認めるときその他法令、法令に基づいてする行政庁の処分若しくは定款に違反し、又はその運営が著しく適正を欠くと認めるときは、当該特定非営利活動法人に対し、期限を定めて、その改善のために必要な措置を採るべきことを命ずることができます(法第42 条)。これがいわゆる「改善命令」です。


この「改善のために必要な措置」としては、事業の全部又は一部の停止命令、役員の解職勧告、その他の指導等の措置を含め、適当と考えられるあらゆる措置が含まれます。


また、「著しく適正を欠くと認められるとき」とは、特定非営利活動法人の運営が著しく公共の福祉を害すると認められる場合、特定非営利活動の目的を著しく違反したと認められる場合等が想定されます。

このページの先頭へ戻る 


質問 問7 所轄庁は、どのような場合に特定非営利活動法人の設立の認証を取り消すことができるのですか。
回答 

回答

所轄庁は、特定非営利活動法人が、次の3 つの事由に該当すると認めるときには、設立の認証を取り消すことができるとされています。(法第13 条第3 項、第43 条第1 項)


まず、改善命令をしたにもかかわらず、これに違反した場合であって、かつ、その他の方法により監督の目的を達することができないときには取消を行うことができます。


このように、監督の目的を達することができないときの取消しに当たっては、改善命令を行うことを原則としていますが、例外的な場合として、法令に違反した場合であって、改善命令によってはその改善を期待することができないことが明らかであり、かつ、他の方法により監督の目的を達することができないときは、改善命令を経ないでも、当該特定非営利活動法人の設立の認証を取り消すことができます。(法第43 条第2 項)


これは予想し得ない事態が起きた場合であって、緊急を要するときに、所轄庁が臨機応変に対応できるようにするためです。


次に、3 年にわたって、事業報告書等の提出を行なわない場合、いわゆる「休眠法人」に対しても取消しを行うことができるとされています。(法第43 条第1 項)


また、設立の認証を受けた者が設立の認証があった日から6か月を経過しても主たる事務所の所在地において設立の登記をしないときは、所轄庁は、設立の認証を取り消すことができます。(法第13 条第3 項)


質問 問8 総会で諮るべき事項は何ですか?
回答

回答

NPO法の定めでは、社員総会の決議が必要な事項は、法人の解散、合併と定款の変更の3つです。これ以外に総会で諮るべき事項は、それぞれの法人の定款で定めた事項です。

 

県のWebsiteにある「標準的な定款例」では、この3つ以外に、事業計画及び予算に関する事項、事業報告及び決算に関する事項、役員の選任等に関する事項、入会金及び会費に関する事項、長期借入金に関する事項、事務局の組織等に関する事項、その他この法人の運営に関する重要事項が、総会で諮るべき(議決を要する)事項として挙げられています。


総会は、理事会に比べると、招集や実施にも時間がかかる場合が多いので、多くの事項を総会で議決する、とする定款を作成すると、法人の事業上の決定を迅速に行えない弊害もありますので、定款作成の際には、十分ご注意ください。

 

※早坂 毅 オンラインアドバイザー回答 (税理士)

このページの先頭へ戻る


質問 問9 事業年度が1年未満でNPO法人の認証を受けた場合、短い期間でも事業報告書などを提出する必要がありますか?
回答

回答

12か月に満たない短い期間でも事業報告書を提出する必要があります。事業年度の中途から第1期が始まっても事業年度修了後3カ月以内に県庁へ提出する、事業報告書などの提出義務がなくなることもありません。


例えば、1月~12月が事業年度で、法人の登記が2019年7月3日の場合、初年度は2019年7月3日~12月31日の期間となりますが、この期間についても、事業報告書や計算書類等を作成、提出する必要があります。


最初の事業年度が短い場合でも、最初の事業年度(初年度)の事業報告書等は、事業年度修了後3カ月以内の2020年3月31日までに、県庁へ提出します。


ただ、最初の事業期間がとても短い場合には、初年度については事業報告書には、「この期間は、事業開始に至らず、事業開始準備中。」などと記載することは可能でしょう。

 

※早坂 毅 オンラインアドバイザー回答 (税理士)


質問 問10 特定非営利活動法人(NPO法人)が物品を販売して事故等が発生した場合の責任は?
回答

回答

フリーマーケットをNPO法人が行っている場合、通常の物品販売と同様に、不良品があれば代品(同じ品物)と交換する必要があります。また、販売した物品に起因して損害が発生すれば、損害賠償義務が生じます。弁償も通常の商取引と同様です。


NPO法人だからといって、販売した品物に対する責任が軽減されたり、免除されることはありません。むしろ、NPO法人が、その活動資金を得るために販売するのであれば、購入者は、一般企業よりも大きな社会的意義や信頼感を感じたり、その趣旨に賛同して購入しているとも思われます。ですから、フリーマーケットやバザーを行う場合には、販売する商品の選択には細心の注意を払う必要があるでしょう。

 

※早坂 毅 オンラインアドバイザー回答 (税理士)


このページの先頭へ戻る