初期公開日:2026年1月23日更新日:2026年1月23日

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子ども支援交流会(第2回)実施報告

子ども支援交流会(第2回)の実施報告です。

【実施報告】令和7年度子ども支援交流会(第2回)を開催しました!

地域の子どもへの支援に携わる団体・企業などが交流し、相互の関係づくりを進めることを目的に、子ども支援交流会を開催しました。

この交流会では、神奈川県内で活動する企業や団体のこども・子育て支援の取組を知っていただき、より広げていくために、「企業や団体と一緒に考える地域のこども・子育て支援の取組」をテーマに、第18回かながわこども・子育て支援大賞等受賞団体・企業の取組事例を紹介し、交流会を行いました。

 

  • 開催日chirashi_koryukai2

令和7年11月6日(木曜日)

  • 開催場所

万国橋会議センター 401・402

 

 

 

 

 

 

 

 

内容

取組事例紹介

【取組事例紹介①】

登壇者

ことさんち 代表

實成 琴美氏

 

ことさんちは「様々な形の親子が特別視されることなく生きやすい社会を作る」を理念とし、活動している。みんながお互いを知ることから生きやすい社会になったらいいなという思いを中心に活動を進めている。

活動の場は2つあり、1つは「養育里親子と養子縁組親子のためのあそび場」、もう1つは「あかちゃんの会とおもちゃの広場」である。「養育里親子と養子縁組親子のためのあそび場」は、当事者がもっと気軽に過ごせるようにとの思いから、同じ境遇の人たちが集まれる場を作った。「あかちゃんとおもちゃの広場」は、おもちゃと遊びは年齢関係なく老若男女みんなを繋げるため、どんな人でも参加できる場を作った。啓発活動にも取り組んでおり、イベントへの出展や里親制度について気軽に聞ける場としての「里親制度のお話会」の開催、学校、企業、行政、団体向けの講義や講習も行っている。身近なこととして知る機会を作り、いろんな親子の形があることを知らせている。また、当事者親子の協力を得て、親子の写真とメッセージを通じて、様々な親子のかたちの存在と良さを伝える場「いろんなかたちの親子展」も行っている。

2025年には「どこでも、誰でも、自分でいられる場所を作る」ことを目指し、ことさんちの全国化に向けてNPO法人を設立することになった。今後は当事者や様々な団体も交えた取組を行っていきたいと考えている。将来的には「養育里親子と養子縁組親子のためのあそび場」と「あかちゃんの会とおもちゃの広場」を融合し、多様な親子がお互いを知れる場を作ることで、多様さの周知と受け入れの環境づくりを同時に行っていきたい。里親制度のお話会は、養子縁組当事者にも参加いただくなど当事者同士も知り合える場にしていき、講義や講習は様々な当事者や団体を交えて、どこでも誰でも、様々な形の親子を知る、知らせる場を作りたいと考えている。団体主催でのイベントも開催を予定しており、様々な団体や企業、行政と一緒に取り組むことで、相乗効果が出ると思っている。ことさんちの特徴である「対象が幅広い」こと、「柔軟性がある」ことを活かして、対象、環境、形を広げた、「知る、知らせる活動」に取り組んでいきたい。

 

【取組事例紹介②】

登壇者

株式会社ファンケル 広報・サステナビリティ本部

サステナビリティ企画グループ 担当課長

中川 亜衣子氏

 

株式会社ファンケルは2025年で45周年となり、化粧品等健康食品の研究開発、製造販売を行っている。2018年に「サステナブル宣言 未来を希望に」を掲げ、サステナビリティの重点テーマ「豊かな地域環境」「健やかな暮らし」「誰もが輝く社会」の3つのテーマに沿って活動している。「誰もが輝く社会」の取組の1つとして「特別支援学校向け身だしなみセミナー」、「健やかな暮らし」の取組の1つとして「子ども食堂での食育活動」を実施。

「特別支援学校向けの身だしなみセミナー」の特徴は、全従業員が講師として参加することに加え、3名の特例子会社(ファンケルスマイル)の従業員も講師として活動していること、ファンケル製品の活用をしていること、手づくりの「身だしなみブック」を作成し使用している点である。身だしなみブックは身だしなみの良い例、悪い例等を写真で見てわかるように工夫している。このセミナーでは、身だしなみがなぜ大切なのか等の解説の他、自社製品を活用したスキンケアの実習等を行っている。受講した生徒からは「自分も先生みたいになりたい」、学校の先生からは「生徒たちの希望になっている」といった声が多数聞かれ、特例子会社の従業員講師からも「ありがとうと言ってもらえたことがすごくうれしい」「母校に恩返しができたのがうれしい」等の声が聞かれている。今後は県内での実施回数の増加や、オンラインの継続実施、ファンケルスマイルの講師育成をしていきたい。

「子ども食堂の食育活動」は子どものうちから正しい栄養や食を選択する知識を身に着けることで、生涯にわたり「健やかな暮らし」を送ってほしいという想いで2023年から始めた。赤・黄・緑の基本栄養講座の中で発芽米と青汁の働きを伝え、学んだ後にみんなで食卓を囲むことがこの活動の特徴になっている。発芽米講座では「発芽ちゃん」の着ぐるみが活躍し、ケール講座では「青汁をおいしく飲もう」という趣旨で様々な飲料と青汁をブレンドした飲み比べ大会等を行っている。子どもや保護者からは、「やっぱり毎日の食事は体を作るためにすごく大事だと思った」「親子で基本の栄養を学べてよかった」等の声が聞かれている。また、最近は神奈川県庁のつながりネットワークを通じて団体とのコラボ講座を行うなど取組を広げている。これらの活動がきっかけとなり、レストランでのケールの導入や、一緒に食育活動を行う等様々な企業とのコラボにも繋がっている。今後も「健やかな暮らし」の実現のために活動を拡大していきたい。

 

【取組事例紹介③】

登壇者

特定非営利活動法人街の家族 代表・理事長

押久保 美佐子氏

同法人 副理事長、まんまるーむ 代表

磯島 弥生氏

同法人 理事、WA・Lau 代表

秋山 紀子氏

 

特定非営利活動法人街の家族は、東日本大震災をきっかけに地域住民のつながりの重要性を感じた仲間が集い、2012年に空き家を活用した多世代交流の場を開設した。特徴は、運営側と利用者側の垣根がないこと。2020年にはNPO法人化し、地域住民が自分ごととして自ら必要に応じて事業を立ち上げ、支え合える環境づくりを目指してきた。

主な活動は4つある。まず「介護予防教室」は毎月実施しており、シニア世代、子育て世代が分離せず、一緒に過ごすことで生まれる相互の支え合いを大切にしている。次に「乳幼児一時預かり事業」は、2025年度からは市の事業として実施。スタッフは元利用者や地域の先輩ママが担っており、利用者だけでなく働き手も地域とつながれる場となっている。小学生対象の「フリースクール」は、親の会を始めたことから親子のニーズが見えてきたことがきっかけで、開始することになった。学童クラブの場所を間借りし、週1回、7名の子どもたちが通っている。背景が違っても、自分らしく過ごせる、自分の居場所だと感じながら過ごせている。最後にリビングでの「多世代交流」は、週2回、地域のシニアボランティアがランチを作り、食卓を囲んでいる。多世代が1つの食卓を囲むことで地域とつながっているという安心感が生まれ、大切な場所となっている。また通常の活動以外にも、カフェやクリスマス会、救急救命講座等のイベントを企画している。

街の家族は地域の横のつながりを大切にしており、「奈良地区子育て支援ネットワーク連絡会」に所属し、公的機関や地域団体とも連携している。情報交換やイベント開催、地区の情報カレンダー発行等を行うことで、地域の課題や各団体の取組を知ることができ、育児に悩む親を包括的に支援できるようになった。また、NPO法人化したことをきっかけに活動の見える化に力を入れた。地域の自治会や商店街へ活動を説明し、自治会のイベント等の手伝いを実施した。さらに新規事業開始時には住民説明会を行い、移転時には近隣住民を招く日を設けた。これらの取組で地域の方々からの信頼が得られ、顔の見える関係作りの大切さを痛感した。若い世代に向けては、インスタグラムで情報発信を行っている。その他にもつながりを活かして困ったときに外部へ相談できるようになったことで、課題解決や活動の広がりにつながった。

少しずつ培ってきた人とのつながりは街の家族の一番の財産である。今後もより一層地域のつながりを深める活動を充実していきたい。

【質疑応答】
Q1.学校、行政、他団体とのつながりはどのように広げていったか。

A1.

(街の家族)地道なあいさつ回り等で企業等とつながることができたと思う。事業を一緒に行っているわけではないが、地域住民対象の開放イベントへのお誘いや、近隣団地内でのイベントの開催等を一緒に行っている。また大学の先生との交流もあり、そういった関係から少しずつつながりが広がっている。

(ファンケル)子ども食堂とのつながりは、神奈川県庁からの紹介やかながわSDGsパートナーへの登録がきっかけとなっている。企業同士のつながりはホームページやこのような受賞企業同士での交流がきっかけとなることが多い。

(ことさんち)活動から人脈がつながり、社会福祉協議会や学校等とつながれるようになった。活動を行うことで全部がつながっていくことを感じている。

 

Q2.放課後の学童の場で何か一緒にできるような取組はあるか。

A2.

(ファンケル)かながわSDGsパートナーから学童を紹介いただき、今年の冬に子どものスキンケア講座を実施した。発芽米等の栄養講座以外にも、このような事例もある。

(街の家族)私達のフリースクールは、学童クラブが利用していない時間帯の場所を借りて実施している。学童の利用者ともつながりが生まれ、同じ地域で子育てする仲間になっている。

(ことさんち)学童の会場を利用して、親子が楽しみつつ多様な親子を知らせる等の色んなイベントができるのではないかと思う。

 

交流会

団体や企業、社会福祉協議会、行政等の所属の方が参加され、情報交換を行いました。参加者からは、「団体、行政等との交流の大切さを感じた」「日頃の活動では出会えない団体や企業と出会うきっかけとなった」「企業や団体との連携について様々なヒントが得られた」などの御感想をいただきました。