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更新日:2025年8月25日
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海外駐在員の活動レポート(2025年8月・東南アジア事務所)
フィリピンは、約1億1,000万人の人口を有し、ASEAN諸国の中でインドネシアに次ぐ規模を誇る。人口構成は若年層が多く、平均年齢は約25.7歳と若く、今後も生産年齢人口の増加が見込まれている。2023年の実質GDP成長率は5.5%、2024年は5.7%と、人口構成や消費の拡大を背景に、持続的な成長が期待されている。
神奈川県は、ヘルスケア・未病産業の海外展開や高齢化分野などにおける連携の強化を目的に、知事が2025年7月13日から15日にかけて、フィリピン・マニラにてWHO西太平洋地域事務局(WPRO)、インフィック株式会社が運営する高齢者介護施設などを訪問し、意見交換を行った。
今回訪問した、県内で介護サービスを提供するインフィック株式会社は、医療・介護の中間施設への需要増加と人材交流の可能性を見据え、日本式ケアの現地定着を目指して、フィリピンに進出。2025年3月に、マニラ首都圏パシグ市に、日本式の小規模多機能型介護施設を開設し、通所・訪問・宿泊を柔軟に組み合わせることができる介護サービスを提供するほか、高齢者見守りシステム「LASHIC(ラシク)」を活用した、安全で質の高いケアの提供を目指している。
また、現地スタッフへの日本式介護の研修や日本との人材交流も積極的に行い、介護の専門性と雇用の拡大に取り組んでいる。フィリピンでは家族介護が主流で、介護施設は依然として不足しており、医療と介護の連携や専門人材の育成が急務となっている。
同社の増田正寿代表取締役社長は、「フィリピンで日本式介護を根付かせ、現地の高齢者が安心して暮らせる環境を築きたい。また、雇用創出と人材育成にも全力を尽くしていく」と語ってくれた。
小規模多機能施設の展開を中心に、近隣の病院から退院した方の中間的なケアや在宅介護にも関わる形で、今後、積極的にフィリピン展開を進めていく意向だ。
東南アジア事務所では、フィリピンを含むアセアン・インドエリアへの県内中小企業の進出を支援しています。お気軽にご相談ください。
【インフィック株式会社の小規模多機能型介護施設 外観】
【インフィック株式会社の小規模多機能型介護施設 内観】
このページの所管所属は産業労働局 産業部企業誘致・国際ビジネス課です。