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更新日:2024年8月2日
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海外駐在員の活動レポート(2023年6月・大連 神奈川経済貿易事務所)
中国の東北地方を代表する都市である大連。県では、1990年から大連に神奈川経済貿易事務所を設置して、現地から県内企業の中国展開支援を進めている。
大連は歴史的に日本とのつながりが強く、日本語が可能な人材も豊富なことから、約1,800社の日系企業が進出している(2021年10月現在)。特に、大規模な港湾施設を有していることから輸出及び加工の面で優位性があり、製造拠点を構える企業が多い。今回は、大連に製造拠点を置く県内企業についてレポートしたい。
カーボンブラシ(※)の開発・製造を手掛けるオーパック株式会社(大和市)は、1988に大連に進出して工場を設立した。
同社大連拠点総経理の芦村伸哉氏は、進出の経緯と現状について、「取引先から誘いを受けたことがきっかけ。コストの低さに着目して当初は工場として設置したが、今ではオーパックグループの営業拠点として重要な機能を担っている。」と話す。最近の傾向として、「中国国内企業、特に急速に普及している電気自動車関係での問い合わせが多い。」と話してくれた。
また、株式会社東芝(川崎市)は、2002年に大連で合弁会社を設立して、鉄道車両用電気製品の製造を進めている。同合弁会社総務財務部長の西宮達弘氏は、「2000年代に入ってから中国でインフラ整備が急速に進み、中国市場への参入を検討していた。相互の事業を補完できるパートナー会社が見つかったことから、大連に製造拠点を設置した。」と進出の経緯を話してくれた。近年では出荷した製品のメンテナンスや、蓄電池や水素燃料電池システムの製造といった新たな事業にも取り組んでいるという。
大連市の2022年のGRP(域内総生産)成長率は4%と、中国全体の平均を上回る成長を見せている。また、大連市政府も、2023年の同成長率を6%以上と設定して、日本企業の有力な進出先となることを目指している。
県としても、引き続き、現地での支援に力を入れていきたい。
(※)カーボンブラシ:炭素(カーボン)を使用したブラシ。自動車(ワイパーなど)や電動工具
(グラインダーなど)内のモーターに使われている。
大連奥巴克有限公司(オーパック株式会社大連拠点)外観
大連東芝機車電気設備有限公司(株式会社東芝大連拠点)外観
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