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更新日:2025年8月22日

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海外駐在員の活動レポート(2025年8月・大連 神奈川経済貿易事務所

海外駐在員の活動レポート(2025年8月・大連 神奈川経済貿易事務所)

「大連に製造拠点を置く県内企業を紹介」  

 中国の東北地方を代表する都市である大連市は、歴史的に日本との結びつきが深く、現在も多くの日本人駐在員が在住する国際都市である。 日本語人材も豊富であり、約1,700社の日系企業が進出している(2023年10月現在)。 特に、大規模な港湾施設が整備されていることから輸出及び加工の面で優位性があり、製造拠点を構える企業が多い。今回は、大連に製造拠点を置く県内企業についてレポートしたい。

 東海カーボン株式会社は、特殊炭素・黒鉛素材及びその加工品、並びに超高純度のシリコンカーバイド(SiC)でコートした黒鉛加工品や、SiC単体(ソリッドSiC)などの開発製造を手掛けており、茅ヶ崎市にも製造・開発拠点を置いている。2006年に設立した同社大連拠点副総経理の川井 紀明 氏は、「大連では高純度・高精度の特殊炭素/黒鉛製品を製造している。これら製品は、EV(電気自動車)に欠かせないSiC パワー半導体等の製造に使われるため、EV市場が拡大している中国での需要増加に期待している。」と現状を話してくれた。

 また、サツマ工業株式会社(川崎市)は、2004年に大連で合弁会社を設立して、変圧器や発電機などに使われるタンクの製缶製造を進めている。 同社副総経理の宇治 雄一郎 氏は、進出の経緯について、「取引先から誘いを受けたことがきっかけで進出して、基本的には親会社からの受注案件に対応している。」と話してくれた。 同社工場では、タンクの溶接から仕上げまでの各工程について、現地従業員が素材の特性や熱変形を見極めながら手作業で対応しており、受注状況は堅調であるという。

 県では、1990年から(公財) 神奈川産業振興センターにより大連に神奈川経済貿易事務所を設置して、県内中小企業の中国展開支援を進めている。引き続き、現地での支援に力を入れていきたい。

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東海耀碳素(大連)有限公司(東海カーボン株式 会社大連拠点)外観

 

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大連薩茨瑪華日製罐有限公司(サツマ工業株式会社大連拠点)外観

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