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更新日:2025年3月11日

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第12期第1回神奈川県男女共同参画審議会議事録(その2)

第12期第1回神奈川県男女共同参画審議会議事録(その2)

<白河会長>
それでは御意見も尽きないところでありますが、議事3に移らせていただきます。次に議題3「かながわDV被害者プランの2023年度の進捗状況」について、まず事務局から説明をお願いしたいのですが、10分ぐらいでお願いできますでしょうか。

 

<事務局>
資料3-1、資料3-2、補足資料3-3に基づき説明。

 

<白河会長>
少し会議が延長してしまうかもしれないのですが、御用のある方は、御退出いただいて大丈夫です。それから大変申し訳ありません。先ほど武井委員がお手を挙げていただいていたので、武井委員から御意見お願いいたします。

 

<武井委員>
こちらの資料が公表されることから文言で気になる箇所がありましたので、確認したい点がございます。1ページ目、資料2―2「かながわ男女共同参画推進プラン(第5次)の評価(案)」の白丸の2つ目なのですけれども、「県の一次評価を実施し、」ということですが、県が実施した一次評価なのか、県の一次評価が実施されたなのかというところが、言葉として気になった点がありました。それからもう1つ、重点目標4、全体評価Bの下に白丸が1つありまして、そこで若年層の意識啓発が非常に重要であると私も認識しております。このあたり学校関係との連携が特に重要だと思っておりますので、補足資料2-5「かながわ男女共同参画推進プラン(第5次)の2023(令和5)年度事業実績」の31ページからも学校等を通じて、周知を図っているということもありましたので、具体的にどこと連携を図って、こういうことを進めるかということを表記した方が、これを見た方により伝わるのかなと思いました。もしよろしければ、引き続き資料3-2「かながわDV防止・被害者支援プランの評価(案)」について3点ほどありますが、よろしいでしょうか。

 

<白河会長>
続けてお願いいたします。

 

<武井委員>
まず重点目標1のところです。漫画を活用されて、かなり工夫をされて情報提供されていますが、この漫画を活用された反響等がもし県に寄せられていれば、御紹介をいただければと思います。重点目標2につきまして、ここは評価だけが2つ書いてあるのですが、他を見ますと、今後の推進の方法、方向や取り組みについても記載がありましたので、こちらの重点目標にだけ、そういうところがないのが少し気になりました。最後に重点目標5につきまして、丸ポチの2行目、情報交換等を行うというところで、ここにはおそらく研修等も含まれていると認識しています。というのも、補足資料3-3「2019(令和元)年度~2023(令和5)年度事業実績」通し番号205、《一時評価》事業の効果・課題及び今後の方向性(アウトカム(2)の後段に研修関係が入っています。これは特に相談員の方向けだと思うのですが、相談員の精神的な負担軽減にも努めていただくことを是非特出ししていただいて、様々な状況を抱えた被害者の意向に沿うような支援が、より丁寧にできるように、相談に当たる方に対する負担軽減につながるようなことも少し盛り込んでいただければと思います。

 

<白河会長>
資料2-2と資料3-2について御意見、御質問いただきました。事務局で、答えられるところはありますか。

 

<事務局>
まず、資料2-2「かながわ男女共同参画プラン(第5次)の評価(案)」の関係でございます。最初の全体評価で「県の一次評価を実施し」というのは文章が分かりにくいという御指摘のとおりかと思います。県がまず一次評価を実施してということで、少し文言を整理します。また、御意見をいただきました学校との連携の表記でも、追記したいと思います。続いて資料3―2「かながわDV防止・被害者支援プランの評価(案)」で、御質問を頂戴しました。マンガの取組の反響でいただいている声としては「読みやすい」であるとか、「手に取りやすい」であるとか、内容が精神的暴力についてということで、制作しているのですが、そうした精神的暴力について気付きになりましたというようなお声もいただいております。手元に意見数までの資料がございませんので、いまお答えできるところは以上でございます。もう1点、支援者支援には、会議や研修も含まれているところでございます。ご指摘のとおり、支援者の精神的なケアは、非常に重要だというお声もいただいておりまして、また女性支援法施行に当たりましてはこちらの部分についても、研修の中身を充実してまいりたいと考えています。以上でございます。

 

<白河会長>
ありがとうございました。こちらの審議の時間が短くなってしまいましたので、16時10分まで延長させていただきたいのですが、早めに御退出されたい方は、仰っていただければと思います。それではDV防止プランについて御意見賜りたいと思います。まず、湯澤委員お願いします。

 

<湯澤委員>
重点目標1の自立支援の促進のところでございます。一時保護が令和5年179件で、そのうち母子が102件、単身が77件なので、母子の利用がかなり多かったと思うのですけれども、一時保護の自立支援というところで民間団体の補助を行うとともにとございますが、特にこの母子家庭の方々の中長期的な居住の安定も含めた支援というところで、例えば母子生活支援施設が十分に足りているのかなど、どのような評価をなさっているかということをお聞きしたいと思います。それから、そこに同様の女性保護施設数のことが書いてございまして、補足資料3-3「かながわDV防止・被害者支援プランの2019年度~2023年度の事業実績」でも、通し番号133から136番で、その実施内容について報告がなされているのですが、実際、この5年間で定員に対してどのくらいの利用率があったのかなどが、全くどこを見てもわからないので、そのあたりを明示していただき、何が課題で今後どう活用できるのかというところを教えていただけるとありがたいかなと思いました。

 

<白河会長>
それでは井上委員のご意見を伺ってから、今の質問に対して回答をお願いいたします。

 

<井上委員>
困難女性支援法の計画の内容が含む前の段階での計画、事業実施の評価ですので、少し複雑なところではございますが意見を述べさせていただきます。全体的にDV支援について、県が何をするのかというのが、「かながわDV防止・被害者支援プラン」では見えづらいところがあって、そこが思いどおりに物事が進まず、歯がゆく思っております。今般、困難女性支援法ができましたので、センターの設置や中身のつくり替えというかも含めて取り組むことになるでしょうし、あるいは先ほど武井委員から出た相談員の養成からそのあとのブラッシュアップも含めて入ってきますので、いろいろな形で目標とそれに近づく事業の提案という流れで進んでいくと思います。重点目標3で、安全が守られる保護体制の整備ということであれば、例えばDV施策にはイスタンブール条約というのが、欧州評議会から出ていて、DV施策を進めているところは、これを参考にしている例が多いですし、唯一のではないですけれど1つの国際基準になろうと、もう既になっていると言うことができます。そういうところであれば、人口の中でシェルターの総数が幾つあるか、人口割で相談員しかも正職員の相談員が何人いるのか、どういう職種のどういう専門性を持った人がいるのかということが、最初の目標ないしは整備のための計画だと思います。そういう形でやって初めて保護体制の整備ということになると思います。なので、今のこの評価からいうと、今年度に向けて、少し発想を変えて、DV施策に取り組んでいただきたいと思っています。今申し上げたようなことが1つ1つの事業の中に反映してくるような形で、目標評価をしなくてはいけませんし、先ほどの「かながわ男女共同参画推進プラン(第5次)」の方でも申し上げましたけれども、やはり数値目標についても、見直す方向でやらないと、相談数だけでは事業の評価はできないと思っていますので、是非ご検討いただきたいと思っています。その他具体的に言いたかったことを武井委員からご指摘がありましたので、付け加えることはいたしません。

 

<白河会長>
それでは、質問に答えられるところあれば、事務局からお願いしたいと思います。井上委員がおっしゃったように、この「かながわDV防止・被害者支援プラン」の期間が満了し、新しい「かながわ困難な問題を抱える女性等支援計画」になるという大変節目の年です。これを評価して終わりということではなくて、次の大きなステップアップにつなげなければいけない重要な課題だなと思っています。

 

<事務局>
湯澤委員から、一時保護で単身の他に母子も支援をしているという状況の中で、中長期的に母子で自立を支援していけるような体制が大切だと認識しています。母子生活支援施設が足りているかというようなご質問を頂戴しました。直接的に母子生活支援施設の所管課ではないので入所状況については分からないのですが、女性支援法が施行されまして、この4月以降、現場の女性相談支援員の話も聞いたりしたところ、やはり自立の先として、お子さん連れの方については、母子生活支援施設を活用するケースが多い、特にDVを受けている方については、県内というよりは、県外の母子生活支援施設を選ばれるケースもあるということを聞いています。相談員の養成については御意見を頂戴したように、これからしていかなければいけない課題と思っております。井上委員からは数値目標について、見直すようにとご指摘を頂戴しました。今回の評価いただいた数値目標は昨年度までの「かながわDV防止・被害者支援プラン」の目標値で、それではいけないのではないかというご指摘をこれまでもいただいてまいりました。このたび、このDV防止プランを包含する形で、今年度からの計画である困難な問題を抱える女性等支援計画を策定しておりまして、その数値目標につきましては、なるべく毎年状況がわかる数字を置き、新しい計画に基づく施策の方向性ごとに確認できる数値として16の数値目標を設定していますので、来年度からその数値目標も含めて、進捗を評価いただければと思います。

 

<白河会長>
それでは他の委員からの御意見、御質問ありますでしょうか。野村副会長お願いします。

 

<野村副会長>
男性被害者関係の窓口というものを設けられていますが、数字だけでは測られませんが、数値目標の達成状況を見ても、少しその男性相談窓口の周知度、また認知度が目標には達していないといえそうです。どうしてもDV関係相談窓口は女性向けという意識やイメージがあり、男性向け相談窓口の認知度アップも1つ課題だと思います。DVの文脈でなくても全国の男女共同参画センターで男性相談窓口を、開設する動きもあります。男性の相談機能の充実ということも必要かと思います。

<白河会長>
他に御意見ございますでしょうか。それでは私から少しだけ意見を述べさせていただきます。先ほどKPIのあり方について様々に委員の皆様から御指摘いただきました。最後の数値目標の達成状況に関しては、この施策の結果どうなったのか、意識がどのように変わったか等、そのようなところがしっかり入っていて、とても良いなと思いました。どうしても政策評価というと、こういったイベントをやりました、こういったことを何回やって何人に来ましたとか、私たちがこうやりましたというように、主語が県側になりがちです。しかしやはり大事なのは、県側のその施策を受けて、県民の方の意識がどのようになったか、またはその暴力などがあるのであれば、その状況が改善されたのか、支援につながって、救えた方がどのぐらいいらっしゃるのか、全てのKPIはそのためにあります。できれば主語が県民になるところまで、しっかり揉んでいただけるというところは重要だと思っています。それから人員、相談員の話が先ほど出ましたけれども、2026年から共同親権になります。そうなれば、さらにまた新しい課題に対処していかなければいけないため、そのためのスキルや知識を持った相談員や、さらに数、やはり共同親権が採用されている他国の状況を見ると、全て裁判です。どこに子どもが住むかとかそういったことに関しても、結局は裁判になってそれが迅速に果たされないと子どもの生活が脅かされてしまいますので、次の目標に向けてステップアップするときに、人員に関して、十分な体制がこれから取れるのかというところをしっかり勉強していただきたいと思っております。私からは以上です。それでは他に何か御意見ある方はいらっしゃいますでしょうか。御意見を賜るところについては、今回が最後になります。もし今日言い足りないことがありましたら、後でメールなどいただければと思います。皆様よろしいでしょうか。それでは、本日の議題はこれで終了いたしましたので、富岡室長から感想をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。

 

<富岡共生推進本部室長>
ありがとうございました。本日は、大変示唆に富んだご意見をたくさんいただきました。KPIや目標値のあり方や、その設定の仕方について御意見をいただきました。その中でKPIにこだわって固執しない方が良いという御意見と、一方で、KPIは大事で注視していく必要があるという御意見もいただきました。しかし、最終的には同じことをおっしゃっているのかなと受け止めています。KPI見て、その数値の意味や何がどう変わったのか、数字から読み取れる効果などを考えて、次の施策や計画につなげていく必要があるのだと思いました。大変ありがたい意見を頂戴したと思っております。本日はどうもありがとうございました。

 

<白河会長>
ありがとうございました。皆様のご協力に大変感謝いたします。それでは事務局から連絡事項がありましたらよろしくお願いいたします。

 

<事務局>
次回の審議会の予定でございます。令和6年10月の上旬から中旬を予定しております。内容ですが、神奈川県男女共同参画推進条例の見直しの検討について御審議いただく予定でございます。

 

<白河会長>
それでは第12期第1回神奈川県男女共同参画審議会を閉会いたします。本日は本当に時間ない中、貴重なご意見をありがとうござました。

このページの所管所属は福祉子どもみらい局 共生推進本部室です。