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初期公開日:2025年7月17日更新日:2025年7月17日

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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者の発生に伴う注意喚起について(第2報)

2025年07月17日
記者発表資料
(県政・秦野・小田原記者クラブ同時発表)

令和7年7月11日に発表した、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者の発生について、神奈川県内が推定感染地域であることが判明しましたので注意喚起します。 なお、神奈川県内がSFTS患者の推定感染地域となるのは本件が初めての事例となります。 SFTSは、主にSFTSウイルスを保有するマダニに咬(か)まれることで感染します。春から秋にかけては、マダニの活動が盛んになるため、特に注意が必要です。 草むらや藪などに入る場合は、肌の露出を少なくし、虫除け剤を使用するなどして、マダニに咬(か)まれないようにしましょう。

1 患者の概要 

(第2報における追記箇所は(4)、(5)及び(6))
(1)年代・性別等

足柄上郡松田町在住、60代・女性

(2)症状

発熱、下痢、食欲不振、全身倦怠感、血小板減少、白血球減少、リンパ節腫脹

(3)経過
  • 6月28日 発熱(発症日)
  • 7月2日 医療機関を受診、入院
  • 7月8日 県衛生研究所における遺伝子検査の結果、陽性が確定。
(4)感染地域

神奈川県内

(5)推定感染経路

患者の行動歴を調査したところ、自宅周辺で畑仕事や草むしり等を行った際にマダニに咬(か)まれ感染したことが疑われる。

(6)現在の状況

退院し快方に向かっている。

 

患者及び患者家族等のプライバシー保護の観点から、本人等が特定されることのないよう、格段の御配慮をお願いいたします。

2 発生状況

  令和3年 令和4年 令和5年 令和6年 令和7年
全国 110 118 134 120 99
神奈川県 0 0 1(推定感染
地域は宮崎県)
0 1
  • 全国 令和7年7月6日までの報告件数(速報値)
  • 神奈川県 令和7年7月10日までの報告件数(本件含む)

県民の皆様へ 「重症熱性血小板減少症候群」について

主な症状等

ウイルスを保有するマダニに咬(か)まれた後、6日から14日程度の潜伏期間を経て、発熱、全身倦怠感、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)、リンパ節腫脹、出血症状などを起こします。

わが国では、平成25年に感染症法における4類感染症に位置付けられました。

感染経路

ウイルスを保有するマダニの刺咬(しこう)による感染が中心ですが、近年、SFTSウイルスに感染したペット等の動物から人への感染も報告されています。

外で生活している動物にマダニが付着していることもあります。動物に触ったら必ず手を洗いましょう。

マダニに咬(か)まれないために

マダニは、主に森林や草地等の屋外に生息しています。草むらや藪などに入る場合は、肌が露出しないように長袖、長ズボン、手袋、長靴等を着用し、ディートやイカリジン配合の虫よけ剤(注記参照)を使用しましょう。

(注記)ディートは生後6か月未満では使用できません。また、12歳未満の方は1日あたりの使用回数に制限があり、含有率30%の高濃度製剤は使用できません。

屋外活動後は、マダニに咬(か)まれていないかを確認しましょう。

マダニに咬(か)まれたら

マダニ類の多くは、人や動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から、長いもので10日間)吸血します。吸血中のマダニを見つけた場合は、自分で取ろうとせず、医療機関で処置しましょう。無理に引き抜こうとすると、マダニの一部が皮膚内に残ってしまい、化膿することがあります。

マダニに咬(か)まれた後に発熱等の症状があった場合は、医療機関を受診しましょう。その際、マダニに咬(か)まれたことを医師に説明してください。

フタトゲチマダニ(メス)写真 (出典:神奈川県衛生研究所)

メスのフタトゲチマダニの写真

吸血前:約3ミリメートル 吸血後:約10ミリメートル

 

【参考ホームページ】

問合せ先

(記者発表全般について)
神奈川県健康医療局保健医療部
感染症対策担当課長 由利 電話045-285-0848
健康危機・感染症対策課感染症対策連携グループ 横山 電話045-285-0776

(患者に関すること)
神奈川県小田原保健福祉事務所足柄上センター
保健予防課長 内山 電話0465-83-5111 内線430

(感染症の情報、検査に関すること)
神奈川県衛生研究所
企画情報部長 関戸 電話0467-83-4400 内線2100

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