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更新日:2025年1月31日
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自然環境保全センターでは、増えすぎた外来種アメリカザリガニを駆除する目的で、自然観察園内でのザリガニ釣りを実施しています。
令和6年度(2024年度)の実施時期|アメリカザリガニについて|よくある質問
アメリカザリガニはアメリカ合衆国が原産ですが、昭和のはじめに日本に持ち込まれました。
アメリカザリガニがいなかったころの池は、植物が茂り、そこには魚や水生昆虫などの多様な水生生物がくらしていました。また、それらの生き物を求めて、ヘビや鳥類、哺乳類なども集まってきます。
そこへアメリカザリガニが侵入すると、雑食性のアメリカザリガニは池の中をすみかとする水生生物をどんどん食べてしまいます。また、動き回るときに邪魔になる植物は切って進むため、水の中では植物も育たなくなります。
その結果、多くの生き物が失われました。植物が消えたため、生き物のすみかや産卵場所がなくなりました。直射日光により水温も上がります。環境が悪化した水の中でも、繁殖力が強いアメリカザリガニだけがどんどん増える悪循環になっていきます。
自然環境保全センターの自然観察園にはもともとアメリカザリガニはいませんでしたが、1990年ごろに来園者によって持ち込まれ、30年ほどの間に爆発的に数が増え、池の様子も変化しました。
1980年代の自然観察園の池にはアサザやコウホネなどの水生生物が生えていましたが、現在はまったくありません。夏になり水温が上がるとプランクトンが発生し水が濁ります。
1982年の自然観察園の池 | 2015年の自然観察園の池 |
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2010年から開始したザリガニバスターズでは、毎年多くの方にご参加いただき、ザリガニを捕獲しています。
ザリガニ捕獲数 | 参加者数(延べ数) | 実施期間 | |
2024年 | 1139匹 | 398人 | 6月1日から8月25日 |
2023年 | 2080匹 | 580人 | 6月1日から10月1日 |
2022年 | 3152匹 | 783人 | 6月5日から10月2日 |
2021年 | 2143匹 | 664人 | 6月5日から8月1日 |
2020年 | 2388匹 | 818人 | 6月27日から9月27日 |
2019年 | 3677匹 | 1084人 | 5月15日から9月29日 |
2018年 | 4580匹 | 1317人 | 4月28日から9月24日 |
2017年 | 4641匹 | 1500人 | 5月6日から10月1日 |
2016年 | 6930匹 | 1047人 | 5月14日から9月25日 |
2015年 | 5652匹 | 1505人 | 4月2日から11月15日 |
2014年 | 3237匹 | 1168人 | 4月10日から11月3日 |
Q1:赤くなくて小さいザリガニはニホンザリガニではないですか?
A1:自然観察園にいるのはすべてアメリカザリガニです。赤くなくて小さいザリガニは卵からかえって1年から2年の若いアメリカザリガニです。日本には日本固有種のニホンザリガニがいますが、北海道、青森県、岩手県、秋田県のみに生息しています。
Q2:なぜ釣ったザリガニを持ち帰ってはいけないのですか?
A2:飼育中に万が一逃がしてしまうと、そこから分布を広げ、生態系に影響を与えてしまう可能性があるためです。
Q3:ザリガニ釣りを続けたら、自然観察園のザリガニはいなくなりますか?
A3:ザリガニは水中の泥の中に身を潜めていることも多く、毎年多くの子孫を残してしまうため、全部を捕まえることはなかなかできません。しかし、地道に捕獲していくことで他の生き物が生き残る可能性が高まることを目指しています。
Q4:アメリカザリガニの天敵はなんですか?
A4:サギ類やカワセミなどの鳥類や、タヌキやテンなどの哺乳類はザリガニを食べることがあります。アメリカザリガニの原産地ではウシガエルやブラックバス、ミシシッピアカミミガメなどの捕食者がいますが、これらの生き物も池の生態系に悪影響を与える外来生物のため、アメリカザリガニの天敵として導入するのは不適切です。
Q5:なぜ、池に生き物が少なくなってもザリガニは生き続けられるのですか?
A5:生き物が少なくなっても、周辺の森から毎年大量の落ち葉などが池に供給されています。雑食性のザリガニは落ち葉や池底の泥などを食べて生き続けられるようです。
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