更新日:2025年5月1日
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湖尻水門の施設概要について紹介します。
湖尻水門は、芦の湖及び早川における治水安全度の向上を目的に、効率的な洪水調節を行う施設として、昭和62年度に工事着手し、平成2年10月に完成しました。
所在地 : 神奈川県足柄下郡箱根町
河川名 : 二級河川早川水系芦の湖
ゲート : 鋼製シェル構造ローラーゲート×3門
開閉方式: ワイヤーロープウィンチ方式
開閉速度: 0.3m/min
操作方式: 機側及び遠方操作
最大流入量 : 370立方メートル/s
最大放流量 : 180立方メートル/s
洪水調節容量: 約420万立方メートル
本体着工: 1987年(昭和62年)
完成年 : 1990年(平成2年)
湖尻水門のゲート操作については、大雨時における操作性の向上や治水安全性を高めるため、従来の手動式ではなく電動式を採用するとともに無線による遠方監視・制御も可能とし、管理面において近代的な水門に改築しました。
湖尻水門の洪水調節は、洪水による被害の発生の防止や軽減を図ることを目的としており、年超過確率1月50日規模の降雨により発生する洪水に対して180立方メートル/sを調節する機能を有しています。
また、大雨により芦の湖の水位上昇が見込まれる場合には、あらかじめ下流の早川に放流して芦の湖の水位を下げる「事前放流」を、平成18年度から導入しており、芦の湖や早川の浸水被害の防止や軽減を図る取組を進めています。
湖尻水門の事前放流は、気象庁が発表する72時間後までの予想雨量を用いて、芦の湖の水位が氾濫注意水位(+2.5m)に達すると予測される場合に、静岡県芦湖水利組合管理者の了解を得た後に、実施しています。
また、放流する流量については、下流の早川の水位状態を確認しながら、急激な水位変動が生じないように水門操作を行っています。
このように、大雨により水位が上昇する前に、あらかじめ放流して芦の湖の水位を下げて空き容量を増加させておくことで、大雨による芦の湖のピーク水位を下げる効果があり、洪水に備えることができます。
※氾濫注意水位:水防団が出動に備えて準備を行う基準水位であり、氾濫に対する注意喚起を行う水位
※常時満水位 :平常時における満水位であり、湖尻水門から放流する基準となる水位
湖尻水門では、大雨による水位上昇が予測される場合に放流することから、下流の早川において、雨が降っていない状態でも水位が上昇することがあるため、注意してください。
なお、事前放流の開始にあたっては、沿川の小田原市や箱根町と連携して、以下の方法により情報周知しています。
神奈川県
箱根町
小田原市
このページの所管所属は県土整備局 河川下水道部河港課です。