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更新日:2025年4月14日

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有毒植物による食中毒の発生に伴う注意喚起について

2025年04月14日
記者発表資料
(県政・横須賀市政記者クラブ・鎌倉市広報メディアセンター同時発表)

有毒植物による食中毒が発生しましたので、広く注意喚起を行います。

1 概要 

令和7年4月9日(水曜日)、鎌倉市内の医療機関から、「有毒植物による中毒を疑う症状を呈した患者を診察した」旨の連絡が鎌倉保健福祉事務所にありました。

当保健福祉事務所で調査を行ったところ、患者が自身で採取した野草を自宅で調理して食べていたことが判明し、次の理由から、本日、トリカブトを原因とする食中毒と決定しました。

  • 食べた野草の特徴を患者に確認したところ、トリカブトに類似していたこと
  • 患者の症状がトリカブトの中毒症状と一致していること
  • 患者が食べた野草の調理品からトリカブトの毒性成分と同じアコニチン系アルカロイドが検出されたこと
  • 患者を診察した医師から食中毒の届出があったこと

2 摂食者数

1名(女性:1名)
3 患者数

1名(女性:1名)

4 入院者数

1名(女性:1名)(すでに退院しています)

5 初発日時

令和7年4月9日(水曜日)0時30分頃

6 主な症状

しびれ、麻痺等

7 原因食品

トリカブトが混入した野草のおひたし

8 原因物質

植物性自然毒

神奈川県の食中毒発生状況(本日発表の1件を含まない)

 

件 数

患 者 数

死 者 数

令和7年1月1日から4月13日

36件

587名

0名

令和6年同期

32件

356名

0名

令和6年(1月から12月)

 84件

951名

0名

県民の皆さんへ

トリカブトについて

  • 茎は直立あるいは斜めになる。秋に枝分かれした茎の先に独特な兜状の花を咲かせる。種類が多く、花色は一般に紫色で、稀に白色、淡黄色など。
  • 全草に有毒アルカロイドのアコニチン系アルカロイドを含有し、早春から初夏にかけての山菜採集時期に、トリカブトの芽生え時期の葉と酷似している食用野草のニリンソウやモミジガサなどと間違って誤食される中毒事故が多い。
  • 食後10~20分以内に発症することが多い。
  • 口唇や舌のしびれに始まり、次第に手足のしびれ、嘔吐、腹痛、下痢、不整脈、血圧低下などをおこし、けいれん、呼吸不全(呼吸中枢麻痺)に至って死亡することもある。致死量はアコニチン2~6mg

【トリカブトの写真】

torikabuto_wakame torikabuto_mebae torikabuto_nirinso
トリカブトの若芽 トリカブトの芽生え

見間違え易い時期の姿

 左1本:トリカブト

 右4本:ニリンソウ

厚生労働省ホームページ「自然毒のリスクプロファイル」より引用

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082112.html

有毒植物による食中毒に注意しましょう

  • 誤った有毒な野草を採取し、食べたことにより、食中毒が発生することがあります。有毒植物による食中毒では、死亡事例も発生しています。
  • 食用の野草と確実に判断できない植物は、絶対に「採らない!」「食べない!」「売らない!」「人にあげない!」

 

問合せ先

神奈川県鎌倉保健福祉事務所
食品衛生課長 北條 電話 0467-24-3900 内線270
神奈川県健康医療局生活衛生部生活衛生課
課長 宮崎 電話 045-210-4930
食品監視グループ 藤嶋 電話 045-285-0741

このページの所管所属は健康医療局 生活衛生部生活衛生課です。