ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスとは

掲載日:2021年9月22日

ZEHの特徴 / ZEHの種類 / 建築物省エネルギー性能表示制度(BELS) / ZEHの設備例/ ZEHの魅力 
/ ZEH建築にかかる費用 / 補助金の情報 / ZEHにお住まいの方の声 / その他ZEH関連情報


  ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)とは、外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、太陽光発電などの再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した住宅です。「Net Zero Energy House」の頭文字を取って、略称「ZEH(ゼッチ)」といいます。

注 一次エネルギー 
 一次エネルギーとは化石燃料や水力・太陽光など自然から得られるエネルギーのことです。建築物では、エネルギーの多くが一次エネルギーを加工して得られる二次エネルギー(電気、灯油、都市ガス等)の形で使用されていますが、一次エネルギー消費量に換算することで、建築物のエネルギー消費量の合計を計算できるようになります。

ZEH

 ZEHの特徴

 ZEHは、「省エネ」「創エネ」によって、年間で使うエネルギー量が創るエネルギー量との差し引きで、概ねゼロ以下となる住宅です。

  • 省エネ(高断熱の壁や窓、高性能の省エネ機器等の導入により住宅に必要なエネルギーを最小限にする)
  • 創エネ(太陽光発電などの再生可能エネルギー等の導入により住宅に必要なエネルギーを創る)

資源エネルギー庁HP掲載図

 ZEHの種類

『ZEH』(ゼッチ)

 省エネ基準(※1)から20%以上の一次エネルギー消費量を削減した上で、再生可能エネルギー等の導入により、100%以上の一次エネルギー消費量削減を満たす住宅

注 本ホームページでは、ZEH+ZEH Orientedなどを含めたZEH全体を指す場合(広義のZEH)はZEH、ZEH+ZEH Orientedなどを含めない場合(狭義のZEH)は『ZEH』と『』で囲って表記しています。


※1 快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅(一般社団法人 住宅生産団体連合会)(8ページ参照)

 

 ZEH+(ゼッチ プラス)

 ZEHの定義を満たし、省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減の更なる省エネルギーを実現し、かつ、(1)外皮性能の更なる強化 (2)高度エネルギーマネジメント (3)電気自動車を活用した自家消費の拡大措置の3要素のうち2要素以上を採用した住宅

 

 ZEH Oriented(ゼッチ オリエンティッド)

 再生可能エネルギー等を除き、省エネ基準から20%以上の一次エネルギー消費量削減を満たす住宅(都市部狭小地及び多雪地域に建設された住宅に限る。)

 

Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)

 省エネ基準から20%以上の一次エネルギー消費量を削減した上で、再生可能エネルギー等の導入により、75%以上100%未満の一次エネルギー消費量削減を満たす住宅 

 

Nearly ZEH+(ニアリー ゼッチ プラス)

 Nearly ZEHの定義を満たし、省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減の更なる省エネルギーを実現し、かつ、(1)外皮性能の更なる強化 (2)高度エネルギーマネジメント (3)電気自動車を活用した自家消費の拡大措置の3要素のうち2要素以上を採用した住宅

 

注 いずれも、上記のほか、住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値「外皮平均熱還流率(UA値)」が、地域区分ごとに定められた値以下である必要があります。

ZEHの定義一覧は次の資料を御参照ください。

更なるZEHの普及促進に向けた今後の検討の方向性等について(ZEHロードマップフォローアップ委員会)(14ページ参照)

 建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)

 建築物省エネルギー性能表示制度とは、新築・既存の別を問わず、全ての建築物を対象とした省エネルギー性能等に関する評価・表示を行う第三者認証制度で、建物の省エネ性能、資産価値を示すひとつの指標となっています。Building-Housing Energy-efficiency Labeling Systemの頭文字を取って、略称「BELS(ベルス)」といいます。
 平成29年4月からは、ZEHの基準を満たした住宅には「ZEHマーク」を表示することができるようになりました。

建築物省エネルギー性能表示制度について(一般社団法人 住宅性能評価・表示協会)

 ZEHの設備例

 ZEHは、年間の一次エネルギー消費量の収支ゼロを実現するため、様々な設備を導入します。

ZEHの概要図

ZEH、ZEH+概要図

主な設備例

  • 再生可能エネルギー

 太陽光発電等の再生可能エネルギーを導入し、住宅にエネルギーを供給します。


  • エネルギー計測装置

 電気やガスの使用量や、太陽光発電の発電量などを計測して「見える化」したり、家電製品を自動制御したりします。
 「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の頭文字を取って、略称「HEMS(ヘムス)」といいます。


  • 外皮の断熱と日射遮蔽

 屋根、天井、壁、床等を高断熱化し、日射熱を防いだり、外気温の影響を受けにくくしたりして、暑い時期には室内気温を上昇しにくく、寒い時期には室内気温を下降しにくくします。


  • 開口部の断熱と日射遮蔽

 窓を断熱性能の高いガラスやサッシにするとともに、庇の活用や窓の配置を工夫し、日射熱を防いだり、外気温の影響を受けにくくしたりして、暑い時期には室内気温を上昇しにくく、寒い時期には室内気温を下降しにくくします。


その他の設備例

 ZEHでは、上記以外に、年間の一次エネルギー消費量の収支ゼロを実現するため、下記の設備が用いられる場合があります。

  • LED照明
  • 高効率エアコン
  • エコキュート、エコジョーズ
  • 節湯型水栓
  • 蓄電システム

 ZEH+の場合の追加の設備等

ZEH+の場合には、次の3要素のうち2要素以上の設備等の導入が必要となります。

  • 更なる高断熱外皮

 外皮性能の強化により、『ZEH』よりも更に高断熱にして、住宅の内部から外部へ逃げる熱量をより少なくします。


  • 高度エネルギーマネジメント

 ECHONET Lite AIF仕様(※2)に適合し、認証を取得したHEMS、暖冷房設備及び給湯設備等を導入し、導入したHEMSにより、太陽光発電等の発電量等を把握した上で、住宅内の暖冷房設備、省エネ設備等を制御します。

※2 ECHONET 認証制度の紹介(エコーネットコンソーシアム)


  • 電気自動車への充放電設備

 EVコンセント等を導入し、太陽光発電等により発電した電力を電気自動車等に充電、または電気自動車と住宅間で電力を充放電します。

 ZEHの魅力

快適性

  • 断熱性能が高い住宅は、夏は涼しく、冬は暖かい!

 断熱性能が高い住宅は、室内温度が外気温に影響されにくくなるので、断熱性能が低い住宅に比べて夏は涼しく、冬は暖かくなります。また、部屋ごとの温度差が少なく、快適な住宅になります。

ZEHのつくり方(2019年度版)(一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会)(5ページ参照)

快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅(一般社団法人 住宅生産団体連合会)(13ページ参照)


災害対策

  • 停電時でも太陽光発電等を備えていれば、昼間の電気を確保できる!

 停電時でも太陽光発電等を備えていれば、昼間の電気を確保できます。さらに、蓄電設備も備えていれば、昼間だけでなく、夜間の電気を確保することができます。

快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅(一般社団法人 住宅生産団体連合会)(17ページ参照)

 


経済性

  • 省エネ、創エネにより、光熱費を抑えることができる!

 省エネにより、電気やガスの使用量を抑え、創エネにより、創った電気等を使用することで光熱費を抑えることができます。また、余剰電力がある場合には、売電をして収入を得ることもできます。

ZEHのつくり方(2019年度版)(一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会)(5ページ参照)

快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅(一般社団法人 住宅生産団体連合会)(12ページ参照)


健康効果

  • 断熱性能が高い住宅は、健康にも良い!

 断熱性能が高い住宅は、部屋ごとの温度差が少ないため、夏の熱中症対策、冬のヒートショック対策に効果があります。また、結露が生じにくくなり、カビやダニの発生を抑えてアレルギーの発生を抑制する効果もあります。

ZEHのつくり方(2019年度版)(一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会)(6ページ参照)

快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅(一般社団法人 住宅生産団体連合会)(14ページ参照)

 ZEH建築にかかる費用

 ZEHの建築費用は住宅の規模(大きさ)や、どこまでの性能を求めるかによりますが、一般的な住宅の建築費用よりも1割程度高くなるといわれています。しかし、ZEHは室内環境を維持しつつ、大幅な省エネルギーが実現できるため、快適性を保ちながらランニングコストである光熱費を削減することができます。つまり、ZEHは建築時の費用は割高になるものの、長い目で見れば、お得になります。
 また、既存住宅を省エネ基準に適合させるために省エネリフォームを行うのと、新築時に省エネ基準に適合させるためにかかる費用では、新築時に省エネ住宅にする費用の方が割安といわれています。住宅をZEHで建てることは、初期コストはかかりますが、快適と安心を最初に買うとも考えられます。

 補助金の情報

 エネルギーの地産地消、地球温暖化対策、さらには災害対策にもなるZEHの普及を促進するため、国も県も補助を行っており、条件に合えば、活用が可能です。

令和3年度 補助金の例

  • 『ZEH』の場合
国の補助金
60万円
県の補助金
15万円

注 県の補助金は、施工事業者が中小企業者の場合は10万円を加算し25万円になります。

  • ZEH+の場合
国の補助金
105万円
県の補助金
20万円

注 県の補助金は、施工事業者が中小企業者の場合は5万円を加算し25万円になります。


国の補助金

 国では、経済産業省、国土交通省、環境省でZEHに対する補助を行っています。詳しくは下記ホームページを御覧ください。


県の補助金

 県では、県内にZEHを導入する事業について、補助を行っています。

  補助上限額(令和3年度)
『ZEH』 15万円(25万円)
ZEH+
20万円(25万円)
ZEH Oriented
10万円(15万円)

注 括弧内は中小企業者が施工する場合

 詳しくは下記ホームページを御覧ください。
 令和3年度神奈川県ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス導入費補助金ホームページ

 

市町村の補助金

 市町村で補助を実施している場合には、県の補助と併用が可能な場合があります。補助の有無や併用の可否については、各市町村にお問い合わせください。

注 県の補助は、市町村の補助との併用について、制限はありませんが、市町村で県の補助との併用を禁止している場合があります。

 ZEHにお住まいの方の声

Mさん藤沢市 Mさん
 以前住んでいた家では、夏の暑い日に、朝から出かけて夕方帰宅したときに、家の中、特に2階の室内の暑さは耐え難いものでしたが、今の家では、高い断熱性能と換気システムのおかげで、帰宅時も室温は快適です。
 太陽光発電と蓄電池を設置しているので、5月の買電の電気使用量は4kWhと電気の自給率はほぼ100%でした。台風などの災害時に停電になっても安心です。


Oさん大井町 Oさん
 地球温暖化が進む中でも長く快適に過ごせる家にしようとZEHの導入を決めました。
 秋の完成後、初めて迎えた冬は、窓を二重サッシにするなど断熱効果を高めたことで、冷え込みが厳しい時にエアコンを補助的に使用した程度で、ほぼリビングの床暖房だけで快適に過ごすことができました。
 また、結果的に遮音性能も良くなり、窓を閉めていると雨音や外の騒音がほとんど聞こえない静かな家になりました。
 停電の時も、太陽光パネルが発電中であれば、非常用コンセントから電気が使用できるので、何かと安心できます。家庭用蓄電池は設置していませんが、もっと手軽に設置できるようになれば、言うこと無しですね。
 光熱費については、オール電化住宅にしたことで給湯も含めて収支がHEMSで一目瞭然となり、春になって太陽光パネルの発電量が消費量を大きく上回るようになりました。
これから初めての夏を経験することになりますが、南側の軒の出を深く設け夏の強い日差しを遮る工夫もしているので、猛暑が過ぎて1年経った時にエネルギー収支がどれだけプラスになっているか、結果がとても楽しみです。

 その他ZEH関連情報

ゼロエネルギーハウスch(一般社団法人 ZEH推進協議会YouTubeチャンネル)

一般社団法人 ZEH推進協議会ホームページ

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