花のイメージ：キュートで明るい女の子！
スイートピーの「スイート」は「甘い香り」を「ピー」は「グリーンピース」と同じ「マメ」を表していて、もともとは良い香りを持っています。しかし、最も香りの強い品種は夏咲き性のため冬から春に花を咲かせるのはとても大変で、切り花栽培に向きません。また、栽培されている品種は花色のバリエーションを広げたり花を大きく豪華にしたりする育種が進むなかで、香りが弱くなっているものが多くなりました。
当センターではその「香り」に注目し、スイートピーの甘く優しい香りをもっと皆様に楽しんでいただけるように、栽培しやすくて、とても香りの良い「スイートピンク」と「スイートスノー」を育成しました。
2品種とも花の形は花びらにウエーブが少ないオープンで、4cmくらいの小さくてかわいらしい花です。
品種の特性
バラのようなフローラル感とちょっとツンとしたスパイシーな香りを持っています。花の色は大きな花びらが濃いピンクで両側の小さな花びらが淡いピンクの複色タイプです。
| 開花性 | 花色 | 花径（cm） | 輪数 | |
|---|---|---|---|---|
| 旗弁色 | 翼弁色 | |||
| 冬咲き性 | 明紫赤（9706） | 紫ピンク（9203） | 4.3 | 3.3 |
（注）色は、日本園芸植物標準色票色名、輪数は、1花房あたりの小花数
育成経過
1997年に冬咲き性の‘イースターパレード’と夏咲き性で香りの強い‘ロードネルソン’を交配し、自殖と選抜を繰り返しながら、冬咲き性で香りの強い系統を選んで育成しました。甘い香りと明るい花色から「スイートピンク」と名前を付け、2008年2月22日に品種登録されました（登録番号 第16044号）。
※この品種は（独）農業・食品産業技術総合研究機構の「超省力園芸プロジェクト」の成果として育成された品種で、同研究機構から品種登録が出願され登録されています。