更新日:2024年3月27日

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神奈川県のヒートアイランド現象

神奈川県のヒートアイランド現象の発生状況や、県内市町村の施策・事業をご紹介します。

ヒートアイランド現象とは

ヒートアイランド(heatisland=熱の島)現象とは、都市の中心部の気温が郊外に比べて島状に高くなる現象のことで、暑い時間が長くなり、なかなか気温が下がらないことが特徴です。
ヒートアイランド現象と熱中症発症者の増加や大気汚染、集中豪雨の発生との関連性などが指摘されており、私たちの健康や生活などに様々な影響が生じています。

ヒートアイランド現象と気候変動

ヒートアイランド現象と地球温暖化は「暖かくなる」という意味では同じ現象ですが、その原因や暖かくなるメカニズム、影響範囲は異なります。
都市部においては、ヒートアイランド現象による気温上昇に、気候変動による気温上昇が重なることで、熱中症・睡眠障害などの健康への影響、空調負荷の増加によるエネルギー消費量の増加など、さまざまな影響が懸念されています。

 

ヒートアイランド現象の原因

ヒートアイランド現象の主な原因としては、人口排熱の増加(建物や自動車などからの排熱)、地表面被覆の人工化(緑地の減少及びアスファルトやコンクリート面等の拡大)、都市形態の高密度化(建物密集による風通しの阻害や天空率※1の低下)が挙げられます。

※1天空率:地上の一定の位置から見上げた時に見える空の割合。

人口排熱の増加

電気、ガス、石油などのエネルギーが、住宅、事業所、工場などで熱源、照明の電源、動力源等として利用され、その一部が熱となって大気へ放出されることで、都市の大気が暖められ、ヒートアイランド現象の主要な原因の一つとなっています。

地表面被覆の人工化

緑地が減り、アスファルトやコンクリートなどの人工的な被覆面が増えることにより、地表付近の温度が上昇します。
アスファルトやコンクリートは、日射を受けることにより、夏季の日中には表面温度が50~60℃程度まで上昇し、大気が暖められます。また、アスファルトやコンクリートは日中に蓄えた熱を夜まで持ち越すため、夜間の気温低下を妨げることになります。
1976年度と2016年度の神奈川県内の地表面被覆の状況を比較すると、農用地などの緑地が減少し、人口地表面が増加しています。

S51 H28
1976年度 2016年度

県内の地表面被覆の状況(緑:農用地、黄色:農用地以外の緑地、青:水域、赤:人工地表面)

出典:国土交通省国土数値情報における「土地利用細分メッシュ」データを基に適応C作成

都市形態の高密度化

中高層の建物が密集すると、地表付近の風通しが悪くなって、換気力が低下し、熱が拡散しにくくなります。また、高いビルが密集した地域では、夜間の放射冷却※2が進まず、日中に蓄えた熱を明け方まで持ち越しやすくなります。

※2 放射冷却:赤外線が放出されることによって大気や地表面が冷却する現象

 

 神奈川県のヒートアイランド現象

神奈川県では県や市町村におけるヒートアイランド対策の円滑な推進のため、横浜市、川崎市と連携し、県内全域の気温観測によるヒートアイランド現象の実態把握を行っています。
神奈川県の特徴として、昼間は、川崎市、横浜市北東部及び県央地域から県西地域の一部で、夜間から朝にかけては、川崎市南部・横浜市の臨海部が比較的暑くなる傾向がみられました(令和5年度)。

令和5年度真夏日日数 令和5年度熱帯夜日数
真夏日日数(令和5年8月) 熱帯夜日数(令和5年8月)

 神奈川県内におけるヒートアイランドの発生状況調査結果

平成30年度以前の調査結果などは、「ヒートアイランド(脱炭素戦略本部室ホームページ)」をご覧ください。

 

神奈川県内の市町村におけるヒートアイランド対策に係る施策・事業調査結果について

 神奈川県では、県内の市町村におけるヒートアイランド対策の実施、計画状況を把握するため、当該年度に実施を予定しているヒートアインランド対策に係る施策・事業を調査しています。調査結果は以下をご覧ください。

年度 調査結果の概要 施策・事業調査結果一覧表
令和3年度 令和3年度概要(PDF:164KB) 令和3年度一覧表(エクセル:41KB)
令和4年度

令和4年度概要(PDF:119KB)

令和4年度一覧表(エクセル:40KB)
令和5年度 令和5年度概要(PDF:128KB) 令和5年度一覧表(エクセル:40KB)

 

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