更新日:2026年7月24日
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神奈川県労働委員会は、標記の事件について、申立人の不当労働行為救済申立ての全部を救済する命令を交付しました。
申立人 X(組合)
被申立人 Y(会社)
本件は、組合が組合員Aの解雇や割増賃金の未払い等の労働問題を交渉事項とする団体交渉を申し入れたところ、会社が、組合への文書回答及び団体交渉への出席をせず、同申入れに何ら応じなかったことが労働組合法(以下「労組法」という。)第7条第2号に該当する不当労働行為であるとして、組合から令和7年6月23日に救済申立てがあった事件である。
⑴ 主文
ア 会社は、組合が令和7年5月14日付けで申し入れた団体交渉について速やかに応じなければならない。
イ 会社は、本命令受領後、速やかに陳謝文を交付しなければならない。
⑵ 争点及び判断の要旨
(争点)
会社が、組合の令和7年5月14日付け団体交渉申入れに応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるか否か。
(判断の要旨)
会社は、組合の令和7年5月14日付け要求書(以下「本件要求書」という。)による団体交渉申入れに応じなかったことについて、「X」がどのような団体かわからない以上回答しようがなく、実体が明らかでない団体からの書面連絡だけで団体交渉に応じることはできない旨主張する。
しかし、組合が会社に送付した本件要求書には、Aが「X」に加入した旨に加え、Aの氏名や生年月日、会社で就労していた期間、業務内容等が記載されており、さらに、同人の解雇や割増賃金の未払い等について団体交渉を申し入れる旨及び労組法を遵守し、不当労働行為を行わないよう求める旨が記載されていたのであるから、本件要求書において、「X」が労働組合であるとの直接的な記載がなかったとしても、同要求書の記載内容を読みさえすれば、「X」は、数か月前まで会社と雇用関係にあった労働者が加入した労働組合であり、当該労働者の解雇等について団体交渉を申し入れているということは、認識し得たといえる。
それにもかかわらず、会社は組合の団体交渉申入れに何らの対応もしていないのであるから、会社の主張は採用できない。
したがって、会社が、組合の本件要求書による団体交渉申入れに応じなかったことに正当な理由があったとは認められず、組合の団体交渉申入れに対する会社の対応は、労組法第7条第2号の不当労働行為に当たる。
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