冷凍・空調設備の冷媒入れ替えにおける注意喚起
冷凍・空調設備の冷媒入れ替えにおける注意喚起
業務用の冷凍・空調設備に使用されているフロンガスを、自然冷媒ガス(プロパンガス等の炭化水素系ガスやアンモニア)に入れ替える場合、事前に高圧ガス保安法に基づく許可又は届出が必要となる場合があります。
また、自然冷媒ガス(炭化水素系のガス)は可燃性があり、ガス漏れ等が生じた場合、火災や爆発などの重大事故が発生するおそれがあります。
冷凍・空調機器メーカーが指定している冷媒ガス以外のガスを使用すると、機械的な不具合や潤滑油の不良、破損の原因となる場合がありますので、事前に冷凍・空調設備の管理会社又は製造メーカーにお問い合わせください。
ガスの性質を確認してください
冷凍・空調設備に使用されているほとんどのフロンガスは不燃性のため、フロンガスの冷凍・空調設備は可燃性ガス設備に対応する防爆性能を有するものとなっておりません。このような冷凍・空調設備に可燃性冷媒を使用すると、ガスが漏えいした際に爆発・炎上の恐れがあります。
冷媒を自然冷媒に入れ替える際は、新たに入れ替える冷媒ガスの成分・性質を事前に確認してください。
また、可燃性の自然冷媒を使用する場合、冷凍・空調機器の電気設備が防爆性能を有するものとなっているか、事前に確認してください。
設備の大幅な変更が必要となる場合があります
不燃性フロンガスの冷凍・空調設備に、可燃性冷媒を使用する場合、高圧ガス保安法に基づき適用される基準が変更になります。また、冷媒の種類変更により冷凍能力が変わる可能性があります。
事前に冷凍・空調設備メーカーにご相談の上、高圧ガス関係の申請・相談窓口までお問い合わせください。
[変更となる基準例]
・ガス漏えい検知・警報装置の設置(家庭用警報器は不可)
・消火設備(消火器等)の設置
・電気設備の防爆対応
・安全弁の放出管の設置など
国家資格の免状が必要になります
冷凍能力が20トン以上の冷凍・空調設備の場合、可燃性冷媒に入れ替えると、冷凍保安責任者(免状・実務経験必須)の選任が必要になります。
また、冷媒入れ替え前の冷凍能力が20トン未満であっても、冷媒入れ替えにより冷凍能力が20トンを上回る可能性があります。