神奈川県議会 議会報告会(平成29年11月)の開催結果

掲載日:2018年3月30日

開催の趣旨

 広聴広報機能の充実を図り、「常に県民とともに歩む県議会」として、議会の活動を身近な地域で県民に伝え、県民の声を直接伺うことを目的に、神奈川県議会基本条例第12条の規定による報告会として開催する。

概要

開催に至る経緯

平成29年6月7日

  • 団長会にて議会報告会の開催を希望する特別委員会委員長は、議長まで申し出るよう依頼

6月29日

  • 議会報告会の開催を希望することを「ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会」で決定

7月5日

  • 団長会で議会報告会を「ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会」で開催することを決定

7月6日

  • 「ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会」で11月1日に議会報告会を開催すること及び議会報告会実施計画(別添1(実施計画) [PDFファイル/50KB])を決定
  • ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会委員長から議会報告会の開催日及び実施計画を議長、副議長及び各団長に報告

8月14日

  • 議会かながわ155号で議会報告会の開催を広報

10月4日

  • 議会報告会開催の記者発表
  • 議会ホームページ等で議会報告会の参加者募集を開始

11月1日

  • 議会報告会を開催

議会報告会の状況

(1) 開催日時
  平成29 年11 月1日(水曜日) 14 時から17 時29 分

(2) 開催場所
  さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト内パノラマロッジ2階研修室
  (相模原市緑区若柳1634 番地)

(3) 参加者
  74 名

(4) 進行等

時間

進行

備考

13時

受付開始

 
14時

議会報告会開始

議長あいさつ

県関連部局・参考人出席

14時4分

ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会開会

 
16時22分

同 委員会終了
休憩

 

16時33分

意見交換会 開始

副議長あいさつ

県関連部局・参考人出席

17時25分

同 終了

 
17時29分

議会報告会 終了

 

(5) 出席者
  佐藤 光 議長
  小野寺 慎一郎 副議長

 ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会 委員
  八木 大二郎 委員長  いとう 康宏 副委員長
  芥川 薫 委員  瀬戸 良雄 委員  守屋 てるひこ 委員
  杉本 透 委員  しきだ 博昭 委員  土井 りゅうすけ 委員
  日下 景子 委員  佐々木 正行 委員  楠 梨恵子 委員
  大山 奈々子 委員

 参考人
  杉山 昌明 氏(津久井やまゆり園みどり会(家族会) 副会長)
  市川 高弘 氏(神奈川県知的障害施設団体連合会 会長)
  鈴木 敏彦 氏(学校法人和泉短期大学 教授)

 県関連部局
  保健福祉局長、保健福祉局副局長、福祉部長、障害福祉課長、地域福祉課長、
  障害サービス担当課長、共生社会推進課長、共生社会啓発担当課長、がん・疾病対策課長 ほか関係者

 議会局
  議会局長、政策調査課長 ほか関係者

(6) テーマ

  ともに生きる社会の推進及び津久井やまゆり園等の障害者支援のあり方

(7) 配布資料

     会議次第(別添2(会議次第) [PDFファイル/49KB])、座席表(別添3(座席表) [PDFファイル/84KB])、
     ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会資料、注意事項、アンケート

その他(議会報告会の広報)

 

(1) 実施前の広報
  平成29年8月14日  議会かながわ155号に掲載
      10月4日  記者発表、チラシ配布(別添4:(記者発表 [PDFファイル/255KB]チラシ [PDFファイル/2.29MB]))
          県議会ホームページで参加申し込み開始

(2) 実施後の広報
  平成29年11月10日  県議会Facebookページに掲載
      11月11日  県議会ホームページに掲載
  平成30年 2月6日  議会かながわ157号に掲載

(3) 関連報道があったもの
  平成29年11月9日  地域情報紙「タウンニュース」(さがみはら中央区版)
      11月16日  地域情報紙「タウンニュース」(さがみはら緑区版)

ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会

ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会における主な質疑

(1) 自民党
 ○ 津久井やまゆり園再生基本構想について

(2) かながわ民進党
 ○ 津久井やまゆり園再生基本構想について
 ○ みんなあつまれ2017 について

(3) 公明党
 ○ 優生思想の克服に関する取組について
 ○ 津久井やまゆり園事件に係る入所者及び職員の心のケアについて

(4) 県政会
 ○ みんなあつまれ2017 について

(5) 共産党
 ○ ともに生きる社会かながわの実現に向けた障害者施策について

 

あいさつの議長の写真

佐藤 光 議長 開会あいさつ

委員長あいさつの写真

八木 大二郎 委員長 いとう 康宏 副委員長

傍聴席からの委員会の様子を撮影した写真

委員会の様子(傍聴席から)

執行部からの委員会の様子を撮影した写真

委員会の様子(執行部後側から)

意見交換会

あいさつする副議長の写真

小野寺 慎一郎 副議長 あいさつ

意見交換会における主な質疑・意見(座長:八木委員長)

● 参加者
○ 千木良地区の多くが、土砂災害の特別警戒区域と警戒区域に入っており、今後津久井やまゆり園を再建する際に、福祉避難所という制度を活用し、そういった場所へ避難できる、あるいはお互いに共同して運営するような制度にしていっていただきたい。住民とのつながりが非常に大事なことだと思っているので、互いに災害のときの対応ができるよう連携していくことを要望する。
◆ 県関連部局
○ 福祉避難所については市町村が直接指定するが、障がいのある方、高齢者の方々が災害時に安心して避難をできる重要な場所であるので、今いただいたご意見については相模原市のほうにしっかりとお伝えしていく。


● 参加者
○ 話を聞いて、「ともに生きる」って何だろうと考えさせられた。障がいのある人、介護の必要なお年寄りの人たちが、過度に見せ物のようになってほしくない。施設の利用者さんがこういうものをつくったよ、提供したいものがあるよ、というものを、我々が一緒になって声を出して売りに歩いたりして、そこの施設をもっと地域の人に知ってもらうためのことを、一緒にできるようにしたいと思った。「ともに生きる」というのはそういうことなのだろうと思った。
◆ 委員
○ 我々も自分たちで言うよりも前に、地域作業所の方々がつくったお弁当を1回食べてみようよということで、毎定例会ごとにいろいろな作業所のお弁当をとって食べている。大変おいしいし、ボリュームもあるし、しかも安い。そういうことを体験しながら、みんなに広めていくということが大事なので、我々もそういう気持ちを共有しながら、これからともに生きる社会実現に向けて、一緒に頑張っていきたいと思う。


● 参加者
○ 私は、千木良の地に再建してもらいたい。というのは50何年、やまゆり園とともに地域が育ち、やまゆり園は、地域で育てられ、運動会・お祭りなど、一緒に地域の人たちとやってきた。地域でも、また千木良へ作ってもらいたいという意見も多くある。今回も何で千木良なんだ、不便だという声もあったが、子供たちが今生活する上において、散歩をするにも非常に環境もいい。だから、どうしてもということであれば、これは仕方がない部分もあるが、ぜひ私は千木良へ戻ってきてもらって、130人が一緒に生活してもらいたい。
◆ 県関連部局
○ 今130人全員が戻ってきてもらいたいということだが、我々は障がい者の支援施設を運営する場合に、地域の方々のその支える力というのが非常に大きな資源だと感じている。本当にそういう意味でも、これまで長い歴史の中で千木良の住民の方々に津久井やまゆり園は、本当に支えられてきたというのを実感している。
○ 地元の方々の130人全員に戻ってきてもらいたいという気持ちは大変よくわかるが、中には利用者ご本人の意志として、現在の芹が谷に残りたいという方もいると考えられるので、利用者の方々のご意向を丁寧に、時間をかけて把握をし、千木良に帰りたいという方がいれば、ぜひその希望が叶うように、一生懸命サポートしていきたい。


● 参加者
○ RUN伴(ランとも)というのをご存知か。お分かりの方がいれば回答してほしい。
○ あと、先ほど人材不足という話があったが、これは多分施設に勤められている方のことだと思う。我々は子供を育てるときに、子供から「障がい者ってなに」という率直な疑問を聞かれる。そのときに、個性がある子供たちのことだよ、というふうに説明をする。藤野地区は高齢者施設、障がい者施設等がいろいろあり、施設側とオープンに行き来をさせてもらっているが、そこにあまり弊害を感じずにいられるのも、地域としてありがたいと思っており、子どもたちがそこに魅力を感じる人材確保、その辺をどのようにお考えになっているかお聞きしたい。
◆ 委員
○ ネットで検索したところ、「RUN伴は、認知症の人や家族、支援者、一般の人が少しずつリレーをしながら一つのたすきをつなぎ、ゴールを目指すイベント」とある。
○ 人材育成をどうするかの答えになるかわからないが、若いうちからいろいろなものを経験していくと、医者や建築家などといったように、将来何になりたい、というものがあると思う。それと同じように、障がいを持っている方や、何か他のハンディキャップを背負っている方のサポートをすることが、自分の生きがいとなり、その生きがいを通じて自分の存在価値もわかりながら、ボランティアではなく、それできちんとした対価をいただく、そういった社会を作っていくことこそが、本当の共生社会となるのだと思う。
○ 世の中というのは、私たちが生きているのではなく、生かされている。だから、この世に生がある以上は、人のために何ができるかというのを考えなければいけない。私たちは、多くの人に支えられて生きている。背伸びする必要はないけれども、自分のできる範囲の中で、人のために生きることが大事である。お互いにそういう気持ちを持ち合うことが、ともに生きる社会なのだろうと思う。
○ 今、県でインクルーシブ教育というのが始まり、南足柄市では小学校2校、中学校1校、そして県立高校1校で実施している。生徒さんが小さいうちから障がいを持っている方と接すると、やがて障害者支援に関する職業に就くんだという人が生まれてくるような、そういう土壌になるのではないかと思っている。すぐにとはいかないが、10年、20年かけていくと、そういった人材がしっかりと出てくることを期待している。


● 参加者
○ 今回、ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会ということで、この相模原市で開かれているが、相模原が全てをやるということではなく、ともに神奈川県議会、神奈川県で取り組んでいただきたい。というのも、人口減少が進む中で、都市部、特に神奈川県については、横浜、川崎の人口が増加している。郡部の減少の対策や、老人家庭、またひとり住まいが増えているなど、ともに生きるにしても大変な状況になっている中で、どういう対策を持って県は今後取り組んでいくのか、是非その点を委員会として取り上げて、検討していただきたい。
◆ 委員
○ おっしゃるとおり、神奈川県全体としては、確かに人口も増え、かつ都市部に集中している。しかし一方、真鶴町は過疎地域として認定された。過疎地域と認定をされると、自分で道路をつくったり、橋をかけたりできない。これはインフラの整備に全部国がお金を出しているといった状況になってきている。いろいろなことをしているが、すぐには人口が増えるわけではなく、今はいわゆる下げどまりをしようということでやっているが、おっしゃるとおり、高齢者が多くなることについては、非常に苦慮している。
○ 今の人口減少の問題、県内で特に著しいのが本日の委員にもいますけれども、県の西部地域、小田原を中心とした地域、それと三浦半島、横須賀・三浦、ここは人口の減少が著しい。そういったところは県としてもプロジェクトを作って、地域をもっと元気にしていこうと、いろいろな取組をしている。これは議会も一緒に考えていきたいと思う。

◆ 委員長(座長)
○ 皆様、本日は大変貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
 本日のテーマは、ともに生きる社会の推進及び津久井やまゆり園等の障害者支援のあり方ということで進めてまいりました。
 県議会ではこれまでともに生きる社会かながわ憲章の策定や、憲章の普及・啓発を図るため、JR桜木町駅前で憲章のチラシの配布を行うなど、様々な活動に取り組んでまいりました。そして、社会全体としてこの事件を乗り越え、真の共生社会の実現に向けた取組をしっかり進めていかなければならないと考えております。
 今後も県議会といたしましては、皆さんからご意見をいただきながら、ともに生きる社会かながわの実現に努めてまいりたいと存じます。
 本日は貴重なお時間、ご意見をありがとうございました。

閉会のあいさつをする八木委員長の写真

八木委員長(座長)

意見交換会の様子を撮影した写真

意見交換会の様子

まとめ

委員長所感

  議会報告会は、広聴広報機能の充実の一環として、神奈川県議会基本条例第12条に「報告会を開催する等の方法により議会活動の積極的な広報に努めるものとする」と定められていることを受けて、平成24 年度から計4回、試行として開催され、昨年度から本格実施となったものである。
 今回の議会報告会は、「ともに生きる社会の推進及び津久井やまゆり園等の障害者支援のあり方」をテーマとし、ともに生きる社会かながわ憲章推進特別委員会を開催した後に、引き続いて、意見交換会を開催した。
 会場は、津久井やまゆり園に近い、相模原市にあるさがみ湖リゾートプレジャーフォレストをお借りし、開催にあたっては、定員を超える74 名の方々にご参加をいただいた。
 その内訳は、会社員、自営業者、議員、公務員、主婦など幅広い層にまたがってり、今回は、テーマが「ともに生きる社会の推進及び津久井やまゆり園等の障害者支援のあり方」であったことから、近隣住民の方をはじめとして、県内の様々な地域から多くの参加があった。
 今回の開催において、これまでと同様、特別委員会の委員と県関連部局及び参考人との質疑を行った後に、委員と参加者、そして今回は県関連部局及び参考人を含めた形で意見交換が行われたため、参加者の発言も特別委員会の内容を踏まえたものが多く、テーマに沿った充実した意見交換となった。
 アンケートの結果を集約すると、議会報告会開催の時間帯や曜日、意見交換会の時間配分については、概ね好評であり、テーマに沿った地域で開催したことからも、参加者の関心は高く、特別委員会、意見交換会のどちらも開催を評価する意見が多かった。「今後、議会報告会が開催された場合、参加しますか」という問に対し「内容によっては参加しても良い」という意見が多いことから、今後の議会報告会の開催にあたっても、テーマが大変重要であると考える。
 ただ一方、参加者の利便性や、議会報告会の趣旨を踏まえると、県内の幅広い地域で行われることが望ましいという側面もある。
 今後とも、更なる開かれた県議会に向けて、開催テーマと開催地域の双方を考慮しながら、充実した議会報告会の実施に努めていくことが重要であると考える。

アンケート結果

アンケート結果 [PDFファイル/458KB]

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