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更新日:2025年7月31日

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定例会見(2025年7月29日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目

シンポジウム「福祉を科学する」を開催します!

 はじめに、「シンポジウム『福祉を科学する』を開催します」についてです。
 来年設立予定の地方独立行政法人神奈川県立福祉機構では、当事者目線の障害福祉の実現のため、福祉の現場に科学の視点を取り入れ、再現性のあるやさしくあたたかい支援の実践を目指しています。
 このたび、8月24日に「福祉を科学する」をテーマとしたシンポジウムを開催します。
 当日は、私の基調講演のほか、さまざまな立場の有識者をお迎えし、福祉を科学することについて議論するパネルディスカッションを予定しています。
 会場は本庁舎大会議場で、先着150名までは会場でご覧いただけます。また、当日は、ライブ配信も行う予定です。
 会場での参加を希望される方は、事前にお申し込みが必要です。記者発表資料または別添のチラシに記載の申込フォームからお申し込みください。
 参加費は無料となっています。ぜひ多くの皆さんのお申し込みをお待ちしています。

黒岩知事と県民との“対話の広場”の開催について

 次に、「黒岩知事と県民との“対話の広場”の開催について」です。
 “対話の広場”は、私が県庁及び県内の各地域で、地域で活躍されている方々の事例発表等を交えながら、県民の皆様と直接対面で意見交換を行うものです。
 今年度も、「いのち輝くマグネット神奈川」を年間テーマとして、県の重要施策や地域課題、各地域圏の地域特性を踏まえたテーマを選定しています。
 10月21日から12月22日までの間に、県庁を含む県内6会場で開催します。具体的な日時や会場、テーマは資料記載のとおりです。
 なお、平成23年度から実施している“対話の広場”は、11月6日に開催する横浜会場で、通算100回目の開催となります。
 そこで、特別ゲストとして、青山学院大学陸上競技部監督 原晋氏をお招きし、箱根駅伝での優勝経験を踏まえ、リーダーシップとは何か、対談させていただいた上で、県民の皆様と意見交換を行いたいと考えています。
 申し込み受付は、情報公開広聴課及び各地域県政総合センターで行います。また、県のホームページからもお申し込みいただけます。
 皆様のご参加をお待ちしております。

「神奈川宇宙サミット」の開催日が決定しました!

 次に、「『神奈川宇宙サミット』の開催日が決定しました!」についてです。
 県では、宇宙関連産業の活性化に向けた機運醸成などを図ることを目的として、首都圏自治体初の大規模なビジネスカンファレンス「神奈川宇宙サミット」を開催します。こちらがその告知のポスターであります。
 開催日は令和8年2月5日(木曜日)、場所はアニヴェルセルみなとみらい横浜で行います。
 「神奈川宇宙サミット」では、宇宙関連産業に係る研究開発機関や大学のほか、関係省庁、自治体、県内外の企業等によるビジネスカンファレンスや出展企業等による展示ブースの設置、レセプションを開催予定です。
 詳細は、今後随時発表していきますので、ご期待ください。

大人気アニメ『はたらく細胞』とコラボした「再生・細胞医療」の取組を紹介!

 次に、「大人気アニメ『はたらく細胞』とコラボした『再生・細胞医療』の取組を紹介!」についてです。
 『はたらく細胞』は、白血球や赤血球など体内で働く無数の細胞を擬人化し、彼らが病原菌と戦う姿を描いた物語です。
 体の仕組みを分かりやすく、そして楽しく知ることができると、幅広い世代から支持されている作品で、とりわけ若い世代から非常に人気があります。
 昨年度コラボした際には、県の「再生・細胞医療」に関するWebページの閲覧数が、コラボ前に比べ、5.6倍に増加するとともに、チラシを受け取った方から、もっと「再生・細胞医療」について知りたい、アニメとのコラボは親しみやすい、といった声が聞かれるなど、好評をいただいたところです。
 そこで今年度は、『はたらく細胞』のキャラクターが、「再生・細胞医療」について分かりやすく伝えるリーフレットや啓発グッズを作成し、若い世代が多く集まる科学体験イベントなどで配布します。
 また、川崎市殿町地区キングスカイフロントでは、8月12日から29日までの平日9時から17時まで、スタンプラリーを開催します。
 さらに、8月12日から14日までの3日間は、3つのスタンプを集めた各日先着100名の方に、限定アクリルキーホルダーをプレゼントします。
 今回のコラボを通じて、特にこれからの未来を担う若い世代の皆さんに、県の取組みをしっかりと伝えていきたいと考えています。

県庁の代表電話に「手話リンク」を導入します

 次に、「県庁の代表電話への『手話リンク』の導入」についてです。
 本県では「手話言語条例」及び「手話推進計画」に基づいて、広く県民に手話の普及を進めています。
 本日から、一般財団法人日本財団電話リレーサービスが提供する「手話リンク」を県庁の代表電話に導入しますのでお知らせします。
 この「手話リンク」ですが、カメラ付きのパソコンやスマートフォンから、県トップページの一番下にある、この緑色の「手話で電話する」ボタンをクリックすると、手話通訳オペレーターを介して、手話で県庁に電話できるというものです。
 聴覚や発話に困難のある方が、手話で電話をかけられる「電話リレーサービス」の仕組みを活用した新たなサービスで、日本財団が今年4月から開始したものです。
 今後は、利用状況も踏まえ、代表番号以外への導入についても検討してまいります。
 なお、都道府県で「手話リンク」を導入するのは、鳥取県に次いで全国で2番目です。
 聴覚や発話に困難のある方からは、これまでフォームメールでお問い合わせをいただき、県からメールで回答していましたが、ちょっとしたお問い合わせでも、回答までにお時間をいただくことがありました。
 この「手話リンク」からお電話をいただければ、その場でお答えできますので、ぜひ、お気軽にご利用いただきたいと思います。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち、1件コメントしておきます。
 8月18日(月曜日)に「かながわハイスクール議会2025」の本会議に出席します。
 この議会では、県内から多くの高校生が参加して、8つの委員会に分かれて議論をします。
 本会議では、議論の成果を、各委員会からの質問と政策提言という形で、高校生議員から発表していただきます。
 今年で19回目になりますが、若い世代が政治に関心を持ち、真剣に議論する場を継続していることは大変意義深いものと思っています。
 高校生ならではの新鮮な提案を楽しみにしています。
 私からの発表は以上です。皆さんからのご質問をどうぞ。

質疑

「シンポジウム『福祉を科学する』を開催します!」について

記者: シンポジウム『福祉を科学する』の開催についてですが、このタイミングでこういったシンポジウムを開く意義というところの知事の考えを教えてください。

知事: 福祉の世界ではこれまで支援者の経験等に基づいて、やさしくあたたかい支援を実現してまいりました。ここに科学の視点を加えることで見えてくる、新しい福祉の可能性などについて、このシンポジウムを通じ有識者のご意見をお伺いして、さまざまな気付きを得られることを期待しております。ちょうど来年から地方独立行政法人県立福祉機構がスタートいたしますので、どのような形になっていくべきなのかといったイメージを皆さんと共有していきたいと思っています。

「『神奈川宇宙サミット』の開催日が決定しました!」について

記者: 神奈川宇宙サミットの開催ですけれども、首都圏の自治体初ということで、こういった宇宙に関する施策といいますか、サミットを実現する、神奈川で開催する意義という部分について教えてください。

知事: 神奈川の県央部は私が知事になってから、さがみロボット産業特区といったものを勝ち取りました。そして、生活支援ロボット等、いのちに関わるロボット開発をずっと進めてきたわけであります。そして前回の私の4期目の選挙のときに新たな公約として、ロボット産業特区の新しい姿として、宇宙産業を目指していきたいということを申し上げました。と言いますのは、もともとロボット産業特区を目指したときは、県央部、圏央道を中心としたエリアですけれども、そこはきらりと光る技術を持った中小企業がたくさんありました。多くは車産業につながるものでありました。車産業を支えるのはとても大事なことですけれども、さらに次のステージといったことを考える必要があるのではないか。圏央道が通ったら、それこそみんなが集まってくる、降りたくなるインターチェンジというものにしていかなくてはいけないといったことの中で、単なる自動車部品を作っている工場群だけではなくて、新たな産業を目指したいといった思いでロボット産業といったものを打ち出しました。ロボット産業を打ち出した流れの中で、実はそこにはJAXAがある。JAXAがあって、ロボット産業のさらなる未来のステージというときに、宇宙だろうと。宇宙での生活といったものも、もう遠い先のことではないと私は思っていまして、その時にはロボットも大変活躍するだろうという思いがあって、そういった意味で、これからは宇宙産業へと舵を切っていくべきだろうと思った次第でありました。そういった思いを専門家の皆様とともに議論しながら進めていこうという思いで、今回宇宙サミットというものを開催することに決めたわけであります。

県総合教育会議について

記者: 午前中に行われた県総合教育会議のことで質問があります。まず、教育委員の方からさまざまな意見が出ていたと思うのですが、知事はどのように受け止めましたか。

知事: きょうは2つのテーマで意見交換を行いました。まずは最近続発している教職員の不祥事というか、性暴力等について、どのように対応していくべきなのかといったことです。それから教員不足といった現状をどうやって捉えていけばいいのかといったことでありました。そのような中で非常に率直な意見交換が行われたと思いました。教員の性暴力の問題といったことについては、さまざまな側面があるだろうと。教師が非常に余裕がなくて、忙しい環境に置かれていて、そしてなかなか倫理的な面をみんなで支えていくということや仕事場でお互いコミュニケーションをとって、風通しの良い流れをつくっていくことがあまりできない状況の中で、教員そのものがある種、バラバラな形でそういった犯罪的なものに走ってしまうといったこと。この現状をどうやって改善していけばいいのかという流れの中で、やはり働き方改革を進める中で、風通しの良い職場、コミュニケーションをしっかり取れる職場、みんなで支え合えるような職場をつくっていくということがやはり基本ではないのかといった話もありました。これは非常にわれわれにとっても、どこから手をつければいいのかという中ではある程度分かりやすい話でもあったと思います。後段は教職員になりたい人が減っているということです。これは非常に由々しき事態だと思います。今例えば、前段の教職員の不祥事というか、性暴力といった問題がどんどん報道されると、やはり教師に対する信頼感が低下し、なりたい職業にならなくなってくるということです。こういった悪循環に入っているという流れを変えていくためには、やはり教師という職業が憧れの職業になる。そのために一番大事なことは、教師が生き生きと働いていて、生徒たちの心を揺さぶるというか、そういうことがあったときに自分も将来教師になってみたいと思うという、いい循環をつくっていかなきゃいけない。そのような中で厚木高校の校長先生から、校内で進めているさまざまな改革についての発表もありました。その中で、これまで雑然としていた、教職員が集まる執務室をすっきりとした形できれいにするところから始まり、さまざまな形で働きやすくするような環境をみんなで目指していくということを丁寧に積み重ねることによって、働きやすい職場を作っていく。それとともに外部からの業務アシスタント、教員にはさまざまな雑務がありますけども、そういったものをこなしてくれる専門的なアシスタントの皆さんも入ってきて、それを支えてくれるということで、教師がその雑務から解放されるといったことを丁寧にやることによって働きやすい環境を目指しているということです。それを今やったからすぐに教師になる人が増えるというわけではないでしょうけれども、そういうことを積み重ねていくということがやはり教師に対して、なりたい職業にまたなってくるというような大きな流れにもなってくるといったことを教育委員の皆さんと確認できた。今起きている不祥事、性暴力の問題というのは本当に頭を抱えてしまうような問題ですけれども、しかし、しっかりとそうやって出口を見ながら、前向きに進んでいって、こういった危機を乗り越えていこうということで、教育委員の皆さんと同じような気持ちになれたということは非常に意義があったことだと思っています。

「県庁の代表電話に『手話リンク』を導入します」について

​​​​記者: 手話リンクのところでお伺いしたいのですが、今までメールでやり取りをされていたということで、大体月にどれくらい問い合わせの件数としてメールなどでやり取りをされていたのかというところを教えていただきたいです。

知事: 令和6年度末時点で、県内で聴覚障がいの身体障害者手帳をお持ちの方は約2万6,000人いらっしゃいます。そのうち、「電話リレーサービス」の利用登録をしている方が約1,400人いらっしゃると聞いています。この方々は、県庁に電話をされる際に「手話リンク」をお使いになると思われますが、今後はさらに「電話リレーサービス」や「手話リンク」の普及に努め、より多くの方にこのサービスをご利用いただけるよう取り組んでまいります。

「『神奈川宇宙サミット』の開催日が決定しました!」について

記者: 宇宙サミットなのですが、この主催の宇宙サミット実行委員会はどのような組織が入っているのでしょうか。

産業振興課長: 実行委員会でございますけれども、関係する企業様、JAXA様、あとはいろんな関係する団体様から構成される組織でございます。6月に第1回を開催いたしまして、宇宙サミット開催に向けて検討を進めてまいるということでございます。

第27回参議院議員通常選挙について

記者: 参院選の結果について、参議院でも少数与党になったということなのですけれども、知事は、率直に今回の参院選の結果についてどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。

知事: 今の政権与党にとって非常に厳しい結果になったと思わざるを得ないです。ですからこれがどうなっていくのかというのは、今のところ、私自身、全然見えないです。石破総理の責任を問う声が党内で上がって、さまざまな議論が行われているようですけれど、そこで辞めることになって、新しい総理が決まって、どうなのかこうなのか、いろんなことがあるかもしれません。そのことによって本当に安定した政治が、政権の形ができるのか。少なくとも今のまままでは、少数与党の政権のままでいくと、どのような形の運営になるのか、全く読めないです。少数与党だから、逆に与野党協調してしっかりと政策を前に進めていくということになれば良いですけれど、なかなか何も決まらない形になってきて、今時代は非常にさまざまなことを素早くやっていかなければならない状況にある中で、機敏に対応できない政治がもし続くとするならば、由々しき事態だと思っています。どのようになっていくのかというここのところが、政権の枠組みが変わっていくのかどうかも含めて、注視してまいりたいと思います。

記者: 神奈川県の行政にとっても国政が、知事がおっしゃったように何か決められないような状況になっていくと、地方にも、当然都道府県にも影響出てくると思いますけれども、そのあたりは具体的に何か不安に思っていること等はありますでしょうか。

知事: 消費税の減税問題とか、ガソリンの暫定税率の問題とか、いろいろ出ていますけれども、そういったものがどうなるのかといった中で、これは地方に回ってきているお金もその中にあるわけです。それはどうなっていくのか、ここは大変関心があるところです。そういったことをしっかりと目配りができて、決めていく政治ができるのかということは、われわれにとって非常に重要なことだと考えています。

記者: 今回の選挙はかなり投票率が上がったと思います。神奈川選挙区でいうと、久しぶりに60%まで達したということでありますけれども、知事はこの要因についてはどのように分析されてますでしょうか。

知事: 私が分析したわけではありませんけれども、さまざまな報道を見ている中では、割と若い世代が動いたということです。この若い世代の動き方というのが、今まであんまりなかったようなことじゃないのか。SNS等で、ある種、いろんなムーブメントが起きて、それによって多くの若い人たちが投票に出かけて行ったと思っています。若い世代が政治に参加する、投票行動に参加することは非常にいいことだとは思います。そのような中で、分析を見ると、自民党に投票したという人が、高齢者の方はすごく多いけれども、10代、20代、30代、40代ぐらいまでは相当少なくなって、逆に新しく出てきたような参政党や国民民主党のほうに自民党を上回る人たちがおしていくという流れ。こういったことは非常に大きな新しい現象じゃないかと思います。やはりこういう若い世代の気持ちをどう取り込んでいくのかということが今の国政にも非常に求められていることだとつくづく思いました。

全国知事会の会長選について

記者: 全国知事会の村井会長が再選出馬をしない、会長職を今期でお辞めになるというお話をされているようです。率直に伺うのですが、知事は会長選とかに出馬する意向はありますでしょうか。

知事: 全くないです。神奈川県政のことで精いっぱいでありますので、全国知事会を取りまとめていくパワーはとてもありません。神奈川県で神奈川モデルをしっかり作っていきたいと思います。

記者: 村井会長時代には、国スポの改革とか能登半島地震への対応だとかいろいろやられたと思いますが、まだ任期は終わっていないのですけれども、その点については、村井会長の対応というのはどのように見られていますでしょうか。

知事: 大変よくやられたと思います。このあいだの全国知事会議も、私も本当にほれぼれするような感じで見ていました。堂々たる会長としての仕切り、あれだけの大きな会を見事にさばいておられたといったことは本当にお見事だったと思います。それとともに国民スポーツ大会の問題について提起をされたといったことでさまざまな議論が巻き起こっていたわけでありますから、そういった意味での存在感はすごく示されたのではないのかと思って、私は大変評価していて、できれば続投してほしいと思ったぐらいです。

「『神奈川宇宙サミット』の開催日が決定しました!」について

記者: 今後詳細を発表していくということだと思うのですけれども、どのような企業や人に参加してほしいかというところと、どのように県内の技術を持つ中小企業に周知していくかといったところを教えてください。

知事: つい先日、同じテーマで当事者とのオンライン対話というものをやりました。その中で、宇宙飛行士を目指す医師とか宇宙に関心がある中高校生とかも含めた形で、宇宙関連産業をやっている皆さんもいるし、学者の先生もいるしという、多様な主体によっての当事者目線の会でありましたけれども、非常に私としては面白かったです。やはり宇宙産業といったものにわれわれがフォーカスしようとしている方向性というのは全く間違っていなかったと思いました。これは頭の体操ですが、その場でも言いましたけれども、これから宇宙で生活をするという時代、それが目の前に迫っているということです。例えば、「月面で生活をする時にどういうことが必要ですか、何が必要ですか」という問いかけをしてみたときに、実はありとあらゆる産業が、宇宙だったらこんな形かなと、さまざま出てくると思います。ですから宇宙産業と一言で言っても、ロケットを飛ばしたり、通信機器をどうしたりというだけではなくて、幅広い産業が宇宙産業という形の中で、動き始めてくるということが、私としては期待をしているところですし、実際にそうなってくると思います。ですからわれわれ県としては、宇宙産業にフォーカスして、これから切り替えていくぞ、さあ皆さん宇宙で、月面で生活する形を一緒に作りましょうといって、その舞台を作る。それがわれわれ県の仕事だと思っていて、そこにさまざまな民間の皆さん、それから研究者の皆さん、アカデミア等が入ってきて、そこで融合していって、いろんなアイデアを出して、そして前に進めていくということが大事なことだと思います。

保育料の無償化について

記者: 発表項目以外でお伺いしたいのですが、東京都が9月から0歳から2歳児の保育料の無償化を第1子まで拡大することについて、国は0歳から2歳児は第3子以降で、第1子、第2子には所得制限設けているかと思うのですが、東京都が9月から第1子まで拡大するということについて自治体間の格差であったり人口流出など、影響をどのように見ていらっしゃるかっていうところと、県が東京都のサービス水準に合わせられない財政状況について、どのように捉えていらっしゃるかお聞かせください。

知事: 保育料の問題だけではなくて、さまざまな政策が東京都とはなかなか並びにくいという状況があります。並びにくいというより並ぶのは不可能だと。それはなぜかといったときに、やはり財政状況の大きな違いということです。これはもう構造的な問題です。東京都がさまざまなことを都民の皆さんのためにやられるということについて、われわれがとやかく言う筋合いのものではないと思っています。ただ、それができる東京都とやろうと思ってもできないわれわれ、東京都以外の自治体。これはこの前の全国知事会議でもその辺は明らかになりましたけれども、東京都だけが特別なのです。あと東京都以外はみんな同じ状況というぐらい違うということです。ですからこの問題をやはり是正していくということが非常に大きな政策課題だと私たちは思っています。それはやはり税収の偏在ということです。東京都に税収がどんどん集まるという構図になっている。その構図のもとであるからこそ、東京都はいろんなことができるけども、それ以外のところはそれができないという構図です。ですからその辺にメスを入れてもらうことは非常に大きな仕事になってくると私は思います。これは全国知事会議でも、そこの部分は、非常に議論が活発に行われたところでありまして、東京都以外はみんな同じ方向を向いていました。それはやはり国としてしっかりと受け止めてやっていってもらいたいと思います。

記者: 実際にその人口流出というか社会減が影響しているところは、知事から見てあるものでしょうか。

知事: 東京一極集中の是正とずっと言ってきながら、逆に現在、東京都一極集中が進んでいるという現状があります。進んでいった東京都でどういう現象が起きているかというと、少子化の流れが止まらないというか、全国の中でも少子化が進んでいる。そうすると、どんどん人が入ってきて、どんどん少子化が進んでいくとなったら、全体の人口減に対しては加速していくような流れになっていく。この大きな流れというのは変えていく必要があると思います。

「県庁の代表電話に『手話リンク』を導入します」について

記者: 知事に先程ご紹介いただいた、電話リレーサービス自体の登録者数が1,400人というところで、登録をしていなくても今回リンクを貼られることで、登録もなしで無料でできるというところがまずメリットだと思うのですが、それに加えて先程、これまではメールのやりとりが主だったというところで、その電話で問い合わせるという手段ができなかったところができるようになるというところも、革新的な部分だと思うのですが、県としての一番メリットというか、意義として、今回の導入で置いているところというのは、どの部分になるのでしょうか。

知事: われわれはともに生きる社会というものを目指している中で、やはりいろんなハンディがあってもそれを乗り越えられるような仕組みでできるだけやっていこうということです。しかもこの手話の問題については、われわれは推進していこうという条例を作ってやっているところでありますから、その流れの中で、こういった1つの方向性が出てきているということで、ともに生きる社会を進めていくために非常に重要な取組みの一つだと受け止めています。

記者: 鳥取県ですでに導入されているようなのですが、鳥取県への聞き取りで、障がい者の方から使いやすいとかといった声というのは、あるのでしょうか。

障害福祉課長: 鳥取県も4月からスタートしたというところで、まだ鳥取県も件数が、月あたり数件というところで、これから伸びていくのだと思いますけれども、当然利用されている方は便利になったということだと思うのですけれども、状況としてはそのような形です。

知事: 平井知事が結構手話を上手にお使いになられます。聞いたわけではないけれども、平井知事肝いりではないかと私は思っています。

記者: これは利用者側からは、無料で使えるということなのですが、県の予算としてはどれぐらいかけているのでしょうか。

障害福祉課長: それほど電話料金と変わらない程度の料金ですので、県の既存の予算の中で措置するということで、特にこれだけのために予算を取っているわけではなくて、事務経費として措置しているものの中から、今年度は対応していくということです。

記者: この手話をされる方、通訳者の方というのは日本財団の方で用意してやるということなのですか。

障害福祉課長: オペレーターは日本財団の方で用意されている方です。電話リレーサービスというのは従来からありましたけれども、そこのオペレーターにつながっていくという形になりますので、聴覚障がいの方が手話リンクを押すと日本財団のオペレーターを介して、県庁の代表電話に音声で電話でかけられるという仕組みです。

横浜市長選挙について

記者: 別件なのですが、今、横浜市長選の期間中かと思うのですが、知事が先日、山中さんの方に応援に入られたと思うのですが、その経緯と山中さんに期待することがあれば教えていただきたいです。

知事: この間の土曜日に山中市長の応援に行きました。松原商店街で演説と同時に商店街を一緒に練り歩いたわけであります。山中市長は4年間本当によくやられたと思っています。振り返ってみると、4年前の選挙というのは大変な選挙であって、いろいろな人が出てきた選挙でありましたけど、そこをまさに勝ち抜かれた。それはよかったのですが、議会は相当逆風という中でスタートされた。議会が全く逆方向を向いている中で、市長として運営していくというのは大変なことだと思うのですが、そこは見事にやられたと実は思っていて、4年間振り返ってみても、掲げた公約というものをかなり確実に実施されていった。100%じゃないでしょうけれども、確実に前進されていったということもあるし、そしてこれといったいわゆる失政というのはないと思うのです。これは非常に大きなことだと思う。だからこそ、私がとやかく言う前にそれだけ反対していたというか、アウェイだった議会もほとんどが山中さんを推薦しているという状況になったということ。これはやはり非常に素晴らしいことだと思っていまして、そして、しかも今横浜市とわれわれ神奈川県は2年後のGREEN×EXPO 2027、1都3県で初めての万博といったものを成功させるために、しっかりと連携していこうという中で、山中さんと私の関係というのは非常にいい関係でありますから、共に進めていくためには、私にとっては重要なパートナーだと思って、この暑い中選挙を戦っていらっしゃるのでありますから、私の立場から見た山中市長というのはこのような感じですということを皆さんにお伝えしたくて、選挙の応援に行きました。

記者: 知事自ら、応援に行きたいということで行かれたということでよろしいですか。

知事: そうです。来てくださいと言われたのではなく、私の方から行きますと言って行きました。

特別自治市構想について

記者: 横浜市は特別市構想というのを掲げておりまして、それについては県と少し意見が異なっているところもあると思うのですが、今回、そういった意見の相違もあるが総合的に見て山中さんを推したということでしょうか。

知事: 山中市長は特に特別市に関して、街頭でこれをやっていくのだと別に力強く訴えてらっしゃるわけでもないので、いろいろな政策課題が全部同じ方向を向いているということは、なかなかないわけでありますけれども、その辺、別に山中横浜市政と神奈川県政が反目しあっているわけでも何でもないので、そこはしっかりと連携していく流れが、やはり皆さんにとってはいいことじゃないかと思って進めてまいりました。

横浜市長選挙について

記者: 今、知事のコメントがあったばかりで少し話しづらいところもあると思うのですが、山中さんは市長選の公開討論会を欠席されていると思うのですが、一般論という言い方は分からないかもしれませんが、選挙の候補者のスタンスとして、そういった場に出てこられないというのは、陣営のお考えとかもあると思うのですが、そのあたりについて知事はどのように捉えていらっしゃいますか。

知事: ああいうものは出なければいけないというものではないわけであって、それはそれぞれの候補者の皆さんが判断されることです。山中市長候補は、出るには及ばないと思われたのでしょうが、それは候補者の独自の判断だということなので、われわれがとやかく言うことではないと思います。さまざまな形で自分の考え方、メッセージといったもの、政策といったものを訴えることができますから、なにもその討論会だけがそういう場であるとは限らないので、それはいけないことだとは思わないです。

(以上)

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