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更新日:2026年3月26日

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定例会見(2026年3月26日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目

人事異動の概要

 はじめに、「令和8年4月1日の定期人事異動の概要」についてです。お手元の資料に沿って、ご説明いたします。

 まず、「1 主な人事異動」をご覧ください。特別職については、議会の同意をいただいた、中谷理事兼政策局長を副知事とし、理事・局長級については、総勢14名の人事異動を行います。まさに適材適所の人事配置ができたと考えており、このメンバーには先頭に立ってリーダーシップを発揮し、県庁の取組みを牽引してもらうことを期待しています。

 次に「2 人事異動のポイント」です。まず、「(1)GREEN×EXPO 2027開催に向けた取組」です。令和9年開催のGREEN×EXPO 2027に向けて、県出展エリア等の準備や県内全域での機運醸成を一層図るとともに、多岐にわたる全庁的な取組みを円滑に統括するため、新たにGREEN×EXPO推進本部室を設置します。

 次に「(2)行ってみたい神奈川の魅力づくり」です。地域資源を生かした魅力的な地域づくりを進めるため、GREEN×EXPO 2027でのオリジナルミュージカルの上演等や県内各地で文化芸術に触れる機会の提供、観光客の満足度を高めるための取組みを実施します。

 また、国民スポーツ大会冬季大会アイスホッケー競技会の開催等を行うため、新たに競技・パラスポーツ担当課長を設置するなど、神奈川の魅力づくりに向けた推進体制を強化します。

 次に「(3)宇宙関連産業の振興」です。人工衛星に関連する研究機関や事業所などが集積する本県の強みを活かし、衛星に関する施策等を重点的に講ずるため、新たに特定課題担当の参事監及び宇宙産業・ベンチャー支援担当課長を設置するなど、宇宙関連産業の振興に向けた体制を強化します。

 次に「(4)子ども・子育てへの支援」です。こども目線の施策推進条例に掲げる、こどもに笑顔があふれ、いのちが輝き、誰もが幸せに暮らすことができる社会を実現するため、子どもが健やかに育つ社会環境の整備や困難な状況にある子どもたちに対する支援の充実を図る、子ども・子育て施策を推進します。

 次に「(5)持続可能で質の高い地域医療体制の整備・未病改善の取組」です。団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となり、神奈川の高齢者数と高齢化率がピークを迎える2040年を見据え、持続可能で質の高い地域医療体制を整備するとともに、ライフステージに応じた未病対策など、生涯を通じた健康づくりに向けた施策を推進します。

 次に「(6)共生社会の実現に向けた取組」です。津久井やまゆり園事件発生から10年を受け、「ともいき」社会実現に向けた施策をさらに広げていくため、新たに共生・人権担当課長を設置するとともに、川崎市で発生した事件を重く受け止め、DV・ストーカー被害者など困難な問題を抱える女性等への支援強化のため、DV・ストーカー被害対策担当課長を専任で配置するなど、誰もがその人らしく暮らすことのできる共生社会の実現に向けた推進体制を強化します。

 次に「(7)当事者目線による地域生活支援の推進」です。障がい者の地域生活を支援するとともに、科学的な福祉を研究及び実践し、そのために必要な人材を育成する拠点として、地方独立行政法人神奈川県立福祉機構を設立することに伴い、新たに福祉機構担当課長を設置するなど、当事者目線による地域生活支援の推進体制を強化します。

 最後に「3 女性職員の登用」です。今回の人事異動により、知事部局の管理職手当受給者456人のうち、女性は112人となり、女性管理職の割合は、昨年度から0.7ポイント増の24.6%となりました。私が初めて知事に就任した2011年の時は、6.2%でしたので、約4倍に増えています。今後も優秀な女性職員を積極的に登用していきます。

 人事異動の概要は以上です。

地方独立行政法人神奈川県立福祉機構の設立が認可されました

 次に、地方独立行政法人神奈川県立福祉機構の設立についてです。
 県では、誰もがその人らしく暮らすことのできる地域共生社会を実現するため、令和8年4月に地方独立行政法人神奈川県立福祉機構を設立する準備を進めてきました。こうした中、昨日、総務大臣から法人の設立が認可されましたので、お知らせします。
 福祉機構は新しい福祉をつくるフロントランナーとして、福祉の現場に科学の視点を取り入れ、当事者目線に立った、やさしくあたたかい、再現性のある支援を確立するとともに、地域で実践する人材の育成を目指します。
 現副知事の橋本理事長のもと、法人が採用する役職員124人と、県職員78人の、計202人の体制で新たなスタートを切ります。
 また、設立日の4月1日には、職員への辞令交付にあわせて、中井やまゆり園として利用者に対して、当事者目線に立つことや虐待をしないことなどを宣誓します。その後、利用者、家族、職員の交流会を実施することになっており、辞令交付から交流会まで取材していただくことが可能です。
 中井やまゆり園は、改革途中の厳しい状況にありますが、法人の目的に賛同し、高い志を持った人たちが集まっておりますので、改革に取り組んでもらえると期待しています。
 県は、県立福祉機構とともに当事者目線の障害福祉を推進し、地域共生社会の実現を目指してまいります。

県の物価高騰対策事業「かながわトクトクキャンペーン!『かなトク!』」が始動します!

 次に、「県の物価高騰対策事業「かながわトクトクキャンペーン!『かなトク!』」が始動します!」についてです。
 県では、物価高騰の影響を受ける県民の皆様や県内事業者の皆様を支援するため、キャッシュレス決済時のポイント還元事業及びプレミアム商品券の発行支援事業の名称を「かながわトクトクキャンペーン!」、愛称を「かなトク!」として、今後、この名称によりキャッシュレス版と紙版の双方で物価高騰対策を実施していきます。
 まずは、商店街が発行するプレミアム率最大30%の商品券事業である「紙版かながわトクトクキャンペーン!」にご参加いただける商店街の募集を4月から開始しますのでお知らせします。
 予算額10億円で実施する「紙版かながわトクトクキャンペーン!」のプレミアム商品券は、この事業に参加する商店街の特設会場や商店街内の各店舗などでお買い求めいただけますので、スマートフォンを使ったキャッシュレス決済を利用しない方にも、ぜひご活用いただきたいと考えています。
 県民の皆様にとっての物価高騰対策というだけでなく、商店街の皆様にとっては新しい顧客を増やすチャンスでもありますので、ぜひ奮ってご応募ください。
 なお、キャッシュレス決済事業の「キャッシュレス版かながわトクトクキャンペーン!」についても、今後内容が決まり次第、お知らせいたします。
 物価高騰への対応として、今後、県が実施するこの2つの「かなトク!」キャンペーンを、ぜひ積極的にご活用いただきたいと思います。

“ものづくり”を支える「かながわ中小企業モデル工場」を指定!

 次に、「“ものづくり”を支える『かながわ中小企業モデル工場』を指定!」についてです。
 県では、県内の中小製造業の中から、かながわの“ものづくり”を支え、他の中小企業の模範と認められる工場を「かながわ中小企業モデル工場」として指定しています。
 この事業では、県内工業の発展に寄与してきた工場を指定することにより、他の中小企業の模範となっていただくとともに、地域経済を活性化する牽引役として、更なる発展を奨励することを目的としています。
 過去に、県の優良工場等の表彰を受けてから約5年以上経過した工場のうち、県内の市町村や商工会議所・商工会などから推薦を受けた工場を対象に審査を行い、5年間、モデル工場として指定しています。
 指定企業からは「県内はもちろん県外からも工場見学の依頼が増えました」、「対外的な会社のイメージアップにも役立っています」といった声をいただいています。
 令和8年度は3工場を指定します。新規指定工場は、高品質な製品を安定して提供するとともに、多様なニーズに迅速かつ高い精度で応え、高い信頼と評価を得ている株式会社港工業です。
 また、5年間の指定期間が満了した後、再申請のうえ指定を受ける工場は曙機械株式会社、富士工業株式会社の2工場です。
 指定書交付式は、5月19日(火曜日)、15時15分より、本庁舎4階の正庁で開催しますので、ぜひ取材にお越しください。

遊水地のPR動画を制作しました!

 次に、「遊水地のPR動画を制作しました!」についてです。
 県では、台風などの豪雨に伴う河川の氾濫から、県民のいのちと暮らしを守る遊水地をPRする動画を制作しました。本動画は、CGアニメーションを用いて、遊水地の仕組みを県民の皆様に分かりやすく伝える構成となっています。
 大雨が降り、ひとたび川が氾濫すれば、大きなニュースとして取り上げられますが、遊水地によって水害が発生しなかった場合は、ニュースにはなりません。私たちのいのちと暮らしを守るため、ひそかに活躍している遊水地の役割について、この動画を通じて多くの県民に知っていただくことで、神奈川県が進めている防災対策に関心を持つきっかけになってほしいと考えています。
 動画は、県のホームページや、県公式YouTubeチャンネル「かなチャンTV」で、4月3日に公開する予定です。制作中の動画を準備しましたので、その一部をご覧ください。まずは導入部分です。完成前ですので、ここまでにします。続いてCGアニメーションの部分をご覧ください。
遊水地と一言で言っても、なかなかイメージできないと思いますけれども、こういったCGを使った動画を見ていただきますと、こういうことで、水害を防ぐ仕組みになっているということを多くの皆さんに知っていただける機会になると思います。
 この他、5種類のショート動画も制作しています。
 今後、これらの動画をSNSで発信したり、さまざまなイベントで再生するなど、積極的に活用し、遊水地をPRしていきます。

「神奈川・横浜デスティネーションキャンペーン」のプレキャンペーン

 次に、発表項目ではありませんが、「神奈川・横浜デスティネーションキャンペーン」のプレキャンペーンについて、コメントします。
 本県では、GREEN×EXPO 2027の開催に合わせて、来年、大型観光キャンペーン「神奈川・横浜デスティネーションキャンペーン」の実施を予定しておりますが、その1年前イベントであるプレキャンペーンが、いよいよ来週から始まります。ポスターがこちらです。
 このプレキャンペーンは、今年の4月から6月の3か月間、JRグループや横浜市と共同で開催するものです。
 神奈川に来れば、旅に期待するすべてが「叶うネ」、そして、きっと神奈川の魅力に「はまるネ」、というメッセージを込めた「カナウネ ハマルネ」のロゴマークと「旅のぜんぶがここにある。」というキャッチコピーのもと、海、山、まち、文化など、神奈川・横浜の多彩な魅力を体感いただける、期間限定の特別企画を、県内各地で多数ご用意しています。
具体的には、湯河原町の「湯かけまつり」の体験イベントや県内5か所の水族館を巡る企画などを行うほか、JRもこの期間に、貨物線を走る特別列車をはじめとするさまざまな企画をご用意して、皆様のお越しをお待ちしています。
こうした特別企画をはじめ、県内各地の見どころも盛り込んだガイドブックを用意しました。首都圏のJR主要駅などで配架していますので、ぜひご活用ください。
 このキャンペーンを機に、多くの方に神奈川・横浜に足を運んでいただき、本県の多様な魅力を味わっていただきたいと思います。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。
 皆さんからのご質問をどうぞ。

質疑

「地方独立行政法人神奈川県立福祉機構の設立が認可されました」について

記者: 県立福祉機構の法人設立が認可されたということで、改めてここに至るまでの思いでしたり、この法人設立によって中井やまゆり園の運営がどう変わることを期待しているかなど、知事の所感をお聞かせください。

知事: 津久井やまゆり事件から10年という節目の年に、新しい福祉をつくるフロントランナーを目指して、福祉機構を設立することになりました。この10年間、私たちは当事者目線の障害福祉を追求してきましたが、福祉機構は科学的な福祉の研究と実践、そして人材育成という方法を通じて、その具現化を図ってまいります。そのための取組みの一つが、障害当事者の思いを可視化する「当事者研究」であります。そこで、この「当事者研究」をリードされている東京大学先端科学技術研究センターの熊谷教授と綾屋教授に、それぞれ副理事長と理事という立場でお力添えいただくことになりました。また、株式会社薫化舎の向井会長には、研究センター長兼人材育成センター長という立場から、視覚入力の機能不全、目から入る情報の認知のズレを修正する研究とともに、栄養や運動を含む支援プログラムの実践を推進していただきます。他にも多彩な方とともに、福祉機構の先進的な取組みを進めていく体制を築くことができました。これまでの福祉とガラッと変わった新しい福祉が始まるということの期待感で燃えているところです。これまで医療の世界では、いわゆる科学的な目というのは非常に厳しく問われていました。エビデンス・ベースド・メディスン、証拠に基づく医療を厳しく求められていましたけれども、それが福祉の現場に行った瞬間には、あまり科学という文字が出てこなくて、人間の思い、優しさ、そういったヒューマンな部分だけが強調されるという世界観がありました。しかし、この福祉の施設の中や福祉の現場でも、こういった支援をすればこの人はこのようによくなるのだといったことをしっかりとデータ化していけば、これは科学になり得るだろう。科学的な目で分析していくということです。新しいテクノロジーもどんどん出てきていますから、そういったものによって、科学的なアプローチがどんどんできるようになっていくだろう。こういった世界観というのは今までなかったので、まさに新たなフロントランナーとして、そこを切り開いていくということに対して、私は非常にワクワクしているところです。ただ、そうは言っても、中井やまゆり園、大変な問題がたくさん出てきた中での、その中井やまゆり園が、そのまま新しい福祉機構につながっていくという流れの中で、ご不安を覚えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、先程申し上げましたけれども、素晴らしい人材が集まってくれておりますので、皆で当事者目線ということを改めて徹底しながら、新しい挑戦に取り組んでいきたいと考えています。

「県の物価高騰対策事業「かながわトクトクキャンペーン!『かなトク!』」が始動します!」について

記者: 物価高騰対策事業として、給付や家計の負担軽減策などがある中で、今回プレミアム商品券のプレミアム分の支援をすることにしたのはなぜでしょうか。

知事: コロナ禍で消費が低迷しているという時に「かながわPay」というのを出して、非常に好評をいただいた。スタートした時はなかなか認知されなかったのですが、途中から火がついたように、一気に人気を集めて、消費促進に非常に役に立ったと皆さから大変好評をいただきました。ただ、その時の問題点の整理として、キャッシュレスという、携帯電話等を使ってできる人は良いですけれど、それがなかなかできない人のために新たな手が必要ではないのかということが反省点としてあったので、今回は紙版を作ったわけです。今、イランの状況を見ても、この戦闘がどこまで続くかまだ先が見通せない。そういう中で、物価はまだまだ上がるのではないのか。ガソリンは今、政府の方策によって若干価格が下がってはいますけれども、いつまで続くか分からないという中で、先行きが非常に不安、物価高騰により不安が非常に高まっている時だと思いますので、皆様に少しでも、安心感を与えるための方策としてできる限りのことをまずはやるといったことと受け止めていただきたいと思います。

記者: 参加商店街の募集期間が4月から12月までとなっておりますが、実際に県民がこのプレミアム券を使ったお買い物ができるようになるのはいつ頃からを想定していますでしょうか。

知事: 4月1日から商店街からの申請を受け付け、早いところでは5月中頃には県民の皆様にお使いいただけるよう、鋭意準備を進めているところです。また、商品券の販売が決まった商店街の情報については、随時ホームページに掲載いたします。募集期間は12月4日までですが、予算額に達し次第、募集を締め切りいたします。

中東情勢の悪化による県内経済への影響について

記者: 先程もお話しされていた中東情勢の件ですけれども、原油価格の高騰など影響が出ており、県でも今週に特別相談窓口を設置しているかと思っております。中東情勢が県政、県内経済に何か影響があるとお考えでしょうか。また、影響がある場合、どういった想定があるのかについてもお願いいたします。

知事: 3月19日に開催した、米国関税及び日産自動車生産縮小に関する対策協議会ワーキンググループにおいて、イラン情勢についても関係機関と意見交換をいたしました。現時点では、事業者から具体的な相談が寄せられているといった状況ではないということでした。国では備蓄石油を放出するともに、緊急的な激変緩和措置として3月19日からガソリンなど燃料油の補助を開始しているところでありますけれども、引き続き国の動向は注視していきたいと思っています。また、県では3月23日に「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」を設置し、相談を受け付けています。ここでの反応を見ながら、われわれは関係機関と連携しながら、不安を抱える中小企業をしっかりとサポートしていきたいと考えています。

「地方独立行政法人神奈川県立福祉機構の設立が認可されました」について

記者: 今回、福祉を科学するということで新しいチャレンジをする中で、もともとの福祉職場の経験がある方とかもかなり採用されたと思います。最先端を科学、障害者施策を推進するに当たって、特に利用者の方々は、今までにない障害者施策というところもあって、逆に不安を覚えていることが多分あるのかなと推察するわけですけれども、そのあたり、新しく就任する橋本理事長を中心に、どのような運営、いわゆる本当に真の当事者目線というところ、なかなかハードルが高いのかなと思っているのですけれど、どのように期待をするのかというのが一点と、県も、最近いろいろな問題が明るみになってきたことを踏まえて、県としてどのようにこれから福祉機構に関わっていくのか、この2点をお願いします。

知事: 新しく変わると言っても、実際、障害福祉の支援を受けていらっしゃる方にとってみれば、突然アプローチが変わるということではないです。変わると言ったら何が変わるのだろうと不安に思われるかもしれませんが、4月1日になっても、利用者の方々の目線に立てば、普通に支援が続いていく。そこのところはすぐに安心されると思います。そこで支援をしたものをしっかりと科学的なデータで分析していくという、裏側の話でありますから、利用者の方の直接なご不安にはならない話だと受け止めています。そして、橋本副知事もこのための準備を徹底的にやってまいりました。そしてなんといっても職員の意識が思いきり変わっていかなくてはいけないのだ。本当に今まで当事者目線というものは、いくら言ってもなかなか徹底しなかったといった部分があるので、そこはもう大胆に徹底するように、そのためにやはりコミュニケーションをしっかり取るのだということをおっしゃっていました。しっかりコミュニケーションを取りながら、常にそれをやり続けるという状況の中で、新しい福祉をつくっていく。実際話を聞いてみると、そこに関わっている職員たちもみんな頑張ろうという気持ちになっているようなので、ここは一つ皆さんも、しばらく様子を見ていただきたいと思います。

記者: 県として、どのように見守っていくか、その点をお願いします。

知事: 地方独立行政法人神奈川県立福祉機構でありますけれども、全部お任せというわけではなくて、県は対応するための幹部も用意しましたので、しっかりと連携しながらやっていくという流れになります。

記者: 今回、科学的な福祉の研究というところで、役員に専門家の方々が名を連ねているように思うのですが、もう少し具体的に、こういった研究をやっていくということを、もう少し分かりやすく教えていただけますか。

知事: 先程申し上げた東大の先端科学技術研究センターの熊谷教授と綾屋教授。私もじっくり話もしましたし、お二人が書かれた本もじっくり読ませていただきましたけれども、東京大学の中でも、新しい研究分野なのです。当事者研究。例えば、この綾屋教授ご自身も障害をお持ちです。熊谷教授も障害をお持ちです。熊谷教授も東大の小児科の先生ではあるけれども、小さい頃に脳性麻痺を患って病気になった。それから、綾屋教授についても、アスペルガー症候群という中で、この2人が対話をずっとしてきた研究なのです。アスペルガー症候群の人にどのように見えているのかということを対話の中で浮き彫りにしていったということです。そうすると、われわれにとってみれば、「そんなことなの」とびっくりするような事例、例えば、紫の花畑の前で「紫の花畑綺麗だね」と言った瞬間に、綾屋さんは大混乱する。何のことを言っていたか分からなくなるのです。なぜかと言うと、綾屋さんには一本一本の花が見えている。一本一本の花の様子をずっと見ている。全部まとめて、紫の花畑というコンセプトが分からないということのようなのです。それと、綾屋さんは自分で本にも書かれていましたけれど、昔、おそ松くんの「シェー」というものがありましたよね。「では皆さんでシェーをやりましょう」と言った瞬間に混乱する。なぜかと言うと、「シェー」というのは、この腕はどの速さで、どの角度に入るのか。そのタイミングはどのタイミングで、どういう形になるのかということが、何の指導もないのに、いきなり「シェーをやりましょう」と言われても混乱するという。そのように見えているということが分かったのです。そうすれば、そう見えているということを分かった上で対応していこうということの研究。まさに当事者研究、当事者目線に立った研究。これがなかったら、例えば今までであれば、紫の花畑のことも、「何を馬鹿なことを言っているのだ」と怒られたりとか、「シェー」も、「やりなさいよ」と怒られたりとか、そういうことになっていたものを、この人にはどう見えているのか。薫化舎の向井会長の研究、視覚入力の機能不全。これも全く新しい領域だと思うのですけれども、例えば、知的障害だと思われた人が、知的障害とはやはり脳に何か問題があるのかと普通思います。でも、この人はそうではなくて、見え方に問題がある、そこに着目した。薫化舎の向井会長は、ずっと法務省でお勤めになって少年院にずっといた方なのですけれども、少年院にいる少年たちをずっと観察しながら、この子たちは脳に問題があるというよりも、見え方に問題があるのではないのかということで、その分野を研究されて、実はみんなと見え方が違うということを発見し、それを矯正するメガネを開発された。黄色いメガネをかけると、実際にその映像を見て私も驚きましたけど、ディスレクシアと言って、字が読めない人がいるのです。すごく能力があっても字が読めない。非常に有名な方でもたくさんいます。例えば、トム・クルーズ。アインシュタインもそうだったという話もあるくらい、あれぐらい天才的な人でもディスレクシア、字が読めない。その人がそのメガネをかけると、読めると言うのです。つまり、見え方に問題があったという。見え方を矯正すると見える、そういうことがあって、全部まだ研究段階ではありますけど、最先端の研究を行う人たちが、この福祉を科学するという中に主要なメンバーで入ってくださるということですから、大きく変わってくるだろう。これは医療の分野では届いていなかった部分でもあるのです。そういう意味で非常に大きな期待感があると思います。

記者: 利用者の方々が取り組むプログラムとか、そういうものはあるか。その研究のためのプログラムとか。

知事: それはこれからです。黄色いメガネとかを使いながら、実際に試してみて、この人にとっては、全員が変わるわけでもないので、この人に何が合っているのかということを少しずつ、実証のフィールドとしてわれわれは提供して、皆さんに研究していただくということだと思います。

「人事異動の概要」について

記者: 人事の関係ですけれども、ポイントに記載していただいているところではあるのですけれども、この1年というのは、知事の4期目の集大成に当たる年になるかと思うんですけれども、今回の人事に、1年間で、知事の集大成に向けて、どういった思いを込めてこの人事をされたかというところを改めて教えていただければと思います。

知事: まさに4期目の集大成の最後の1年となったわけです。そういった中で、これまで15年にわたって言ってきた「いのち輝くマグネット神奈川」といったものをしっかり形にしていくという、まさに総仕上げにしていくということです。そのために人材を配置したということがまずはあります。それとともに、来年、もう1年を切りましたけれど、「GREEN×EXPO 2027」がはじまる。そこにうまくゴールをつなげていきたいという感じを非常に持っています。やはりつながる思いというか、われわれの県の出展テーマを「Vibrant INOCHI」としているということは、まさにわれわれがやってきた「いのち輝く」というものをゴールにすることで、それに合わせて盛り上げていこうということが、大きな方向性であります。それとともに、今まで私の任期の間では、これまでロボット産業に焦点を当ててきた部分があったのですけども、それを新しい次なるステージとして、ロボット産業から宇宙産業へという流れ。これが次のステージに移って、バトンタッチしていく流れの中での、基盤をつくっておきたい。そういうさまざまな仕上げにとって重要なポジションにふさわしい人材を当てた。そういうための組織をつくった。そうお考えいただきたいと思います。

「地方独立行政法人神奈川県立福祉機構の設立が認可されました」について

記者: 県から福祉機構に派遣される方というのは何人いらっしゃることになるのでしょうか。

独立行政法人化担当部長: 県から派遣される職員は記者発表資料にございますように、2か月間の引き継ぎを行う職員を含めまして78名です。

「人事異動の概要」について

記者: 人事の関係で、女性登用で知事部局が24.6%という数字があったのですが、客観的に見てこれをどう評価したらいいのかというところで、他団体であったり、例えば県の目標であったり、それに対してこの数字はどの程度のものなのかという指標みたいなものがあるのでしょうか。

知事: 県では、令和8年4月1日までに女性管理職25%以上という目標を掲げて取り組んできた。それからすると、目標にはわずかに及ばなかったということではあります。ただ、先程申し上げたように、私が知事になった時は6.2%でしたから、4倍になったということです。ですから、それは順調に増えてきたとは思います。ただ、今度また新採用職員が入ってきますけれども、去年の場合を見ても、入ってくる人の半分が女性という状況になっています。半分が女性という状況の中で、管理職は今やっと1/4でまだまだそこには開きがあるとは思いますので、これからもっと登用していきたいと考えています。

(以上)

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