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更新日:2023年8月17日

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定例会見(2023年8月15日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目

「黒岩知事と県民との“対話の広場”」の開催について

 はじめに、「黒岩知事と県民との“対話の広場”の開催について」です。
 「対話の広場」は、私が、県庁及び県内の各地域で、地域で活躍されている方々の事例発表を交えながら、県民の皆様と意見交換を直接行うものです。
 県では、新型コロナ感染症の拡大に伴い、令和2年度は「対話の広場」の開催を見合わせ、令和3年と4年にはオンラインで開催を行いました。
 新型コロナ感染症の5類移行に伴い、今年度の対話の広場の開催方法を検討した結果、やはり、県内の各地域で、県民の皆様と直接対面で対話をすることで、より活発な議論を行い、今後の県の施策に反映したいとの思いから対面での開催を決定しました。対面での開催は4年ぶりとなります。
 今年度は、2040年の神奈川を展望する新たな「総合計画」の策定に向けた1年ですので、新たな総合計画への位置付けが想定される重要施策や地域課題、各地域圏の地域特性を踏まえたテーマを選定しています。
 令和5年10月23日から令和6年1月9日までの間に、県庁を含む県内6会場で開催します。具体的な日時や会場、テーマは資料記載のとおりです。
 申込み受付は、情報公開広聴課及び各地域県政総合センターで行います。また、県のホームページからもお申込みいただけます。
 皆様のご参加を、お待ちしております。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち、1件お知らせがあります。
 8月17日木曜日に「かながわハイスクール議会2023」の本会議に出席します。
 この議会では、県内から多くの高校生が参加して、8つの委員会に分かれて議論をします。
 本会議では、議論の成果を、各委員会からの質問と政策提言という形で、高校生議員から発表していただきます。
 今年で17回目になりますが、若い世代が政治に関心を持ち、真剣に議論する場を継続していることは大変意義深いものと思っています。
 高校生ならではの、新鮮な政策提言を楽しみにしています。
 私からの発表は以上です。ご質問をどうぞ。

質疑

黒岩知事と県民との“対話の広場”の開催について

記者: 発表事項からお伺いします。対話の広場、4年ぶりの対面ということですけれども、今回、総合計画の策定が念頭にあっての各地域での開催ということですが、改めて、久しぶりの対面での開催となることと、総合計画の策定に向けて、各地域の特性、いかに取り入れていこうと思っていらっしゃるのか、また、その機会として、対話の広場をどう位置付けているのか、改めてお聞きします。

知事: この対話の広場は、前から非常に楽しみにしていた会でありました。1個1個その会でテーマを決めていますけれども、どのような発言が飛び出してくるか、全く想定していない状況の中で、ぶっつけ本番、しかも私自身がもともとキャスター出身ということがあるので、ファシリテーター兼知事という形で展開をしています。そのような中で、あらゆる世代の方が、一堂に会して議論をするということに非常に大きな魅力を感じます。いつも会場には高校生、大学生の皆さんも来てくださいます。そういう皆さんと年配の方が、一緒になって一つのテーマで語り合うというのは、非常に意義のあることだとつくづく感じています。その場で聞いた生の声、これまでもそういった生の声を、政策を展開していく上で非常に参考にしてまいりました。ですからちょうど今回2040年を展望する新たな総合計画の策定年であることを踏まえて、それぞれの地域ごとのさまざまな生の声を聞きながら、できる限りそれを反映していくという努力をしていきたいと考えています。

台風7号について

記者: 台風7号が上陸しています。分かる範囲で例えば、県内の被害状況とか、知事の方から、県民の皆さんに呼び掛けられるようなことありますでしょうか。

知事: 当初は、直撃するということも想定をして、随分早い段階から対策本部会議を開いて、いろいろと、いざというときのために備えをしてまいりましたけれども、当初予定していた進路よりもかなり西に進路が変わってきたという中で、今現在は兵庫県明石市のあたりに上陸しているという話を聞いております。そのような中で、神奈川県内、きょうももっともっと、きのうから大雨が降るかとも思ったのですけれども、今のところそのようなに大きな雨は降っていないということがあります。今の段階では、詳細は後で担当からご報告しますけれども、それほど大きな被害が出たということは聞いてはおりません。ただ、先程ニュースを見ていても、兵庫県に上陸している台風ですけれども、例えば岩手県でも、大雨の警戒が出ているというようなことがあるので、まだまだ油断はできない。非常に地域が限定された形でも線状降水帯というのが発生して、いきなり大雨に見舞われることもあるだろうし、今ニュース見ていたら隣の静岡県とか、鳥取県とかで竜巻が発生しているということもありますから、大気全体が非常に不安定な状況にあるということなので、やはり警戒を怠らないように、しばらく様子を見ていきたいと思っています。県民の皆さんも、今大雨が予報通り降ってないということがあっても、あまり安心しないで、もしかしたら急に天候が変わって大きな被害が出るかもしれないといったことで、情報に対しては、ニュースに対しては、しっかりと注意して見ていただきたいと思います。(正しくは、「当初は、直撃するということも想定をして、随分早い段階から対策会議を開いて、いろいろと、いざという時のために備えをしてまいりましたけれども当初予定していた進路よりもかなり西に進路が変わってきたという中で、今現在は兵庫県明石市のあたりに上陸しているという話を聞いております。」)

県立高校の定時制のあり方について

記者: 県立高校の定時制のあり方について、知事のご所見を伺えればと思います。先日、定時制の翠嵐高校の募集停止を撤回してくれというグループの方々から知事宛にも署名が提出されたというふうに伺いまして取材させていただきました。特に外国をルーツにされている方の受け皿として、経験値ですとか、機能がとても高いため、考え直してくれという内容でしたけれども、これの施設の効率化はもうすでに決まっていることだというふうに伺っておりますし、県教育委員会の案件ということもわかっておりますが、その定時制の学校が持っている役割ですとか、あとは、こういう懸念を持ってらっしゃる県民が行動を起こされたことについて、知事のご所感を伺えればと思いますがいかがでしょうか。

知事: 定時制高校は、さまざまな方に学習の機会を提供するという意味で非常に意義があることだと思っています。ただ、人口の動態等々、さまざまに変化する中で、効率的に学校の体制というものを維持しなければいけない。総合的な判断の中で、今、一つ一つの学校の状況が展開していると認識をしています。地元の皆さんからそういう声が上がっているということを私も理解しておりますけど、そういうことを踏まえながら全体的なこの絵姿というものをしっかりとご説明しながら、ご理解いただけるように努力していきたい。

観光地の人手不足について

記者: コロナの5類移行で県内の観光地もにぎわいを取り戻しているところですが、ホテルをはじめとしたサービス業では人手不足で、なかなかフル稼働できない状況だと聞いております。さらに中国からの団体旅行が解禁され、インバウンドの増加が見込まれる状況なのですが、期待と懸念についてご所感を伺えればと思います。

知事: 知事選挙の期間を通じて対話を重ねたのですが、オンラインを通じて。今ご指摘されたような問題は、観光業者の方々から上がっておりました。箱根では、インバウンドが戻ってきてよかったと思いながら、せっかくお客様がたくさん来られているのに、例えばタクシーの台数が圧倒的少なくなっているとか、バス運転手さんが辞めてしまい、バス自体はあるのだけど、バスの運行は非常に少なくなって、非常にご不便をおかけしている。それからホテルもベッドメイキングする人材が非常に少なくなって、せっかくホテルも旅館も部屋はあるのに、稼働を全部できない、そういう状況を聞いています。これは非常に残念なことだと思います。人手不足の問題というのは、結構大きな問題。ここをこうすれば何とかなるという問題ではなく、幅広い分野で人手不足が起きている。そのためにいろいろな障害が起きているというのが現状だと思います。これを解消していくためには、政府も問題意識を持たれて、外国人技能実習生の受入れ枠、職種を拡大して増やしていこうという動きも出てきていますし、多様な働き方ができるよう、例えば、女性の活躍、高齢者の活躍、そういったことも柔軟に考えながら、人手不足を補っていくという大きな方向性が出てきました。それと共にこのデジタル革命という中で、デジタルの力によって、大幅にその事務作業というものを減らすこともできるかもしれないし、さまざまなロボットといったものも活用し始めて、それをうまく活用していけば、そのあたりを補っていけるかもしれないということはありますが、今起きている、中国の観光客がまたどっと押し寄せてこられるという中で、即それが対応できるかというとなかなか難しいとは思いますけれども、それは事業者の皆さんとしっかりと連携しながら、できる限り早く対応できるようにしていきたいと思っています。(正しくは、「人手不足の問題というのは結構大きな問題で、ここをこうすれば何とかなるという問題ではなく、幅広い分野で人手不足が起きている、そのためにいろいろな障害が起きているというのが現状であると思います。これを解消するためには、政府も問題意識を持たれて、特定技能2号の対象分野を拡大していこうという動きも出てきていますし、多様な働き方ができるよう、例えば、女性の活躍、高齢者の活躍、そういったことも柔軟に考えながら、人手不足を補っていくという大きな方向性が出てきました。」)

台風7号について

政策推進担当課長: 先程の台風の影響、県内への影響の話がありましたので、回答させていただきます。
応急対策担当課長: 台風7号の被害状況でありますけれども、先程14時に、記者発表しておりますけれども、県内の被害ですが、人的物的被害はございません。そしてその他被害として、横浜市旭区の方で、倒木1件、被害状況としては以上であります。

平和への決意について

記者: 先程知事も戦没者慰霊祭に行かれたと思うのですけれども、改めて戦後78年を迎えての所感と、これから今、世界で戦争が起こっていますけれども、神奈川県として、平和に向けてどういったことができるかというのを考える、改めての機会だと思うのですけれども、神奈川県としての決意といいますか、これからこういうことやっていくというようなことがあれば伺えればと思います。

知事: きょうはまさに8月15日で終戦の日。そして、戦没者追悼の式典も今行われました。78年という歳月が経ったということです。遺族の皆さんもきょうも来てらっしゃいましたけれども、やはり高齢化してらっしゃいました。例えばそのときに10歳であったとしても、その方も88歳になられているということです。そういう中で、戦争の悲惨さ、記憶といったものを受け継いでいくということが非常に難しくなってきていると思います。しかし、この数年前の感覚と、今の感覚、私自身随分違っていると感じています。それはやはり、ロシアのウクライナ侵攻といったこと。ああいう形の戦争といったものは、過去のものであって、そしてもうそういうことを二度と起こしてはいけないのだという気持ちで、この日を迎えていたと、自分では、今から思えば思います。ただやはり今、ああいう実際の軍事侵攻、民間施設であろうがなかろうが、町中でもミサイルが撃ち込まれてしまう。市街地がことごとく破壊されていくみたいな姿が、今この時点で起きているということを、われわれ皆目の当たりにしているわけです。そうするとあのような戦争というものは、もう途絶えたものでは全くなくて、いつまたこの平和な日本がそういう事態に巻き込まれるかは分からないというぐらいの非常な危機感を覚えています。こういった危機感をやはりみんなで共有していくということが基本的に大事だと思います。ただ平和を祈るということは大事なことですけれども、ただ単に祈っているだけではなくて、やはりきちっと備えていくということ。それは心構えも含めて、そういうことが非常にやはり大事かと。そういった中で、戦争といったものの悲惨さといったことについて改めて、みんなで見つめる、議論する、語る、語り伝える。そういったことが今非常に重要な時代に入ってきたと、改めて強く感じるところです。きょう私の追悼の言葉でも申し上げましたけども、そのような中で、これまで遺族会の皆さんが中心となってやってこられたこの式典ではありますが、若い世代を巻き込んでいくという流れを作ってきています。県主催の春の追悼式では、中学から大学生の皆さんにも運営に協力していただいて、そして皆さんでこの戦争について自分たちの言葉で語り合って、そして、そういったものを共有していくということを、こんなことも始めている。だから、若い人たちに引き継いでいくという作業、これからますます重要になってくると思っておりまして、神奈川県としても、そういったことをしっかりと次世代へ継承といったことについて力を入れていきたい。そう考えています。

記者: 備えることの大切さというのをおっしゃっておりましたけれども、県としての備えることというのはどういうことなのかというのが一つとですね、もう一つは、県民向けに備えるとはどういうことをやればいいのかっていうのをもうちょっと具体的に教えていただければと思います。

知事: これはもう既にやっていることでありますけど、北朝鮮からしばしばミサイルが飛ばされてくる。そのたびに、さまざまな対応をしなければならない中で、今のところは海に落ちている。EEZ外が多いという状況であります。ただあれがいつ本当に本土に飛んでくるかっていうのは、絶対ないと言い切れないです。そういったミサイルが飛んでくるなんてシナリオは、私が子どものときは考えたことなかったけれども、そういうこともあり得るということを想定しながら、さあそのときにはどうすればいいのか。そういった中で県としても、そのとき対応するための動画を作成して、例えば、頑丈な建物があったらすぐに逃げこんでくださいとか、そういうところがなかったおうちにいらっしゃる場合でも窓の近くに寄らないでくださいとか。そういう結構細かい、注意できるといったことも、動画でご紹介しているということがあります。それとともにこういった備えというのは、自然災害に備えることと、かなり重複する部分もあります。われわれは突然地震が起きたときどうしたらいいか。ドロップ・カバー・ホールドとシェイクアウト訓練等をずっと展開もしてまいりましたけれども、あのようにいざというときには自分の身は自分で守るといったこと。それから、いざというときのために、備蓄、食料とか、さまざまな医薬品とか水とか、そういったものも用意しておいてくださいといったこと。こういったことも、災害対応でお願いをしてきましたけれども、いざというときの有事対応にも備えになると思っています。それとやはり心構えでしょうか。そのようなことも起き得るということをある程度想定した上で、毎日の生活をしていくということが大事だと思います。

全国知事会会長について

記者: もう1点別件で伺いたい。全国知事会の会長ですが、鳥取県の平井知事が一期で満了するということで、報道のベースで私も知っているぐらいですけれども、宮城県の村井知事が手を挙げられたということで、決まったのか決まっていないのかということですけれども。また国知事会のそういったルールあまり存じ上げない中で、質問してしまって申し訳ないんですけれども、黒岩知事は手を挙げようと思わなかったのかというところと、村井知事が手を挙げられた、このままいくと次期会長になると思うのですけれども、そこについて所感といいますか、感想を伺えればと思います。

知事: 私としては、平井会長は、そのまま続投されるものだと思っていましたので、立候補されないということを聞いてびっくりでした。どうなのかなと思っていましたけれど、私自身が会長になるという気持ちはもともとありませんでした。とにかく、神奈川県の中でやるべきことがたくさんあるという思いがあるので、とてもとても全国知事会を取りまとめていく余力はないと思っていましたので、立候補する気はありませんでした。そのときに村井知事からメールが来ました。そして、何人かに推されたので、立候補することにしましたといった連絡がありました。村井知事とは前からよく存じ上げている仲でありまして、危機管理防災特別委員会、私は委員長ですけど、その副委員長として、しっかりとお互い連携しながらやってきた仲でありまして、しかも長い経験もおありですし、それから、震災復興といったことにしっかりとリーダーシップをとってやってこられたという中で、村井さんがやられるというお気持ちがあるならば、これはいいことではないのかと思って、そして、こういう形になって、無投票で会長に選ばれるということになったといったことは、歓迎をしたいと思います。

記者: 全国知事会の会長のことなのですが、平井さんが一期で退任されるということでしたけれども、まさにコロナ対応などで、平井さんのリーダーシップもあったと思います。またコロナ対応があったから、知事会の存在もかなりクローズアップされたかと思いますが、平井さんのこの2年間の働きぶりをどんなふうに評価されているのかということと、今後の知事会のあり方であるとか、知事自ら考えていることとか、力を入れていきたいところを教えてください。

知事: 本当に、平井知事の2年間はコロナ対応のど真ん中で、どれだけオンラインで全国知事会を開いたか。全国知事会だけではなくさまざまな形の知事会を開きました。国の担当大臣を交えた会議を何度も主導されてこられたという中で、本当に見事にリーダーシップを発揮されて、全国知事会のコロナ対応といったものをしっかりと進めてこられたことについて、高く評価したいと思っています。その中で例えば数多くの緊急提言をまとめられましたし、それに基づいて、財源の確保とか、制度の改善につなげるという、そういうまさに知事会の存在感を高めたという功績が非常に大きいと思っています。これから村井会長になられた場合、どんな知事会になってくるかといったことは村井会長のご意向をお伺いしなければ分かりませんけれども、やはりコロナの対応もそうでしたけれども、われわれはやはり現場に近いところにいますので、現場での感覚、対応といったもの、「現場感」を国にしっかり伝えながら、しっかり連携していくという流れができれば、一番いいのかなと思います。

黒岩知事と県民との“対話の広場”の開催について

記者: 対話の広場の件でお尋ねしたいと思います。知事は楽しみだということだったのですけれども、これまで対話の広場は何回やられてきたのかという点と、神奈川県の施策において、この対話の広場でのご意見とかお話みたいなものが、どう生かされてきたのか、具体的なお話があれば教えてください。

情報公開広聴課長: 現在まで85回開催されております。

知事: そのときそのときでいろんなテーマでやってまいりました。しかも私自身がその場ですぐ答える立場にあるし、そして担当の局長等も並んでいますので、いきなりすぐに振って、すぐその場で答える、といったことをしていました。ふっと今記憶で浮かぶのは、この県庁本庁舎の大会議場でやったときに、マグカルをテーマにして議論したことがありました。マグネットカルチャー、文化芸術の力によって人を引き付け、そして賑わい出そうということで、この政策をテーマにやっているときに、ある女性が1人手を挙げて、「この大会議場はとっても素敵な場所ですね。ここで私芝居がしたいです。」という話があって、やらせてほしいという話があって、「面白いね、やりましょう!」とその場で約束をして、本当に大会議場に舞台を作って、芝居をやったこともありました。そのようにある種やろうと思って言ったら即実行に結び付く、そのようなことがあるということで、非常に面白いと思いました。また、皆さんの感覚でよく分かると思うのですが、SDGsをテーマにしたときには高校生が非常に活発に意見を言ってくれました。あのとき面白かったのは、ある女子高校生が手を挙げて、「私たちはSDGsのことを一生懸命勉強して考えて議論しているけれど、家に帰ってお母さんにSDGsって言うと、SDGsってなんなのって、大人が全然わかっていないんです」といって、どうすればいいですか、ということを聞かれたので、「それはあなたが教えてあげてください」というふうに言いました。若い人たちが非常にSDGsに敏感になっているといったこと、こうしたことが肌感覚で分かるということがあります。それからこの対話の広場は80何回やってきたということがありますが、いつもなんとなくうまく収束していくのです。なぜなのかな、と思ったときにとんでもない突飛な変な意見が出てこない。滅茶苦茶なことを言い出す人がいるかと思ったら、いないのです。そういう人がいたとしても皆が、「もういいよ、やめておけ」という声が上がってきて、その人が発言しなくなるというのがあり、なんでこううまくいくのかと思ったらこの高校生たちの存在が大きいのです。ああいう場に来る高校生たちは、必ず意見を発表しますから、そうするとそれを聞いている大人たちが変なこと言えなくなるのです。そういった効果があります。非常に実り多い場になるということを肌で実感をしているということです。だから楽しみにしているということです。

ビッグモーターについて

記者: ビッグモーターの樹木の伐採の件で、県としても調査されて、ビッグモーター側からも聞き取りされていると思うのですが、進展がありましたら教えていただけないでしょうか。

知事: 現在、4箇所で実施中の土壌調査の結果が、すべて8月18日金曜日までに判明すると聞いています。結果が分かり次第、速やかに皆様にお知らせするとともに、警察への被害届の提出など厳正な対応を図ってまいります。また、ビックモーターから、あした16日に来庁し、改めて社内の調査結果を説明したい、と申し出がありました。説明内容が分かり次第、速やかに皆様にお知らせしたいと考えております。

記者: 基本的には、被害届は出す方向で検討されているということでしょうか。

知事: そういう報告を受けてからの総合的な判断になると思います。

記者: ビッグモーター側は、いくつかの店舗に関してはもう自分たちがやったというようなお話されていると思うんですけども、それでも、その土壌調査の結果を踏まえるというところはどういう理由になるんでしょうか。本人たちがやってるんであれば被害届を出すというのは、そのまま理屈としてはつながるのかと思うのですが。

知事: あした、社内調査の結果を説明しに来るということなので、それを聞いた上で判断したいと思います。

記者: 調査は、知事がお話を受けるのでしょうか。

知事: 私が直接受けるわけではないです。

新型コロナウイルスの感染状況について

記者: 発表項目ではないんですが、新型コロナ関係でお伺いさせてください。今の感染状況の評価と病床の使用率も高いようで、上がってるようですけれども、何か県として対応を考えられていることあれば教えていただけますでしょうか。

知事: 現在の本県の感染状況は、7月31日から8月6日にかけての定点あたり患者数は11.70となっておりまして前週の12.04から0.34減少をしています。5類移行後、連続して増加してきた中で、今回初めて減少に転じているということでありますけれども、しかしここで気を緩めることなく動向をしっかりと注視していきたいと考えております。病床の件でありますけれども、現在の確保病床の入院者数は8月9日時点で509人となっておりまして、確保病床数1061床に対する病床使用率は、47.97%であります。これは病床がひっ迫した状況であるとは言えませんけれども、しかしある程度高いことは間違いないです。これはもう皆さんよくご承知のとおり神奈川県は、患者の増え方によって病床数を柔軟に増やしていく、なるべくぎりぎりの状況の中でやっていくということをやっておりまして、たくさんの病床を空けて、使わないで待っているということではなくて、通常医療も、しっかりやるという中で、ある程度これは柔軟にできる、それも病院との信頼関係がしっかり出来上がっているので、柔軟に動くことになっているので、今のところ、病床はひっ迫して大変だということではないと感じています。

記者: もう一つコロナの関係で、先日、厚生労働省の方でコロナの住民への注意喚起等の目安についてという事務連絡が出ていました。その中でどういうタイミングで注意喚起をするかという、目安の設定の考え方等も示されていましたが、県としては、何か注意喚起の目安を県独自で設定したりですとか、住民への注意喚起について考えられている対応があるのかどうか、教えていただきますでしょうか。

知事: 令和5年8月9日に国から各都道府県が必要に応じ、注意喚起や医療提供体制の強化を行う際の検討の参考となるための暫定的なものとして、県民に対して注意喚起等を行う目安が示されました。国が示した目安としては、外来のひっ迫状況、定点あたりの報告数、入院患者数、確保病床使用率の4つになります。新型コロナの5類移行後は、県ではこれまでも医療機関と密に連携を取って、医療現場の状況を確認したり、定点観測の状況をLINEパーソナルサポート等で県民の皆さんにお知らせして、基本的感染対策をお願いするなどしてきましたので、今回改めて、この4つの目安を参考に注意喚起等を行う必要性はないのではないかと考えていますが、専門家の意見も踏まえながら、今後検討していきたいと考えています。

記者: 今の関係で、必要性はないと考えているという部分なのですが、5類になって、県民の皆さんからすると今の感染状況が分かりにくい、いわゆる昔の感覚で、これまでの感覚で、1日何人と全数を把握して発表するというような感覚が残っていると、やっぱり分かりにくさっていうのがあると思うのですが、その部分っていうのは、知事は、今の感染状況の分かりにくさっていうのは何かこう課題というのは感じていることはないでしょうか。

知事: これは、私は当初から申し上げていましたが、5類移行後はスイッチを切り替えてください。今の延長線上で考えないでください。スイッチを切り替えてください。バチンとスイッチを切り替えてください。こういうふうに言っておりました。改めてそれを強調したいと思います。これまではコロナ対応というものは、特別な扱いをしてきたわけです。しかし、このオミクロン株が主流になった段階で、そういう必要がなくなっただろうということで、国の総合的な判断を基に、今までの特別扱いをしなくなったということですから、特別扱いしなくなったということはどういうことかといえば、季節性インフルエンザのような形の対応で大丈夫でしょうということです。そういうことは切り替えてみたら新型コロナウイルス感染症の患者が出てくることもありますし、流行することもあるし、学級封鎖が行われることもありますけれども、きょうは何人発生しました、きょうはどうなりました、先週より増えました減りましたといちいち細かいことは言いません。それと同じ状況になっているということを、ご理解をいただきたい。その代わりわれわれは感染状況をしっかり見ながら、専門家としっかり分析をしながら、これが遅滞ないように柔軟に対応できるような体制をずっと取っているということだけはぜひご理解いただきたいと思います。

(以上)

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