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更新日:2023年7月31日

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定例会見(2023年7月31日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目以外

「米国訪問結果」について

 はじめに、発表項目ではありませんが2点コメントしておきます。
 まず、7月16日から22日の日程で実施した米国訪問についてです。
 今回、首都ワシントンと、ニューヨーク州及びカリフォルニア州を訪問し、高齢化に関する研究機関等が主催した講演会や、県と覚書を締結しているスタンフォード大学との共催シンポジウムなどに出席し、ヘルスケア・ニューフロンティア政策の取組紹介や意見交換などを行ってきましたので報告をいたします。
 訪米1日目の7月16日でありますが、ワシントンDCにおいて、全米医学アカデミーのビクター・ザウ会長とお会いし、日米の高齢社会の課題等に関する意見交換を行いました。
 ザウ会長とは旧知の間柄ですが、なかなか今回日程が取れなくて、事前調整では会うことができないのではないかと思っておりましたけれども、前日になってご本人から連絡があって、この日曜日の夕方に、会うことができる時間ができたということで、私の泊まっているホテルまでわざわざお出かけくださいまして、夕食を一緒にしながら2時間半にわたってじっくりと意見交換することができました。
 7月17日、ワシントンにあります米国を代表するシンクタンク、戦略国際問題研究所、CSISを訪問しました。同研究所は、2014年以来2回目の訪問となります。
 ここでは、県の新型コロナウイルス感染症対策についても関心が寄せられまして、本県の取組状況を紹介し、J・ステファン・モリソン上級副所長、グローバル・ヘルス・ポリシー・センター長らと意見交換を行いました。
 ここでもやはり一番の関心事は、アメリカと日本を比べたときの、コロナにおける死亡者数の差でありまして、大体5倍ぐらい違います。こういった辺り、われわれがその高齢者に対して、かなり焦点を当てて未病対策等々やってきたということで、大きく違ってきたのではないかという話になりました。
 次に、7月18日にニューヨークで2つの行事に出席し講演を行いました。いずれも私が昨年9月に国連機関等が選定した「健康な高齢化の10年」を促進する世界のリーダー50人「TheHealthyAgeing50」に選ばれたことをきっかけで開催されたものであります。
 まず、コロンビア大学国際長寿センターとグローバル・コアリション・オン・エイジングが共催する講演会では、県のヘルスケア政策やSDGsに関する取組みを中心に講演し、意見交換を行いました。
 共催機関であるコロンビア大学国際長寿センターの所長、ジョン・ビアード氏は、もともとWHOの職員で、われわれはWHOとも覚書を締結して、交流を進めてきましたけども、その中心人物だった方が今コロンビア大学の方に移られたわけでございまして、今回の講演会の開催に当たっては、このジョン・ビアード氏が中心になって調整をいただきました。ただこのときには、ご本人が海外に行ってらっしゃったので、ご本人は海外からオンラインでの参加となりました。
 次は、日本国際交流センター主催のヘルスケアや高齢化等の分野の専門家会合では、未病コンセプトの推進や高齢社会を乗り越えるための取組みなどについて意見交換を行いました。本当にさまざまな分野から、専門家の皆さんが出席されていまして、非常に深い議論をすることができました。
 訪米5日目の7月20日は、ニューヨークからカリフォルニア州へ移動しまして、県とライフサイエンス分野に関する連携覚書を締結しているスタンフォード大学医学部が開催する国際シンポジウムに出席しまして、基調講演を行いました。
 スタンフォード大学からはロイド・マイナー医学部長にご挨拶いただき、その後ロナルド・パール医学部教授から、県の未病の取組みや意義について説明をいただきました。
 最初の時からわれわれの交流の中心となってくださった方でありまして、ご覧いただいたらわかるように、このロナルド・パール教授が、未病コンセプトを見事に解説してくださっているというシーンになっております。
 そもそもこのシンポジウムは、日米の産学公連携を高める目的で全5日間開催されましたが、その最初の2日が未病をテーマとしたシンポジウムでありました。
 また、シンポジウムの後には、ロイド・マイナー医学部長と県とスタンフォード大学医学部との連携覚書の更新を行いました。7年前に覚書を結んだときも、この同じロイド・マイナー医学部長だったのですけども、今回更新の手続きを行いました。
 次に、ライフサイエンス分野のインキュベーション施設であります、MBCバイオラボを訪問いたしました。
 県の取組みを紹介した後、意見交換を行い、施設長のダグラス・クロフォード氏からは、この施設から育つベンチャー企業が日本の少子高齢化の課題解決に技術面で貢献できるのではないか、というお話をいただきました。今回の米国訪問でライフサイエンス分野における産学公モデルである、スタンフォード大学医学部とのネットワークをさらに深めるとともに、高齢化対策に関わる分野においても、米国でのネットワークを広げることができました。こうしたネットワークを生かして、ヘルスケア・ニューフロンティアの国際展開をさらに進めていきたいと考えています。

「かながわPay第3弾」について

 次に、消費喚起事業「かながわPay第3弾」についてです。
 これまで第1弾、第2弾と大変好評をいただいていました「かながわPay」ですが、7月27日から第3弾キャンペーンを開始しました。
 第2弾までに、185万ダウンロードだった「かながわPayアプリ」は、現在では、すでに200万を超えています。これも、多くの皆様からのご期待の表れであると考えております。
 今回は、対応するQRコード決済サービスも「AEONPay」が加わって6種類となり、ますます使いやすいものになっています。
 ポイント付与期間は、予算上限の100億円に達するまでとなりますので、ぜひご利用いただきたいと思っております。
 また、さらなる利用拡大のため、PR動画を作成いたしました。
 動画は、第2弾と同様に親しみやすい漫画で表現することとし、原案のほか、イラストやナレーション、演出、編集など、すべて県の職員が手作りで作成したものであります。
 この動画で、子育て用品の購入にも「かながわPay」が利用できることを強調し、子育て支援にもつなげていきたいと考えております。
 動画は、「かなチャンTV」や「かながわPay公式サイト」で配信いたします。さらに、今後は、交通広告、映画館のスクリーン広告など、さまざまな媒体で順次公開し、積極的に広報してまいります。

発表項目

「『県立中井やまゆり園当事者目線の支援アクションプラン』を策定しました」について

 それでは、発表項目に入ります。
 まず、「『県立中井やまゆり園当事者目線の支援アクションプラン』を策定しました」についてです。
 このたび、県では、今年5月に公表された「県立中井やまゆり園当事者目線の支援改革プログラム」を実践するため、「県立中井やまゆり園当事者目線の支援アクションプラン~一人ひとりの人生を支援する~」を策定しました。
 このアクションプランは、計画期間を今年度から令和7年度までの3年間として、園と本庁が一体となって取り組む内容とスケジュールを具体化し、改革に取り組みます。
 アクションプランには、「人生に共感し、チームで支援する」、「暮らしをつくる」、「いのちを守る施設運営」、「施設運営を支える仕組みの改善」という4つの柱を設定しています。
 まず、一つ目の柱である「人生に共感し、チームで支援する」の主な取組みとしては、利用者と園長、担当職員が面談を行うなど、利用者本人の思いや願いを聞き、その実現に向けて、支援することを約束し、相談支援事業所や市町村と連携し、チームで支援をしてまいります。
 また、二つ目の柱である「暮らしをつくる」の主な取組みとしては、全ての利用者が日常的に地域に出て、散歩やごみ拾いなど地域の人たちと挨拶や会話をしたり、秦野駅前の拠点「らっかせい」での活動や近隣農家と協力した野菜作りといった、園外での日中活動の充実を図り、地域での暮らしがイメージできるように取り組みます。
 さらに、三つ目の柱である「いのちを守る施設運営」の主な取組みとしては、チームで利用者のいのちを守るため園の医療提供体制を見直していくほか、骨折事故の原因究明などのために設置した76台の見守りカメラを、個人のプライバシーにも配慮しながら、利用者支援の改善にも活用するなど、いのちを守るという強い意識で利用者の生活を考え、支援します。
 最後に、四つ目の柱である「施設運営を支える仕組みの改善」の主な取組みとしては、先日、中井やまゆり園を訪問した際にご家族からいただいたご意見を踏まえて、職員の不安や悩み、ストレスを解消するための仕組みの構築や、当事者目線の支援を実践する人材育成などに取り組みます。
 なお、このアクションプランが確実に実施されているかどうかは、今後、第三者による会議を設置して、定期的に進捗確認を行い、改善点や課題があれば、取組内容を見直していきます。
 先日、中井やまゆり園で、利用者の皆様にこれまでの支援について謝罪し、地域で自立した生活が送れるよう支援することを約束してきました。
 外部の目も入れながら、県本庁と園が一体となってアクションプランを着実に実行していくことにより、中井やまゆり園が、当事者目線の障がい福祉を率先して実践できる施設に生まれ変われるよう、園の改革に全力で取り組んでまいります。

「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録(保健医療編)』をとりまとめました」について

 次に、「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録(保健医療編)』をとりまとめました」についてです。
 新型コロナ感染症に対する3年間を超える闘いの中で、本県では、医療提供体制「神奈川モデル」の構築をはじめ、多くの施策を実施してきました。
 今後、新たなパンデミック等に対応していくためにも、さまざまな取組みを振り返り、その効果や課題を記録として残していく必要があります。
 そこで県では、保健医療分野において実施したこれまでの施策について、「新型コロナウイルス感染症神奈川県対応記録(保健医療編)」として取りまとめました。
 令和2年1月から令和5年5月7日までの期間に行った事業を振り返りの対象として、ダイヤモンド・プリンセス号の対応をはじめ、感染の波に対する県の対応に加え、業務ごとの経緯や取組みの詳細、成果、展望等を整理しました。
 400ページ近くのボリュームでありますので、全体版を県ホームページ上で、本日から公開します。この対応記録を参考とすることで、将来起こりうる未知の感染症に対して、適切に対応できるようにしてまいります。

「みんなで楽しくフードドライブ!~スポーツチームと連携しフードドライブの輪を広げます~」について

 次に、「みんなで楽しくフードドライブ!~スポーツチームと連携しフードドライブの輪を広げます~」についてです。
 県では、社会的課題の解決に向けたSDGsの取組みの一つとして、企業などと連携し、未使用食品を持ち寄りフードバンク等へ寄附することで、食品ロスを削減するとともに、食の支援が必要な方へ届けるフードドライブ活動を促進しています。
 今回、新たに県内8つのスポーツチーム、横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、SC相模原、Y.S.C.C.横浜、大和シルフィード、ノジマステラ神奈川相模原、横浜エクセレンス、木下アビエル神奈川と連携したフードドライブを開始します。
 具体的には、各チームのホームゲーム開催時などにフードドライブを実施し、寄附していただいた食品を各チームが地域の子ども食堂やフードバンク等にお届けいたします。
 また、より多くの方に、楽しくフードドライブに参加していただくため、選手がSNSで情報発信したり、来場者に参加を呼び掛けます。
 各チームのフードドライブ実施日程については、資料に記載のとおりですが、実施日程が未定のところもあります。順次、チームや県のホームページでお知らせしてまいります。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に付け加えることはありません。私からの発表は以上です。ご質問があればどうぞ。

質疑

「『県立中井やまゆり園当事者目線の支援アクションプラン』を策定しました」について

記者: まず、中井やまゆり園のアクションプランについてですが、知事が強く支援の改善について取り組まれてから、かなり苦労して出来たんだと思うんですけれども、今後の3か年に向けた一つのルールブックみたいになるのかなと思うんですが、改めて、中井やまゆり園の支援改善に向けた決意の状況といいますか、そこについて伺えればと思います。

知事: 今回の改革プログラムは不適切な支援の背景分析を踏まえ、当事者目線に立ってどのように園の改革を進めなければいけないかという園の改革の指針であると受け止めています。これを具体的に実践するために、今後、県本庁と園が一体となってこのアクションプランを実行し、中井やまゆり園の改革を確実なものにして、当事者目線の障がい福祉の実現に全力で取り組んでまいりたいと考えています。こうした中井の改革を進めながらこの取組みを他の県立施設や民間施設にも広め、当事者目線の障がい福祉を神奈川県から広めていきたいと思っております。この県立の直営施設で、虐待といった事例が続いていたということ、本当に恥ずかしく、申し訳ない気持ちでいっぱいであります。本当に利用者の皆さんご家族の皆さんには大変なご迷惑をおかけした、ご不快な思いをさせてしまったということを改めて心からお詫びを申し上げたいと思います。ただ、ここをとにかく当事者目線の障がい福祉に変えていかなければならない。ここはおそらく全国が注目していると思います。そのような中で今県庁からも人が入り、外部からの人が入って、一生懸命改革に取り組んでいる姿といったものを、先日私もこの目で確認をしてきました。確実に改革が進んでいることを実感できましたが、まだそういう特別な体制のもとで進んでいるということでありまして、これが平常時の形に戻ったときにその改革が進められるかどうかが大きな課題だと思います。そのためにこのアクションプランを作ったといったことは、要するにある種の出口戦略。われわれが外部からの人がいなくなっても、着実に独自に当事者目線の障がい福祉を実現していくといったことが、軌道に乗ってくるための指針だと考えています。これによって、中長期的にこの改革が進んでいくことを期待したいと思っています。

「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録(保健医療編)』をとりまとめました」について

記者: 新型コロナウイルス感染症の対応記録保険医療編ですが、冒頭ご説明ございましたけれども、改めて、もう1個、保健医療以外のバージョンを作られるということですけれども、こういった記録をまとめるということについての意義について改めて伺えればと思います。

知事: 今朝、この報告がまとまったということで阿南、畑中、両統括官から説明もありました。その込められた思いも聞きました。確かにこの3年数か月といったもの、私自身もそうですが、あまりにも濃密な時間の連続で、もう既に時系列が頭の中で整理できなくなっている、何かぎゅっと、あまりにも圧縮された中で、何がどうあって、こうあったということは振り返えることができなくなっている、実はそのような実感を持っているところであります。そのような中で、やはりこれは将来において記録をしっかり残していくということが、大変重要なことだと思っています。ですから最初はどうだったのか、そしてそれをどのように対応したのか。まさにそのわれわれが未知のウイルスの闘いの中で、試行錯誤もいっぱいありましたけれども、どうやってきたのかといったことを時系列も含めてしっかりと整理したといったことに非常に大きな意味があると思っています。改めて、全体的に統括してみた中で、やはりダイヤモンド・プリンセス号が横浜港にやってきて、そこから始まった。その時にDMATが対応した。これがある種、画期的なことだったのではないのかなと。あれを災害対応として臨んだといったことは、この3年数か月のコロナとの闘いの中で、やはり一番正しい方法だったのかなと改めて思っているところであります。それとともに、畑中統括官をリーダーとしてのデジタル対応です。私はデジタル行政を目指すと言っていますけれども、一番先にコロナの大量の患者が同時に出たというときに、どうやって対応していけばいいのかという中で、デジタルの力を一気に導入して、お一人おひとりの不安を取り除くような形を作っていったといったこと、それがやはり非常に日常の医療を守りながら、コロナを乗り越えていくという非常に大きな成功体験につながったと思っています。これからの大きな課題は、これを平時の形でどのように新たな医療提供体制として作り上げていくかという課題は残っていますが、また再びあのようなパンデミックが起きないとは限らない。そのときはどう対応するかといったことは、今回の記録を見ると、いろんな参考になるのではないかと思います。ただ、今回は保健医療編だけでありますけれども、例えば、協力金の話だとか、マスク飲食だとか、移動行動制限とかいろんなことがありました。こういったことは全部含めて、全庁分の新型コロナに係る施策を全庁版として取りまとめる予定でありまして、現在、各局で掲載内容の検討を進めているということであります。今回とりまとめました保健医療編というのは、その中に組み込まれるということになっています。

記者: 対応記録の総論と各論になっていると思いますけれども、各論に事前に、まだざっとしか目を通させていただいてないのですが、成果と課題、課題についても言及されているところが県民として注目するところかなと思うのですけれども、一方で、例えば警戒アラートですとか、入院優先度判断スコアですとか、県が定めた指標がどの程度有効だったのかですとか、あるいはパルスオキシメーターが全部返ってきていない部分があるですとか、あるいは感染が拡大してきたときに、外来診療を受けられない方が出てきて、病院に電話もつながらないというようなことがでてきたですとか、県民からの視点からすると結構他にも課題があるなと思ったのですけれども、そういったところがまだ盛り込まれていないような気がするのですが、この点の、いわゆる課題ですとか、反省点についての、もう少しした検証ですとか、そういったことをされるご予定はあるのでしょうか。

知事: 先程いただいたばっかりなので、まだ詳細を読み込めていません。こういう対応というのは、正直こういうやってきたっていうことを、ずっと記録に留めているわけでありまして、これをもとにしながら、次にどうするかという中で改めて課題を整理しながら、向き合っていくということが必要になってくると思います。そういった検証といったものは、この報告書ができたから終わりというわけではなくて、これをベースにいろんな形でまた議論をし、深めていくということが必要だと思っています。

ビッグモーター店舗前における街路樹の伐採等について

記者: 中古車販売店のビッグモーターの関係でお伺いいたします。ビッグモーターの店舗の前で街路樹が枯れているということが今、全国で相次いでおります。県内でも、県道、県が管理している道路の店舗前で街路樹が一部枯れていると聞いているのですけれども、知事の方で把握されていることでしたり、県の対応で決まったものがありましたら教えてください。

知事: 県管理道路を調査したところ、平成27年から令和4年にかけて、ビッグモーター3店舗の前の街路樹が枯れていたり、木が弱って傾いていたことから、県で伐採したといったことを確認しております。現在、県はこの3店舗へのヒアリングを行うとともに、街路樹が植えられていた土を採取しまして、除草剤によって土壌が汚染されていないかどうか、これを調査しているところであります。ただ、木が枯れてしまうほどの除草剤とは何を撒いていたのか、どれだけ撒いていたのか、それがどのような汚染を引き起こしているのか、どうなのか。これは周りの住民の皆さんに与える被害というのはあるのか、ないのか。そういったあたりも、県としてしっかりと今調査しているところであります。また、それと並行して警察にも相談を行っております。公共物である街路樹を除草剤で枯らすということはあってはならないことでありまして、今後、このことが明らかになった場合には、警察へ被害届を提出するなど、厳正に対応していきたいと考えております。

記者: ということは、まだ被害届は出してない、相談ベースでいいのかということと、後、除草剤なりで、故意に枯らしていた場合、そのビックモーターに対し、例えば原状復帰を求めるとか、何かそのあたりの対応も、もし決まっていたら教えてください。

知事: 現時点では警察への被害届は出してはおりません。先程申し上げたように、今調査を行っているところです。この調査の内容によって、どのようにビッグモーターに当たっていくのかといったこともこれから検討していきたいと考えています。

真鶴町長のリコールについて

記者: 真鶴町についてお伺いします。真鶴町は町長の選挙人名簿の不正利用とかで町政の混乱が続いています。町長の解職請求に向けた書面の提出が整って、9月までに住民投票が行われる見通しになりました。一義的には真鶴町の問題だと思うのですけれども、真鶴町職員の離脱が相次いでいて、県からも職員が派遣されたりとかしていると思います。また広域自治体の長として、現状どのように思ってらっしゃるのか教えていただければと思います。

知事: 真鶴町長の解職請求、リコール、この問題は大変ゆゆしき事態だと思っています。町の職員が大量に辞めたり、新しい職員がかなり大量になって、町政が混乱しているということを聞いています。何とかして1日も早く町政が適正な運営されるよう、実際に改善していくといったことをしっかりと見守っていきたい。県としてもできる限りのことをしていきたい。そう思っています。

「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録(保健医療編)』をとりまとめました」について

記者: 先程冒頭で発表がありましたコロナの対応記録のことなのですけれども、知事は先程全庁版を今後取りまとめるというお話でしたが、これの公表時期はいつになるのか教えていただけないでしょうか。

医療危機対策調整担当課長: この件に関しましては、別の局になるのですけども、聞いているところによりますと、今年度中には作っていきたいと聞いております。

ビッグモーター店舗前における街路樹の伐採等について

記者: ビッグモーターの件で、今調査中というお話ございましたけれども、タイムスケジュールですとかいつぐらいまでに土壌の調査結果が出るだとか、何かわかっていることはございますか。

道路管理課長: 先程知事が申しましたとおり、現在、土壌の調査を行っており、この結果が数週間かかることになっておりますので、その結果をもとに、また次のアクションを起こしていきたいと、そのように考えています。

ビッグモーター店舗前における街路樹の伐採等及び「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録(保健医療編)』をとりまとめました」について

記者: ビッグモーターの件で、街路樹の伐採以外でさまざまな問題が指摘されていると思うのですけども、県として何か対応されているものがあれば教えていただきたいというのが1点目です。もう1点目が、コロナの対応記録の方で、先程のご質問にもあったのですけれども、知事はまだ詳細を読み込まれていないということだったのですけれども、神奈川県の対応として、もちろん神奈川方式ですとか、DMATの導入ですとか、良かった点っていうのは自分も承知しているのですけれども、逆にこの点をもう少し頑張れたとか、課題として、対応のやり方がうまくできたのではないかという点、知事としてお考えがあったら教えていただきたいと思います。

知事: ビッグモーターの件で、さまざまな保険の不適正請求とか、いろんなもの浮かび上がっておりますけども、今の現時点では、県としてはその事態が、どのように明らかになってくるかといったことを、見守っているという状況であります。その上で県としてできることがあるならば対応していきたい、そう考えています。コロナ対応というのは、本当に日本中、世界中、全部そうだと思いますけども、経験したことがない対応だったわけでありまして、100%全部大正解だったのかと言われたらそのようなことはあり得ない話であります。われわれとしては、とにかく起きていることに対して、できる限りその時のベストを尽くして対応してきた、そう思っています。そのような大変なことであったにも関わらず、国との連携が比較的うまくいったのかなという気持ちもありまして、われわれが神奈川モデルというときに、国が随分早い段階からうまくそれに対応をしてくださったということがあり、そういった連携プレーが非常にうまくいったと思っています。ただ、度重なる行動制限等々、そういったものが本当に適切に、その時々でうまくいったのかどうかといったあたりは、まだまだ検証していかなくてはならないポイントだと思います。どこまでやればいいのか、ロックダウンみたいなことがありましたけども、そこまでやる必要があったのかどうなのか、それから、もっと都道府県別でいろいろやった中でのある種の対応のズレといったものがやむを得ないことだったのかどうなのか、われわれも、できる限り合わせようとしましたけれども、いろんな違いもあったし、それはいろいろな課題はあったとは思います。ただ、総じて言えば、うまくいったのではないかなとは思っていますけれども、それはそれとして、今回取りまとめたので、全部終わりではなくてこれを一つのベースにしながら、改めてさまざまな形で検証していきたい、そう思っています。

記者: 行動制限のところなのですけれども、知事の考えとしては国の行動制限のあり方、国の仕組みのあり方について、問題意識を持っていらっしゃるのでしょうか。それとも知事として、神奈川県としてのメッセージの発し方みたいなところに、もう少しやるべき点があったのか、そういうお話はどちらでしょうか。

知事: 神奈川県としてのメッセージはしっかり出したと思っています。ただやはり大きなその仕組みとして、それだけ大きなパンデミックっていうのを想定した法の仕組みがなかったっていうところです。だから手探り状態。あのときよく言われましたけど国の権限と県の権限があってどういう形になっていたのかといったあたりの一つの局面では混乱もありました。私はだからあの時文章に書きましたけども、本来はそういう危機というときには、もう中央集権的に国が一元的にやっていくみたいなことがもっとあってもよかったのではないかなと。平時は分権、危機のときにはもう一体となってという形というのが本当はよかったのかなという思いはずっとありますけども。それはこれからそういった検証を重ねる中でおのずとその形が見えていくのではないかと思っています。ただ、今回アメリカに行った中で、われわれはヘルスケア・ニューフロンティア、未病改善等々の話をしてきたのですけど、それはもう当然関心があるのですけど、先程申し上げたように、コロナの対応というのは大変な関心を持って、皆さんから聞かれました。それは、アメリカとのあまりの違いです。皆さん口々に専門家の方が言われたのは、日本のコロナ対応は、実にうまくいきましたね、ということでした。それは、死亡者の数が5倍も違うということです。そういうときにそれが一体どういうことだったのかということを本当に皆さん、大変な関心を持って聞かれた。外から見るとやはり日本の対応というものは総じてうまくいったのかなという評価を得ているということは実感をしました。

記者: コロナ対応の記録のことで、改めてですが、今、知事から死亡者の数が少なかったですとか言及がありましたが、私もすべてまだ見れていないんですが、今回の保健医療編では神奈川県内で、どれだけの方が感染して、どれだけの方が亡くなったですとか、また重症化率も、時期によってかなり変化があったと思う。そこがまたコロナ対応の難しいところだと思うのですけれども、そういったデータ的なところは、私が見つけられてないだけだったらあれですが、なかったかなと思うんですが、これは全庁版に今後入っていくのか、そのあたり教えていただきますでしょうか。

医療危機対策調整担当課長: 一応感染者数とかの数値につきましては参考資料ということで、参考資料1の方に掲載をさせていただいております。

記者: 重症化率とかって入っていますか。

医療危機対策調整担当課長: そこまでは入ってないです。

記者: 今後入れる予定とかってどうでしょうか。

医療危機対策調整担当課長: 今のところはそこまでは考えておりませんでした。

記者: 今回の保険医療編では、阿南さんと畑中さんの振り返りが最後に載っていますけれども、全庁編では知事の振り返りが入ることになるのか、そのあたりを教えていただけますでしょうか。

知事: まだ聞いてないですけど、構成がどうなのかであったり、当然、私の振り返りもあるのだろうと思いますけれど、それがどのような形になるのか、まだ時間がありますから、しっかりとまとめ上げていきたいと思っています。

記者: お二人がかなり率直に振り返られていたので、後世に残すという意味では、トップリーダーの知事の振り返りが一つまとまっているというのは記録として価値があるのかなと思いまして、質問させてもらいました。

知事: 私の場合、今日もそういう話になったのですけど、発生してから半年の時に、そこで本を出した。あの時は、こんなに長く続くとは思ってなかったですから。その時の同時進行形で、もうとにかく、今動いていることを対応する当事者でありながら、これを書き留めておきたい、残さなければいけないという思いがずっとあって、書いていたということがあって、緊急出版というような形になりましたけれども、振り返ってみて、あの時書いている内容っていうものが、相当コロナ対応のベースを作っていたのかなということは思います。記録編としてまとめるのとはまた別に、あのような私の書いてある本みたいなものも、後には参考になるのではないかなとは思っています。ただ全部終わった後での総括というのは、私自身もしてみたいなと思っています。

ビッグモーター店舗前における街路樹の伐採等について

記者: ビッグモーターについてなのですが、職員が店舗へのヒアリングも行っていたと思うのですが、その中で除草剤の使用について、各店舗どのように説明しているか確認できますか。

道路管理課長: 3店舗ともに、既にヒアリングは実施しているのですが、現在の状況ですと、今の店長さんたちが、最近入れ替わったばかりというような、そういった回答が多くて、過去の店長やその当時の店員、こういったところに確認してみるとか、そういった回答を今受けている状況です。なので、その結果を教えてほしいということで、今はビッグモーター側に依頼して、それを待っているような状況でございます。

記者: 回答期限とかは設けていますか。

道路管理課長: 先週3店舗とも接触した段階では、今週の早いうちに教えてほしいということで依頼をいたしまして、分かりましたというような回答はいただいております。

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