写真で見る!「黒岩日記」 > 写真で見る!「黒岩日記」-令和7年7月15日
更新日:2025年7月15日
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7月13日から17日にかけて、韓国及びフィリピンを訪問しています。本県は、韓国・京畿道(キョンギド)と友好提携を締結し、本年で35周年となることから、この記念行事に出席するため韓国を訪問するとともに、これに先立ち、フィリピン・マニラの保健省及び世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局(WPRO)を訪問しました。
県ではこれまでも、WHOを始めとする海外機関とのネットワークを構築するなど、ヘルスケア・未病分野における海外展開を積極的に進めてきました。
こうした中でまず、県内で介護サービスを提供するインフィック社がフィリピンに開設した高齢者介護施設を視察しました。
フィリピンは国民の平均年齢が約25歳という若い国ではありますが、人口は1億人を超えてASEAN全体で2番目の規模となり、将来の高齢者介護需要の高まりが見込まれています。同施設では、同社の増田正寿代表取締役社長から、デジタル技術を活用した見守りシステムの導入や介護人材の育成による介護の質と効率の両立を目指した取組について紹介いただきました。現地の社会的、文化的な状況やニーズを踏まえながら、アジア地域全体の介護力の底上げに貢献したいとのお話に感銘を受けました。
次に、WHOのアジア太平洋地域を所管するWPROを訪問しました。サイア・マウ・ピウカラ地域事務局長や岡安裕正部長(健康環境・人口部)らと面会し、海外展開を目指す企業とともに一般社団法人を立ち上げ、WPROと連携して、ヘルスケア・未病分野の調査研究を行う予定の新たなプロジェクトの方向性や、WHOが推進する「健康な高齢化(ヘルシーエイジング)」に関する今後の連携について意見交換を行いました。ピウカラ地域事務局長からは、未病コンセプトに改めて共感いただき、新たなプロジェクトを楽しみにしているとのお話がありました。
さらに、今年3月「WHO協力センター」として指定を受けた、県立保健福祉大学大学院ヘルスイノベーション研究科の最新の研究活動について、鄭副学長から説明いただき、健康な高齢化やイノベーションの分野で研究推進していくことについて意見交換が行われました。引き続き、WHO、本県及び同大学が連携をしていくことを確認しました。
その後訪問したフィリピン日本商工会議所では、県のヘルスケア・ニューフロンティア政策の取組を紹介するとともに、野村一洋会頭らと意見交換を行いました。フィリピンの社会概況やビジネス環境に加え、特にヘルスケア分野については、生活習慣病が社会課題であることやオーラルヘルスの状況に関するお話がありました。また、すべての世代が取り組める「食」や「運動」などを通じた神奈川県の未病改善の取組は、まだ平均年齢が若いフィリピンにおいても、意義があるのではないか等のご意見をいただきました。
15日は保健省を訪問しました。アンナ・マリー・セリーナ・ガーフィン疾病予防管理局長と面会し、未病コンセプトなど本県のヘルスケア・ニューフロンティア政策を紹介するとともに、同国のヘルスケアの概況や、生活習慣病といった健康課題、それに関する取組について意見交換を行いました。ガーフィン局長からは、未病の改善など本県の取組について、強い関心と共感をいただきました。
この2日間で、フィリピンを始めとするアジア太平洋地域での高齢化や生活習慣病分野における取組のニーズを実感しました。今後も県のヘルスケア・ニューフロンティア政策をグローバルに発信し、国際的なネットワークを構築していくことの重要性を強く感じました。
この後、フィリピン・マニラを発ち、韓国・京畿道(キョンギド)に向かいました。
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