ホーム > 電子県庁・県政運営・県勢 > 県政情報 > 県全体の広報 > 知事議会提案説明(提案説明 令和8年第1回定例会)〔2月提案〕
更新日:2026年2月12日
ここから本文です。
令和8年第1回定例会(提案説明)
黒岩知事が本日の本会議を欠席しておりますので、第1回県議会定例会の開会に当たり、知事から預かって参りました当面の県政に対する所信を読み上げさせていただきます。併せて提案しました令和8年度当初予算案並びにその他の諸議案について、知事に代わりまして、私からその概要をご説明申し上げます。
はじめに、神奈川県立福祉機構の設立についてです。
今年は、津久井やまゆり園事件から10年という節目の年となります。県では、あのような痛ましい事件を二度と繰り返してはならないという強い決意のもと、議会の皆様とともに策定した「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念の普及に取り組むとともに、「神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例~ともに生きる社会を目指して~」を制定し、憲章の理念を実現するため、様々な施策を実践してきました。
そうした中、昨年、県立中井やまゆり園において、個別支援計画の作成が適切に行われていなかったことが判明しました。この問題について、県議会の皆様から、「当事者目線の障害福祉の実現には、当事者の意思を丁寧に確認することが不可欠である」との原点を、職員一人ひとりが再認識するべきといったご意見をいただきました。県として、このご意見を大変重く受け止めております。こうした事案を二度と起こすことのないよう、外部有識者等による指導・点検の結果を踏まえながら、これまで以上にしっかりと対応してまいります。
津久井やまゆり園事件を経験した本県には、当事者目線の障害福祉を実現する責任があります。その責務を果たすためには、新たな福祉改革を進める必要がありますが、その実現には、大学や企業等との連携による複数年にわたる研究や、専門人材の育成が不可欠であり、従来の県立施設での延長線上では対応が困難です。
そこで、新たに設立する地方独立行政法人神奈川県立福祉機構は、福祉を変えるフロントランナーとして福祉の現場に科学の視点を取り入れ、当事者目線に立った、やさしくあたたかい、再現性のある支援を確立するとともに、地域で実践する人材の育成を目指します。
そのために、当事者が自ら自分の人生を振り返り、支援者と一緒に、どうすればより良い暮らしを送ることができるかを考える「当事者研究」という新しい手法を活用し、この研究で得られた仮説を基に、先進的な技術や専門的な手法により、当事者の心身状態の「見える化」や支援の効果検証などに取り組んでいきたいと考えています。
県は、新たに設立する県立福祉機構とともに、誰もがその人らしく暮らすことのできる地域共生社会の実現を目指してまいります。
次に、DV・ストーカー被害者など、困難な問題を抱える女性等への支援についてです。
川崎市でストーカー被害を訴えていた女性の尊い命が失われた事件を受け、これまで県では昨年6月及び11月にシンポジウムを開催したほか、有識者会議等で、DV・ストーカー被害者など、困難な問題を抱える女性等の支援充実に向けた多くのご意見やご要望をいただいてきました。
これらの貴重なご意見を受け、県では、SNSなどを活用した広報の強化や警察との連携強化、被害を受けている方がどこに相談してもワンストップで支援につながる仕組みの構築、被害者の多様なニーズに対応するための一時保護・自立支援機能の拡充、加害者への対応方法等に関する研究を実施するなど、支援施策の充実を図っていきます。
また、シンポジウムでは、揺れ動く被害者の気持ちに寄り添い、支援する側が積極的に動くための普遍的な仕組みが必要との議論がありました。
さらに、有識者会議では、被害者の生命身体の安全を守るために、責任の所在を明確にし、支援施策を確実かつ継続的に実施できる仕組みとして、県が条例を制定することに大きな意義があるとの見解をいただきました。
加えて、私が被害当事者や支援者の方々から直接お話をお伺いした場においても、被害者を守るためには、行政や身近な人などによる「安全の壁」を作ることが重要であり、支援施策が実行性を持つよう、神奈川県が条例を先駆的に作っていくことが必要といったご意見をいただきました。
そこで、県は、当事者を社会全体で守り支える普遍的な仕組みとして、条例制定に向けた検討を進めてまいります。
県は、DV・ストーカー被害者など、困難な問題を抱える女性等の「いのち」を守るため、市町村・警察・関係団体などと連携を強化し、より的確な対応に努めてまいります。
次に、宇宙関連産業の振興についてです。
宇宙関連産業は、世界的に市場規模の拡大が見込まれています。県内では、人工衛星を手掛ける企業を中心に、宇宙関連企業が立地しており、さらに、相模原市には「日本の宇宙科学研究の核」となるJAXAが所在しています。また、過酷な宇宙環境ではロボットの活用も重要であり、これまで県が「さがみロボット産業特区」を中心に支援に取り組んできたロボット産業とも高い親和性があります。
こうした「宇宙県」としての高いポテンシャルを最大限に活かすべく、昨年8月、県・相模原市・JAXAで宇宙関連産業の振興などを目的とした協定を締結しました。また、12月には、宇宙関連企業などが情報収集や連携強化を図る拠点として、相模原市の橋本駅周辺に「KANAGAWA Space Village」を開設するなど、宇宙関連産業の振興に向けた新たな取組を開始しました。
さらに、今月5日には、首都圏の自治体としては初となる大規模宇宙ビジネスカンファレンスである「神奈川宇宙サミット」を開催しました。この中で、県南部における民間主導による宇宙関連企業の交流拠点の整備構想が発表され、「Space Village」をはじめとする県北部の拠点との相乗効果により、県域全体で宇宙関連産業がさらに発展していく可能性が示されたところです。
また、資源の利用に制約がある宇宙環境での技術を、地上における持続可能なくらしに活用する「宇宙と地上のデュアルユース」に目を向けるとともに、子どもの頃から宇宙を身近に感じられるような取組も進め、次世代の宇宙関連産業を担う人材を育成する土壌を整えてまいります。
県としては、JAXAや県内自治体、宇宙関連企業などと引き続き連携し、「人工衛星といえば神奈川県」という本県の強みを最大限に活かしながら、産業振興を着実に推進し、本県を、日本の宇宙関連産業の拠点として、さらに充実させていきたいと考えています。
次に、未病社会システムの構築についてです。
超高齢社会や本格的な人口減少社会を迎え、今後、医療及び介護需要がさらに増加することが予測される中で、私は、診療報酬や介護報酬をベースとした現行の社会システムだけでは立ち行かなくなるという強い危機感を持っています。
これまで県では、「未病コンセプト」のもと、健康と病気の間を連続的に捉え、一人ひとりが健康を自分事化し、主体的な行動変容を起こす取組を、企業や大学、WHOをはじめとする海外の機関などとも連携して推進してきました。今後はこれらを生かし、例えば、未病改善の支援に取り組んだ医療機関等にもメリットが得られるような仕組みなど、新たな社会システムの構築に向けて検討を進める必要があります。
こうした未病社会システムを構築することで、超高齢社会においても、持続可能な「いのちが輝き、誰もが元気で長生きできる神奈川」の実現を目指してまいります。
次に、「GREEN×EXPO 2027」についてです。
現在、県が準備を進めている「GREEN×EXPO」の出展エリアは、県政の基本理念である「いのち輝く/Vibrant INOCHI」をメインテーマに掲げています。
SDGsの達成期限である2030年が4年後に迫る中、これまで県は、「SDGs最先進県」として、持続可能な社会の実現に向けた様々な施策に取り組んできました。SDGsと「Vibrant INOCHI」は似ています。ただ、SDGsは持続可能な開発目標ですが、そこに「死生観」がありません。「Vibrant INOCHI」は地球上に暮らす一人一人の目線からの概念であり、限りある「いのち」だからこそ、輝かせるべきだとする考え方です。そこで、「GREEN×EXPO」では、「Vibrant INOCHI」こそ、SDGsの次なる理念「Beyond SDGs」であると、世界に向けて発信していきたいと考えています。
また、「GREEN×EXPO」の認知度向上を図るため、県内の様々なイベントでのブース出展や主要駅でのシティドレッシングを実施するなど、県内全域での面的な機運醸成を図っていきます。県外に向けては、私自らが知事会議などで積極的にPRするなど、多様な機会を捉えて発信を強化していきます。
さらに、県内の児童・生徒が学校で育てた花を県出展エリアで活用するなど、多様な主体が参加できる仕組み作りにも取り組んでいきます。また、「GREEN×EXPO」に行きたいという県内の子どもたちの希望をかなえる取組を進めていきます。
「GREEN×EXPO」の開幕まで、いよいよ1年となります。本年の秋以降には、本県で初めて開催される「KOUGEI EXPO in KANAGAWA」や、第81回国民スポーツ大会冬季大会アイスホッケー競技会/愛称「かなよこ冬の国スポ2027」が開催されるなど、県内のみならず県外から注目を集めるイベントが相次ぎます。これらの盛り上がりを「GREEN×EXPO」へしっかりとつなげ、機運醸成をさらに加速させることで、一都三県初となる万博への期待感を高めていきます。
そして、「みんなで盛り上げ、みんなで創り、みんなが参加できる万博」をオール神奈川で創り上げてまいります。
以上が知事からお預かりした所信でございます。
次に、今議会に提案しました令和8年度当初予算案並びにその他の諸議案について、私からその概要をご説明申し上げます。
まず、本県の財政状況についてです。
令和7年度の県税収入について、主要税目の個人県民税は、株価上昇に伴う株式の譲渡所得等の増加により増収が見込まれ、また、法人二税については、円安や価格転嫁が進んだこと等に伴い、上場企業の7年3月期決算が四期連続で最高益となったことにより増収が見込まれます。
さらに、地方消費税についても、物価の上昇等により増収が見込まれていることから、こうした県税収入に地方譲与税を加えた7年度の税収全体では、当初予算額に比べ684億円増の1兆7,233億円となり、ここから市町村に支払う税交付金等を差し引いた実質ベースの税収は、509億円増の1兆3,410億円となる見通しです。
次に、8年度の県税収入の見通しですが、政府は、今年1月の月例経済報告において、「景気は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復している」としています。
また、先行きについては、今後の物価動向や米国の通商政策をめぐる動向などの景気を下押しするリスクはあるものの、「雇用・所得環境の改善や、各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される」としています。
こうしたことから、8年度の当初予算案では、個人所得の増加や物価の上昇に加えて、企業業績も堅調に推移すると見込まれ、7年度当初予算に対し、主要税目である個人県民税、地方消費税、法人二税で増収を見込んでいます。
この県税収入に、地方譲与税を加えた税収全体では、前年度当初予算額と比べ926億円増の1兆7,475億円を見込み、税交付金等を差し引いた実質ベースでは、688億円増の1兆3,589億円となる見通しです。
次に、8年度の当初予算編成についてです。
8年度の財源不足は、500億円からスタートしましたが、7年度の県税・地方譲与税の増等によって確保された財源の活用などにより、収支を均衡させることができました。
こうして編成した8年度の当初予算案は、「いのち輝くマグネット 神奈川の実現」に向けた予算としており、子ども・子育て支援や県内経済・産業の活性化に向けた取組を進めるほか、共生社会の実現や災害対策、GREEN×EXPOに向けた取組などに着実に取り組みます。
こうした取組を進めるに当たり、引き続き、デジタルの力を活用していくことで、誰もが安心して暮らせる、やさしい社会の実現を目指してまいります。
それでは、8年度当初予算案の主要な施策について、ご説明します。
はじめに、「子ども・子育てへの支援」についてですが、子どもが健やかに育つ社会環境の整備や、困難な状況にある子どもたちに対する支援の充実を図ります。
まず、私立高校等の授業料に係る実質無償化の取組として、国の高校無償化により所得制限を撤廃するとともに、県独自で上乗せを行い、県内平均授業料である48万円まで支援します。
また、県立高校・私立学校の体育館における空調整備を加速化させる取組として、県立高校においては、避難所指定校における整備の拡充に加え、全校整備に向けて、新たに民間活力を活用した整備手法の調査を実施するとともに、私立学校においては、空調の新設を3か年で集中的に支援します。
さらに、妊娠・出産については、低出生体重児、いわゆるリトルベビーへの育児支援として、母乳バンクが提供するドナーミルクの利用拡大を進めるほか、卵子凍結に関する課題検証等を行う国のモデル事業に参画し、将来、早期に妊よう性が低下する可能性の高い女性の卵子凍結等に対して補助します。
加えて、里親支援体制の強化として、ワンストップで支援を行う「里親支援センター」を設置し、里親の登録やトレーニングから、委託後のフォローまでを実施します。
次に、「教育の質の確保と学びの充実」についてですが、教員の働き方改革を加速化させるほか、共生社会の実現に向けた教育等を推進します。
まず、教員の働き方改革を加速化させるため、生成AIを活用して校務サポートを行います。
また、部活動における教員負担の軽減として、県立高校については、部活動指導員を引き続き配置するとともに、公立中学校については、企業等と連携して市町村の相談・伴走支援を行うなど、部活動の地域展開を推進します。
さらに、インクルーシブ教育を推進するため、「フルインクルーシブ教育推進市町村」である海老名市立の全小・中学校において、教育相談コーディネーターの負担軽減を目的として、非常勤講師を配置します。
このほか、県立教育施設の整備を推進するため、「新まなびや計画」に基づく県立学校の耐震対策等を行うとともに、新たな学校施設再整備計画の策定に向けて、現況調査に取り組みます。
次に、「未病改善の取組及び医療・介護施策の推進」についてですが、 ライフステージ等に応じた未病改善の取組を推進するほか、持続可能で質の高い医療提供体制の整備や適切な介護サービスの提供に取り組みます。
まず、未病改善の取組として、胃がんの主な原因であるピロリ菌の検診事業を、中学生や、希望する若年層を対象に実施する市町村に対して補助します。
また、健康団地の取組として、県営団地でのコミュニティ活性化などによる未病改善をさらに展開していくほか、未病社会システムの構築に向けた調査検討を行います。
さらに、医療DXの推進として、患者の利便性向上と診療体制の効率化を図るため、患者情報の共有化を支援します。併せて、新たな地域医療構想の策定に向けて、医療機関の連携や役割分担について、地域での協議を充実させるほか、病院の経営改善等の支援を行うコンサルティング事業を実施します。
また、介護・高齢者支援施策の推進として、補聴器購入支援を行う市町村に対して補助を行うことで、高齢難聴者の適正な補聴器の使用を推進します。
次に、「行ってみたい神奈川の魅力づくり」についてですが、魅力的な地域づくりを進めるため、GREEN×EXPOに向けた取組を実施するほか、文化・観光施策等を展開します。
まず、「GREEN×EXPOに向けた取組」として、開催に向けた機運醸成に取り組むほか、県出展のメインテーマ「“Vibrant INOCHI”一人ひとりの“いのちが輝く”」を発信するため、県出展エリアの屋外庭園、屋内展示及び催事の準備・運営等を行うとともに、メインテーマをわかりやすく伝えるオリジナルミュージカルを上演します。
また、文化芸術施策の展開促進として、仮称ですが、「リニア神奈川県駅」の工事現場を活用したイベントや、相模湖交流センター等でバレエ公演などを行うほか、県立相模湖公園に、野外バレエをはじめ、多目的に活用できるステージを整備します。
さらに、スポーツの持つ力を活かした施策の推進として、国民スポーツ大会冬季大会アイスホッケー競技会を開催するとともに、スポーツを通じた共生社会の実現を目指します。
このほか、水源地域の活性化に向けた取組として、やまなみ五湖を訪問し、水源地域を取り巻く環境の重要性を体感するツアーを実施するとともに、宮ヶ瀬湖での釣りの実現に向けて、ワカサギドーム船による実証事業を行います。
次に、「県内経済・産業の活性化」についてですが、米国関税措置や日産自動車の生産縮小等への対応に加え、宇宙関連産業の振興などによる産業競争力の強化や、労働力不足への対応のほか、伝統的工芸品産業の振興などに取り組みます。
まず、米国関税措置や日産自動車の生産縮小等への対応ですが、中小企業等に対する各種支援策を拡充します。具体的には、販路開拓支援として、国内外の展示会への出展支援などを行うとともに、資金繰り支援として、中小企業等が制度融資を利用する際の信用保証料を補助するほか、生産性向上に向けた設備投資を支援します。
また、宇宙関連産業の振興として、衛星の開発等に必要な振動試験設備を整備するほか、衛星データを活用して、新たな価値の創出等に取り組む企業に対する事業化支援を拡充します。
さらに、宇宙サミットの開催により、宇宙関連産業の活性化に向けた機運醸成に取り組むとともに、業界で求められるスキルを体系的に整理した「宇宙スキル標準」に沿った講座を開催するなど、宇宙関連産業に従事する人材の確保・育成にも取り組みます。
また、労働力不足への対応や就業支援として、仕事と育児・介護等を両立できる職場環境整備への支援を拡充するほか、就職氷河期世代等の就職を支援するため、実習型プログラム及び合同就職面接会を実施します。
このほか、今年11月には、伝統的工芸品産業の振興に向けて、「KOUGEI EXPO in KANAGAWA」を本県で初めて開催します。
次に、「脱炭素社会の実現に向けた取組」についてですが、2030年度の温室効果ガス排出量を、2013年度比で50%削減する中期目標を達成するため、企業や家庭など様々な主体の取組の後押しと県庁の率先実行の取組を推進します。
まず、太陽光発電等の導入を促進させる取組として、住宅用太陽光発電と蓄電池を併せた導入に対する補助を拡充するほか、次世代型太陽電池の早期普及に向けた取組を進めます。
また、家庭の脱炭素化への支援として、ZEHの導入に対する補助を拡充します。
さらに、運輸部門の取組として、GREEN×EXPOを契機に、EVバスの導入を促進させるため、補助台数を拡充するほか、FCバスの導入に対する補助の新設などを行います。
このほか、県庁の率先実行として、初期投資なしで太陽光発電を設置できる仕組みである「PPA」を活用し、県有施設へ太陽光発電等を導入するなど、取組を進めます。
次に、「共生社会実現への取組及び生活困窮者等への支援」についてですが、地方独立行政法人神奈川県立福祉機構を設立するほか、「ともいき」をさらに広げていくための施策を展開していきます。
まず、新たに設立する県立福祉機構では、「当事者研究」という手法による科学的な福祉の研究に取り組み、そこで得られた成果等を活用して、科学的根拠に基づく当事者目線による地域生活支援を実践するとともに、そうした支援を実践する人材育成に取り組みます。
また、津久井やまゆり園事件発生から10年の節目に当たり、事件を風化させることのないよう追悼行事を開催するほか、県庁舎において、週10時間未満の短時間で働く障がい者を雇用するとともに、障がい当事者等で構成する「当事者チーム」を作り、当事者の目線を活かした施策を行います。
さらに、DV・ストーカー被害者など困難な問題を抱える女性等への支援として、支援機関や警察等と連携したワンストップ支援を行う「DV・ストーカー被害相談支援センター」を設置するともに、被害者本人に加え、周りにいて支えてくれる人や被害者支援の担い手になり得る人材に向けた広報の強化のほか、DV・ストーカー加害者への対応策の研究等に取り組みます。
次に、「安全で安心してくらせる神奈川の実現」についてですが、 「災害に強いかながわ」を実現するとともに、犯罪や事故などのない 安全で安心なまちづくりを推進します。
まず、新たな水防災戦略の推進として、遊水地の整備等を進める大規模河川事業など、被害軽減の取組を加速させるハード対策を進めるとともに、水害による被害想定の調査など、災害対応力の充実強化に向けたソフト対策を推進します。
また、地震防災戦略等の推進として、道路、橋りょう、港湾、上下水道の耐震化等を推進するほか、政令市の市街地再開発・道路整備への臨時補助金を拡充することで、都市の安全性の向上を図ります。
さらに、安全で安心なまちづくりの推進として、道路標示の補修や信号灯器のLED化などを進めるほか、鳥獣被害対策の推進として、クマ、イノシシの緊急銃猟を実施する市町村への補助の創設などに取り組みます。
次に、「県民目線のデジタル行政の推進」についてですが、デジタルの力を活用しながら県民目線に立った行政運営を行うことで、誰もが安心して暮らせるやさしい社会の実現に取り組みます。
まず、くらしのデジタル化として、医療DXを推進するほか、交番や駐在所の警察官が不在でも対応できるよう、交番等と警察署を繋ぐAIネットワークカメラをモデル的に整備します。
また、行政のデジタル化として、3次元点群データ等を活用した道路・河川・公園・海岸の台帳の電子化等を進め、災害対応の迅速化や県民の利便性の向上を図ります。
次に、「事務事業の見直し」ですが、令和5年度から取組を開始し、 事業の廃止・手法の見直しに加えて、デジタル技術の活用や民間活力の活用により、合計753件・約124万時間の削減効果を見込んでいます。
令和8年度は、GREEN×EXPOの開催など業務増が見込まれる様々な取組がありますので、これまでに生み出してきた効果を活用し、対応していきます。
以上の施策を中心に予算編成を行った結果、一般会計の予算総額は、過去最大の2兆3,759億円となり、前年度当初予算との対比では107.2%となりました。
これに、特別会計と企業会計を加えた3会計の合計は、4兆8,747億円と、こちらも過去最大となっています。
また、一般会計の財源としては、県税1兆5,254億円、地方交付税960億円、県債924億円のほか、国庫支出金などを計上し、更に各種財源対策を講じながら、収支の均衡を図っています。
以上が令和8年度当初予算案の説明です。
次に、予算以外の案件についてご説明します。
令和8年度関係としまして、条例の改正13件、建設事業等に対する市町負担金など、全体で15件を提案しています。
まず、条例の改正ですが、主なものについてご説明します。
神奈川県職員定数条例の一部を改正する条例ほか定数関連2条例は、県職員、市町村立学校職員、地方警察職員の定数について、それぞれ改正するものです。
条例の改正については、このほか、10件の改正をお願いしています。
次に、条例以外の案件ですが、建設事業等に対する市町負担金など2件を提案しています。
次に、令和7年度関係の諸議案です。
まず、一般会計補正予算案ですが、2月補正予算(その1)として、歳入面では、県税・地方譲与税の増などを計上し、これにより確保した財源を令和8年度に活用することとしました。
また、歳出面では、公共事業の内示減などに伴う減額を行うほか、地方交付税の後年度精算への備えとして、財政基金への積立を行うなど、所要の措置を講じることとしています。
その結果、一般会計補正予算額は、986億円の増額となっており、財源面では、県税・地方譲与税等の増額と、国庫支出金や繰入金等の減額を調整し、収支の均衡を図っています。
また、特別会計・企業会計についても、所要の措置を講じたところです。
続いて、今回併せて提案しました令和7年度2月補正予算(その2)については、国の補正予算第1号が昨年12月16日に成立したことを受け、補正予算措置を講じるものです。
まず、医療分野への支援として、ICT機器を導入して業務効率化を図る病院へ補助を行うほか、分娩取扱数が減少している施設や小児医療の拠点病院等に対しても補助します。
また、介護・障害福祉分野への支援として、介護テクノロジーの導入や事業者グループの協働化、人材確保により職場環境の改善等に取り組む事業者への補助などを行います。
さらに、市町村立小・中・特別支援学校等における1人1台端末等の情報機器を計画的に更新するための資金を、基金に積み立てるほか、スマート農業の研修を行う農場等に対し、スマート農業機器の導入や、研修カリキュラムの実施などを支援します。
このほか、国の「第1次国土強靱化実施中期計画」に対応するため、公共事業を追加で実施します。
以上が主な内容ですが、2月補正予算(その2)の規模は、一般会計で218億7,700余万円となっており、財源としては国庫支出金や県債等を充当しています。
また、企業会計についても、追加の公共事業を実施するため、所要の措置を講じたところです。
次に、令和7年度2月補正予算(その3)についてです。
2月補正予算(その3)では、昨年の12月補正予算に引き続き、国の重点支援地方交付金等を活用した物価高騰対策に係る経費を計上しています。
まず、「生活者支援」ですが、キャッシュレス決済時のポイント還元の原資を追加するとともに、商店街が行う紙のプレミアム商品券の発行を支援します。
また、県立特別支援学校の給食費等の物価高騰分に対して補助するほか、地域防犯カメラの設置や、特殊詐欺等被害防止対策機器の普及等を行う市町村に対して補助します。
次に、「事業者支援」ですが、一定額以上の賃金の引上げを行う県内中小企業等を支援するほか、県内の清酒製造事業者における酒米の価格高騰分や、福祉施設等における食材料費などに対して補助します。
以上が主な内容ですが、2月補正予算(その3)の規模は、一般会計で93億3,400余万円となっており、財源としては国庫支出金等を充当しています。
また、特別会計についても、所要の措置を講じたところです。
次に、予算案以外の案件につきましては、条例の制定1件、条例の改正7件、工事請負契約の締結5件、工事請負契約等の変更2件、特定事業契約の変更1件、建設事業等に対する市町負担金2件など、全体で23件を提案しています。
まず、条例の制定ですが、神奈川県高等学校等教育改革促進基金条例は、国が策定する高校教育改革に関する基本方針に沿って、改革を先導する拠点のパイロットケースの創出に必要な資金を積み立てるため、基金の設置、管理及び処分について、所要の定めをするものです。
次に、条例の改正については、住民基本台帳法施行条例の一部を改正する条例など、7件の改正をお願いしています。
次に、条例以外の案件ですが、工事請負契約の締結は、県営千丸台団地公営住宅新築工事(1期-建築-第1工区)請負契約など5件を、工事請負契約等の変更は、インフレスライド条項の適用等に伴い、元野庭高校雨水地下貯留施設設置工事など2件の請負金額等の変更をお願いするものです。
また、特定事業契約の変更は、物価高騰の影響等に対応するため、神奈川県立花と緑のふれあいセンター特定事業契約の変更をお願いするものです。
このほか、建設事業等に対する市町負担金など7件を提案しています。
以上をもちまして、私の説明を終わります。
細部につきましては、議事の進行に伴い、知事もしくは副知事以下関係局長等からご説明させていただきたいと存じます。
よろしくご審議の上、ご議決くださいますようお願い申し上げます。
このページの所管所属は政策局 知事室です。