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先天性風しん症候群

先天性風しん症候群は、風疹ウイルスが妊娠中のおなかの赤ちゃんに感染しておこる病気の総称です。世界では、年間およそ11万人の赤ちゃんが先天性風しん症候群にかかると推定されています。日本では、先天性風しん症候群は1999年から感染症法の5類感染症全数把握疾患に指定され、風しんの流行年には報告が増加しています。

症状

白内障、生まれつきの心臓の異常(先天性心疾患)、難聴が3大症状です。ほかに、発育遅滞、精神発達遅滞、緑内障、網膜症、黄疸などがみられます。

感染経路

風しんに対して免疫のない女性が妊娠中に風しんに感染すると、風疹ウイルスが胎盤を通過しておなかの赤ちゃんに感染し、先天性風しん症候群と呼ばれる病気にかかることがあります。特に、妊娠の初期(妊娠12週以内)に感染した場合は高い確率で発症します。一方、妊娠20週以降になりますと、先天性風しん症候群の発症は稀です。しかしながら、難聴は比較的遅い時期の感染でも起こるとされています。

診断について

先天性風しん症候群にみられる特徴的な症状に加えて、感染した赤ちゃんの血液などから風疹ウイルスを検出する方法(分離検査、遺伝子検査)があります。遺伝子検査は、分離検査より検出しやすく、短時間で行うことができます。またへその緒の血液や、感染した赤ちゃんの血液からIgMといわれる抗体を検出する方法もあります。

予防について

妊娠時の風しん感染を防ぐことが重要です。妊娠を希望する方または妊娠する可能性の高い方で、風しんにかかったことがない場合、あるいは予防接種を受けたことが明らかでない場合は、予防接種を受けるようにしましょう。ただし、風しんワクチンは妊娠中の方は接種することができません。また、ワクチンを接種したあとの2ヶ月間は避妊をすることが必要です。配偶者や周囲の方から妊婦さんへ風しんが感染することもあるため、周りの方の予防接種も大切です。

参考リンク

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