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令和5年9月5日発行

神奈川県 RSウイルス感染症情報(14)34週

RSウイルス感染症は、RS(respiratory syncytial)ウイルスによる感染症です。主に乳幼児に多く、感冒様症状(発熱・咳・鼻汁等)から重症の細気管支炎・肺炎など、様々な呼吸器の症状を起こします。特に、生後6か月未満で感染すると、重症化のリスクが高いと言われています。高齢者施設で集団発生する場合もあり、二次性細菌性肺炎により重篤化する場合もあります。乳幼児が周囲にいる場合は、予防のためにマスクの着用や丁寧な手洗いを心がけましょう。近年は夏に発生報告数の増加がみられます。2021年に6~7月を中心とする大きな流行があり、神奈川県でも第28週に定点当たり報告数が、政令指定都市を除く県域で8.59に上りました。2023年は16週に全国で1を上回り、全県・県域では23週に1を上回りました。2023年のピークは27週(7月3日~7月9日)で全国3.38、全県2.78、政令指定都市を除く県域3.17でした。31週に全県で、32週に県域で1を下回りました。


RSウイルス感染症の報告数は、小児科定点として定められた医療機関(神奈川県内234ヵ所2023年3月24日時点)からの報告をもとに毎週集計しています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりのRSウイルス感染症の報告数をあらわしています。

  1. 年別・週別報告数の状況
    神奈川県における2023年のRSウイルス感染症の定点当たり報告数は、27週にピークに達しました。34週(8月21日~8月27日)は全国0.64、全県0.37、政令指定都市を除く県域0.69でした。県域は再び1を下回りました。

        5週前 4週前 3週前 2週前 1週前 今週
    29週 30週 31週 32週 33週 34週
    7月17日
    ~7月23日
    7月24日
    ~7月30日
    7月31日
    ~8月6日
    8月7日
    ~8月13日
    8月14日
    ~8月20日
    8月21日
    ~8月27日
    全国 2.59 2.25 1.87 1.23 0.81 0.64
    全県 1.84 1.65 0.91 0.59 0.50 0.37
    県域 2.51 2.36 1.46 0.96 1.07 0.69
  2. 保健所別発生状況
    34週(8月21日~8月27日)は厚木保健福祉事務所3.64の報告が最多でした。
  3. 全県の年齢・年齢群別の状況
    年齢群別の定点当たり報告数は、5歳は横ばい、それ以外は減少又は報告なしでした。

<参考ホームページ>