第15号(平成27年10月15日発行)

神奈川県衛生研究所

神奈川県 手足口病情報(15)

手足口病は、口の中や手、足などに現れる水疱性の発疹が特徴の急性ウイルス性感染症で、主に夏に乳幼児を中心に流行します。神奈川県は第27週に定点当たり報告数が警報レベルの目安となる5を超え、第29週(7/13~7/19)にピーク(14.15)となりました。その後、減少傾向となっていますが、まだ終息していないので、引き続き今後の発生動向に注意しましょう。


手足口病の報告数は、小児科定点として定められた医療機関(神奈川県内215ヵ所)からの報告をもとに毎週集計しています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりの手足口病の報告数をあらわしています。

  1. 神奈川県の年別・週別報告数状況
    第41週(10/5~10/11)の定点当たり報告数は2.14で、第40週(3.05)より減少しました。また例年の同時期と比較して、報告数が多くなっています。
  2. 保健所別報告数状況
    手足口病の定点当たり報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(6.50)で警報レベル(5)を超えています。
    警報について 警報レベルとは、大きな流行が発生または継続していることを示し、1週間の定点当たり報告数の値を用います。手足口病の警報レベルは、定点当たり報告数が5以上で始まり、2未満で終息します。
  3. 年齢別累積報告数状況
    年齢別累積報告状況では、5歳以下が87%を占めています。
  4. 神奈川県衛生研究所における手足口病患者からの病原体検出状況(微生物部)
    手足口病の原因ウイルスはいろいろありますが、コクサッキーウイルスA16型が最も多く検出されています。コクサッキーウイルスA16型に感染後にコクサッキーウイルスA6型に感染するなど、複数回手足口病に罹ることもあり注意が必要です。

<参考リンク>