令和3年12月17日発行

神奈川県衛生研究所

神奈川県 新型コロナウイルス感染症情報(90)

直近の第49週(12月6日~12月12日)の報告数は94例と前週より増加していますが100例以下の低い水準を維持しています。依然として横浜市が県内の報告のうち大きな割合を占めています。また横浜市、川崎市、茅ケ崎市、平塚保健福祉事務所、鎌倉保健福祉事務所、小田原保健福祉事務所の管内で前週に比べ報告数が増加しています。
11月にアフリカ南部を起源とする新規変異株のオミクロン株が確認され、世界各地で感染例が確認されています。わが国でも12月15日までに32例の感染が確認されています。
オミクロン株の感染力や毒性、ワクチンに対する抵抗性などは検証段階です。
流行株が変わっても、基本的な感染対策は有効です。今後も三密を避け、手洗い・マスク着用といった従来の行動維持を心がけてください。
特に年末年始は感染の機会が増加すると予想されるので、引き続き感染予防に注意しましょう。

〇 新型コロナウイルス感染症患者の日別報告数と移動平均線(7days)
(2021年10月21日~2021年12月15日 神奈川県)

移動平均(7days)は、6日前から当日までの7日間の報告数の平均値を示しています。
月曜日は、全体的に患者報告数が少ない傾向にあります。
これは、週末に医療機関が休業することなどの人為的な問題により、PCR検査数が減少するためです。
移動平均では、そうした影響を除外することができるため、全体の感染動向が分かり易くなります。

〇 新型コロナウイルス感染症患者の日別報告数と移動平均線(1month)
  (2020年4月11日~2021年12月15日 神奈川県)

〇 移動平均(7days) 東京都との比較
(2020年3月21日~2021年12月15日)

【神奈川県の新型コロナウイルス感染症】

※患者情報の変更により、前週と数字が異なる場合があります。

(1)新型コロナウイルス感染症の週別報告数

(2)新型コロナウイルス感染症の保健所別報告数


(3)新型コロナウイルス感染症の年齢別報告数


☆新型コロナウイルスとは
新型コロナウイルスは2019年11月頃に中国湖北省武漢市で発生し、世界中に感染が拡大しました。ウイルスはSARS-CoV-2と名付けられ、このウイルスによる疾患はCOVID-19と呼ばれます。国内では2020年1月に初めて感染者が確認されています。2021年2月13日に感染症法が一部改正され、「新型コロナウイルス感染症」は指定感染症から新型インフルエンザ等感染症に位置付けが変わりました。
症状は発熱、咳、倦怠感のほか、下痢、味覚障害、嗅覚障害などがあります。無症状や軽症例が多い一方、高齢者や持病のある方では肺炎や血栓症を起こして重症化し、死亡する場合もあります。

新型コロナウイルス感染症の予防

新型コロナウイルスは、感染している人の咳やくしゃみに含まれるウイルスを直接吸い込んだり(飛沫感染)、ウイルスが付着した手で鼻、口を触れたりすることによって感染します(接触感染)。マスクの着用、石鹸を使った手洗い(できない場合にはアルコール消毒)、3密(密閉、密集、密接)を避ける、などの感染対策を徹底しましょう。
ウイルス除去には、家庭用洗剤(有効な界面活性剤を含むもの)、アルコール(70%以上)、塩素系漂白剤の希釈液(次亜塩素酸ナトリウム0.05%希釈液)、加熱(80℃で10分以上)が有効です。

新型コロナウイルス感染症を疑う症状があったら

新型コロナウイルス感染症専用ダイヤル
☎0570-056774(一部IP電話などつながらない場合は045-285-0536)
注意:保健所設置市(横浜市・川崎市・相模原市・横須賀市・藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町)にお住まいの方は、各市のコールセンターにお電話ください。

【参考リンク】