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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第276号

平成27年12月17日発行
病原体検出は平成27年10月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成27年10月


<検出状況>

  • 10月の病原体検出数は合計59件、細菌は24件、ウイルス・リケッチアは35件であった。
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が3件、ウイルスが9件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が9件、ウイルスが21件、基幹定点から細菌が6件、ウイルスが5件、その他の医療機関から細菌が6件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成27年10月

  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者7検体中4検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型は、T1が1検体、T3が1検体およびUTが2検体であった。
  • マイコプラズマ肺炎患者24検体中17検体から、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ ニューモニエ)がPCRによって検出され、そのうち13検体が分離培養によって検出され、4検体は判定不可(雑菌増殖)であった。
  • レジオネラ症患者2検体中1検体から、レジオネラ ニューモフィラが分離培養によって検出された。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)16検体を検査したところ1検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。
  • 依頼検査1971検体中1検体からサルモネラO7群(S.Infantis)が検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成27年10月

 


表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成27年10月

  • 急性脳症患者2例(5検体)中2例(2検体)からウイルスが検出された。2例共に咽頭拭い液からヒトヘルペスウイルス7が検出された。 
  • RSウイルス感染症疑い患者2例中1例からRSウイルスが検出された。
  • 咽頭結膜熱患者1例からアデノウイルス2型が検出された。
  • 感染性胃腸炎患者4例中2例からノロウイルスが検出された。
  • 手足口病患者16例中13例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA2型が1例、コクサッキーウイルスA5型が1例、コクサッキーウイルスA6型が2例、コクサッキーウイルスA10型が5例、コクサッキーウイルスA16型が2例、エンテロウイルスD68型が1例、コクサッキーウイルスA6型とライノウイルスの同時検出が1例であった。
  • ヘルパンギーナ患者1例からコクサッキーウイルスA6型が検出された。
  • インフルエンザ様患者7例中4例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が2例、インフルエンザウイルスB型が2例であった。また、集団かぜ患者(1集団)5例中4例からインフルエンザウイルスAH1pdm09が検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者2例(4検体)中2例(3検体)からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は咽頭拭い液からヒトパレコウイルス6型とライノウイルス、便からヒトパレコウイルス6型が、2例目は咽頭拭い液からヒトヘルペスウイルス7が検出された。
  • 食中毒様事例12検体について検査を実施したところ、1検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成27年10月

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成27年10月

  • 収去検査91件のうち1件から黄色ブドウ球菌が検出された。

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