かながわなでしこファーマーズ

令和3年度 かながわなでしこfarmers’college ~女性農業者の経営発展支援セミナー~8月18日レポート

令和3年度 かながわなでしこfarmers’college
~女性農業者の経営発展支援セミナー~
8月18日レポート

参加者
県内で就農している女性農業経営者

県内で就農する女性農業者で、経営発展を目指す農業経営者や、今後、経営参画を目指す方、将来の農業経営者を目指す雇用農業者を対象にしたセミナー。令和3年8月から9月にかけて、全4回のカリキュラムで開催。研修2日目のこの日は、農業経営における財務管理と、農産物を販売し規模拡大していく上で必要なPR方法を学びました。

売上指向から利益指向へ

1コマ目は、食と農研究所の加藤寛昭さんを講師に迎え、農業経営において重要な利益を最大化するための経費管理について学びました。

加藤さんは「『利益=売上高―経費』であり、利益を高めるために経費を減らす方法として、まずはかかった経費を全て正確に把握することが経費管理の出発点」と、経費管理の必要性を説明しました。

売上指向から利益指向へ

経費を減らすための方法についても、「領収書の管理徹底と記録の習慣づけなど、常に数字を意識する」、「在庫を過剰に持たず無駄をなくす」、「安い仕入れ先をインターネット等で調査し選定する」といった具体的なアドバイスを受講生に送り、小さなところからしっかりと意識し、積み重ねることの重要性を訴えかけました。

最後は、受講生と一緒に経費計算の表を見ながら、青色申告書の記入方法を説明しました。
「青色申告書は、収入から必要経費を除外して、その年度の事業利益を算出する一種の損益計算書であり、今日のように研修に参加するためにかかる交通費などもきちんと計上すること」と、作成上の注意点も伝え、全員で真剣に表と向き合いました。

売上指向から利益指向へ

ターゲットを想定した販売戦力

2コマ目はADU株式会社の宇田名保美さんを講師に招き、農産物を販売し、規模拡大をしていく上で必要な手法や、PR手法の一つであるSNSの活用方法について学びました。

宇田さんは、「お客様に購入していただく仕組みづくりでは『ターゲットの明確化』が重要」と説明し、「どんな人に・どのくらいの価格で・どこで買ってもらいたいのか、それを考えた上でターゲットに合ったPR方法を選びましょう」と語りかけました。

ターゲットを想定した販売戦力

また、受講生にもマーケティング思考を体験してもらうために、「真夏にたいやきを購入してもらうには?」をテーマにみんなで案を出し合い、「冷やしたいやきにする」、「子どもが簡単に食べられるよう小さいサイズにする」といったそれぞれの目線での意見が出ました。そして、その商品を周知するには?というところで、SNSの活用を紹介しました。

ターゲットを想定した販売戦力

Instagramを使って商品を知ってもらうには…

3コマ目は、写真や動画に特化したSNS『Instagram』の基本機能や投稿のコツを学びました。そして、2コマ目で学んだ『ターゲットの明確化』についても考えながら、受講生たちは商品を知ってもらい、購入してもらうためのInstagramでの発信方法をそれぞれ考え、グループで発表・意見交換を行いました。

Instagramを使って商品を知ってもらうには…

宇田さんから、「多くの人に投稿を発見してもらうために『#(ハッシュタグ)』の工夫を考えましょう」というお題が与えられ、受講生は自分の商品の説明や強みを発表し、みんなで商品に合った『#(ハッシュタグ)』の案を出し合いました。
「料理名をつけるのは?」、「若い子たちの間で人気のハッシュタグは…」とお互いにアドバイスし合い、SNSに不慣れな受講生にとってはもちろんのこと、普段からInstagramを利用する受講生にとっても新たな発見ができる時間となりました。

研修の最後には、お互いのInstagramアカウントをフォローし合い、最後まで意見交換が尽きない和気あいあいとした雰囲気で終了しました。

Instagramを使って商品を知ってもらうには…