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神奈川県女性農業者活躍表彰

神奈川県女性農業者活躍表彰

活力ある農業の振興や男女共同参画社会の実現に向け、県が創設した「神奈川県女性農業者活躍表彰」の表彰式が、4月22日にJAセレサ梶ヶ谷ビル(川崎市高津区)で開催されました。栄えある第一回目となる今回は、女性農業担い手グループとして活動している、川崎市の「あかね会」が受賞しました。

農業にも「女性の活躍」

「女性が経営に関与することで、農業経営体の収益が向上する傾向にある」といった調査結果もあるように(注1)、農業においても、女性の能力を最大限に生かせる環境整備を進めていくことがますます求められています。同表彰はこのような考え方を踏まえ、農業及び地域の活性化、女性の農業経営参画、次世代リーダーを目指す若手女性の支援などについて積極的な活動を行い、農業振興について特に功績のあった女性農業者を称えるものです。(注1)出展:株式会社日本政策金融公庫「平成28年上半期農業景況調査」

農業にも「女性の活躍」

農業通じた地域交流に評価の声

あかね会は、平成9年に結成し、令和元年で活動23年目を迎えます。野菜や花き、採卵鶏、酪農など幅広い分野で生産に携わる20人以上の会員が所属し、農家ならではの豊かな暮らし方やアイデアのPR、消費者との距離を縮めるための料理交流イベントなどを精力的に開催しています。川崎市内の農畜産物を活用した料理講習などを通じ、20年以上にわたって地域の食育活動や地産地消の推進などに力を注いできた功績が評価され、「女性地域社会参画部門」での受賞となりました。

農業通じた地域交流に評価の声

川崎市における農業振興の一助に

表彰式に出席した神奈川県農業技術センター横浜川崎地区事務所長は、「受賞をきっかけにこれまで以上にご活躍をいただき、都市農業の推進にご尽力いただきたいと思います」と述べ、川崎市経済労働局都市農業振興センター所長は「都市農業の強みは、生産者と消費者が近いところにあります。その強みを生かせるのは、やはり女性農業者ならではの消費者目線です。あかね会がますます発展し、川崎の都市農業が皆さんのお力添えによって振興していくことを祈っています」と祝辞を述べました。

川崎市における農業振興の一助に

会員同士で切磋琢磨

あいさつに立った新堀智恵子会長は、「(発足当時は)農業というと、『3K=きつい・汚い・給料安い』という時代でした」とジョーク交じりに振り返ります。それでも、近年は大学で農学系の学部が新設されたり、農学部に通う女性が「ノケジョ」と呼ばれて注目を集めたりと、農業を取り巻く環境に変化がみられるようになったと感じているそうです。「私たちは農業を担っている女性ということで、『ノニジョ』といったところでしょうか。川崎市のノニジョは切磋琢磨できる仲間です。そして、旦那様がすねるくらい楽しい会です」と語った新堀会長は、「表彰を機に、これからもあかね会らしくまい進したいと思います」と、更なる活躍に向けて力強くあいさつしました。

会員同士で切磋琢磨

食育活動などを通し「農業」という切り口から地域と共に20年以上歩んでいるあかね会。メンバー同士が自分の経験をもとに意見を出し合うことが、活動の原動力になっていると感じました。今回の料理教室の参加者からも「さすが野菜のプロの方々が考案されたメニューだけあり、どれも素材の味をうまく引き出してあって、本当においしかった」「生産者としての苦労話なども聞けたのでとても為になった」といった声が聞かれ、料理だけではなく、様々な参考になる話が聞けたようでした。新堀会長は、「今後も地元農業のPRのためにメンバー一丸となって様々なことに取り組んでいければ」と抱負を語ってくれました。

会員同士で切磋琢磨