令和2年度ザリガニバスターズ
自然環境保全センターでザリガニ釣り
自然環境保全センターでは、増えすぎた外来生物であるアメリカザリガニを駆除する目的で、自然観察園内でのザリガニ釣りを実施しています。参加費無料、道具もお貸しします。
参加方法と注意事項
実施日:毎週土曜日・日曜日と祝日(令和2年6月27日から9月27日まで)
※実施日は変更する場合があります。
※悪天候により、急遽閉園する場合があります。
※感染症対策のため、一度に参加できる人数を原則20人までとさせていただきます。
人数が多い場合はお待ちいただくことがあります。
受付時間:午前9時30分から午後3時
※午後4時までに本館にお戻りください。
ザリガニ釣りの流れ
必ず本館入口で受付をしてください。
- 注意事項を確認します
- 受付表に人数等を記入します
- 道具をとります ※こちらで準備した道具以外は使用できません。
- 野外施設へ出発!
- ザリガニ釣りから戻ったら、ザリガニの数を数えます
- 使った道具を洗い、所定の場所に戻します
- 受付表に釣果を記入して終了です
注意事項
- 自然観察園は自然の谷戸の環境をそのまま維持した施設です。必ずザリガニが釣れるとは限りません。
- 園内には危険な生物がいたり、足場の悪いところがあります。動きやすく、肌の露出が少ない、野外活動に適した服装でお越しください。
- 小学生以下のお子様だけでの参加はできません。小さなお子様からは目を離さないようご注意ください。
- 釣ったザリガニはお持ち帰りはできません。
- その他、自然観察園の利用ルールを守ってください。(施設案内ページ)
ザリガニ釣りをする前にーみんなに知ってほしいアメリカザリガニのことー
アメリカザリガニはアメリカ合衆国が原産ですが、昭和のはじめに日本に持ち込まれました。
アメリカザリガニがいなかったころの池は、植物が茂り、そこには魚や水生昆虫などの多様な水生生物がくらしていました。また、それらの生き物を求めて、ヘビや鳥類、哺乳類なども集まってきます。
そこへアメリカザリガニが侵入すると、雑食性のアメリカザリガニは池の中をすみかとする水生生物をどんどん食べてしまいます。また、動き回るときに邪魔になる植物は切って進むため、水の中では植物も育たなくなります。
その結果、多くの生き物が失われました。植物が消えたため、生き物のすみかや産卵場所がなくなりました。直射日光により水温も上がります。水の中の環境は不安定になり、生き物はますます住めなくなってきました。環境が悪化した水の中でも、繁殖力が強いアメリカザリガニだけがどんどん増える悪循環になっていきます。
自然環境保全センターのアメリカザリガニ
自然環境保全センターの自然観察園にはもともとアメリカザリガニはいませんでしたが、1990年ごろに来園者によって持ち込まれ、30年ほどの間に爆発的に数が増え、池の様子も変化しました。
1980年代の自然観察園の池にはアサザやコウホネなどの水生生物が生えていましたが、現在はまったくありません。夏になり水温が上がるとプランクトンが発生し水が濁ります。
1982年の自然観察園の池 | 現在の自然観察園の池 |
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よくある質問
Q1:赤くなくて小さいザリガニはニホンザリガニではないですか?
A1:自然観察園にいるのはすべてアメリカザリガニです。赤くなくて小さいザリガニは卵からかえって1年から2年の若いザリガニです。日本には日本固有種のニホンザリガニがいますが、北海道、青森県、岩手県、秋田県のみに生息しています。
Q2:なぜ釣ったザリガニを持ち帰ってはいけないのですか?
A2:飼育中に万が一逃がしてしまうと、そこから分布を広げ、生態系に影響を与えてしまう可能性があるためです。
Q3:ザリガニ釣りを続けたら、自然観察園のザリガニはいなくなりますか?
A3:ザリガニは水中の泥の中に身を潜めていることも多く、毎年多くの子孫を残してしまうため、全部を捕まえることはなかなかできません。しかし、地道に捕獲していくことで他の生き物が生き残る可能性が高まることを目指しています。
Q4:アメリカザリガニの天敵はなんですか?
A4:サギ類やカワセミなどの鳥類や、タヌキやテンなどの哺乳類はザリガニを食べることがあります。アメリカザリガニの原産地ではウシガエルやブラックバス、ミシシッピアカミミガメなどの捕食者がいますが、これらの生き物も池の生態系に悪影響を与える外来生物のため、アメリカザリガニの天敵として導入するのは不適切です。
Q5:なぜ、池に生き物が少なくなってもザリガニは生き続けられるのですか?
A5:生き物が少なくなっても、周辺の森から毎年大量の落ち葉などが池に供給されています。雑食性のザリガニは落ち葉や池底の泥などを食べて生き続けられるようです。