救護原因 

掲載日:2017年5月2日

人為的な救護原因

野生動物は、必ず救護しなければいけないという訳ではありません。たとえ自然の中で死亡したとしても、それはひとつの命を次の命へつなぐという自然のしくみのひとつだからです。
しかし、私たち人の生活が豊かになる一方で、人の活動によって傷つく野生動物がたくさんいます。運良く救護されても、野生復帰できるのは半分も満たないという厳しいものです。救護することも大切なことですが、人為的な原因を少しでも減らすためにはどうしたら良いかを考えて実践することは、とても大切なことです。
ここでは、昨年度の救護実績から例年多くみられる人為的原因を中心に紹介します。
 

 

人為的な救護原因トップ5 (平成28年度実績)

 

順 位鳥 類 哺乳類 
1位衝突 (14%)伝染病・寄生虫症 (34%)
2位イヌ・ネコ等に襲われる (13%)交通事故 (20%)
3位誤認保護・誘拐 (7%)イヌ・ネコ等に襲われる(7%)
4位

交通事故 (4%)

衝突(4%)

誤認保護・誘拐 (4%)

5位釣り針・釣り糸等 (3%)

釣り糸・網等(2%)

罠等 (2%)

原因不明

鳥類(24%)哺乳類(19%)
  これは、通りがかりに発見するため、事故などの瞬間を目撃していないことが多いからです。救護が必要と判断された場合、
 よくまわりの状況を確認して下さい。救護した現場の状況がわかると、治療や原因究明に役立ちます。 


衝 突

 樹木が映りこんだガラス窓  衝突により立てない状態のノスリ
 樹木が映りこんだガラス窓            衝突により立てない状態のノスリ

【原 因】
ガラス窓に樹木や空が映りこむと、そこに樹木や食べ物があるように見えてたり通り抜けようとして、勢いよくぶつかって
脳震盪(のうしんとう)や骨折をしたり、即死することもあります。
【対 策】
カーテンなどで映りこみを防止しましょう。


ネコやイヌなどに襲われる

ネコにかまれたキジバト
ネコにかまれたキジバト
【原 因】
ネコやイヌなどに襲われると牙や爪が深くささり、感染症にかかったりして死亡率は高くなります。
【対 策】
ネコやイヌなど飼育している動物を捨てないでください。また、外での放し飼いをしないようにしましょう。


誤認保護(誘拐)

  巣立ちビナのスズメ   タヌキの幼獣                            
 巣立ちビナのスズメ               タヌキの幼獣
【原 因】
ヒナや幼獣はまだ未熟なため、うまく飛べなかったり、逃げたりできません。
一見弱ってうずくまっているように見えますが、親の帰りを待っていたり、
休憩をしているだけで親が近くにいる場合が多いです。
【対 策】
すぐに手を出さずそのままにしておきましょう。
ヒナや幼獣の頃は、自然の中で生きてゆくために危険から身を守る方法やエサの捕る方法などたくさんのことを
親から教わる大切な時期です。親から引き離して、これらを私たち人間が代わりに教えることはとても難しいことです。
人がそばにいると親は近づくことができないので、遠くから見守ってあげましょう。


釣り糸・網など 

釣り針を飲み込んでしまった鳥のレントゲン画像  釣り糸に絡まったセグロカモメ
釣り針を飲み込んだ鳥のレントゲン画像    釣り糸が絡まったセグロカモメ
【原 因】
切れた釣り糸や釣り針をそのままにしておくと、間違えて飲み込んでしまったり、脚や体に絡まり
エサを捕ることができなくなります。
【対 策】
ゴミは必ず持ち帰りましょう。


    伝染病・寄生虫症

    カイセン症のタヌキ

    疥癬(かいせん)症のタヌキ
    【原 因】
    一番多い症例である疥癬(かいせん)症は、目に見えないくらい小さなヒゼンダニが皮フに寄生して起こる『皮フ病』で、
    感染した動物と直接接触したり、汚染された環境で広まってしまいます。
    症状は、厚みのある灰色のカサブタの様な皮フになり、毛も抜けるため寒さに耐えられず、うずくまっているところを救護されます。
    【対 策】
    ネコなどの動物に餌付けすると、疥癬(かいせん)症にかかった動物も集まりやすく、病気が広まりやすくなります。
    餌付けは、やめましょう。


    交通事故

      交通事故のタヌキ          
      交通事故にあったタヌキ
    【原 因】
    タヌキなどの野生動物は、私たちの身近に生活しています。
    カーブの直後やスピードを出しやすい場所での事故が多いです。
    【対 策】
    交通事故は、人間側もケガをすることがあります。人間や動物の注意して安全運転を心がけましょう。


    罠(わな)

    ワナにかかったタヌキ
    違法なトラバサミにかかったタヌキ
    【原 因】
    トラバサミやトリモチなどの違法な罠(わな)にかかり、持ち込まれます。
    【対 策】
    「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」により、野生鳥獣の捕獲は規制されています。
    捕獲行為をする前に違法にならないようによく調べてから行いましょう。詳しくは、こちら(自然環境保全課へリンク)をご覧ください。


    中毒・汚染など

    ウレタン塗料に落ちたアブラコウモリ  写真 ネズミ捕りにかかったスズメ
    ウレタン塗料に落ちたアブラコウモリ     ネズミ捕り(粘着剤)にかかったスズメ

    【原 因】
    農薬や鉛を飲み込み中毒を起こしたり、ペンキやウレタン塗料など粘着性のあるものにくっついて動けなくなって持ち込まれます。

    【対 策】
    中毒を起こすものや粘着性のあるものは、適切に管理しましょう。


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