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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第249

平成25年9月30日発行
病原体検出は平成25年7月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成25年7月


<検出状況>
  • 7月の病原体検出数は合計104件、細菌は17件、ウイルス・リケッチアは87件であった。
       
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が11件、ウイルスが8件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が6件、ウイルスが77件、基幹定点からウイルスが1件、その他の医療機関からウイルスが1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成25年7月

  • 腸管出血性大腸菌感染症患者届出に伴う検査で、4事例5検体から腸管出血性大腸菌が検出された。全ての血清型はO157:H7(VT2)であった。
  • 小児科定点のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者3検体中3検体からA群溶血性レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型はT4型が2検体およびT12型が1検体であった。
  • 小児科定点の感染性胃腸炎患者10検体中1検体から毒素原性大腸菌が検出された。血清型は不明、ST産生であった。また組織侵入性大腸菌O28acが1検体、カンピロバクター・ジェジュニ1検体が検出された。
  • 有症苦情(関連調査)3事例のうち腸管病原性大腸菌O103:HNMが2検体、カンピロバクター・ジェジュニが1検体、黄色ブドウ球菌(エンテロトキシンA+D型、コアグラーゼV型)1検体が検出された。
  • 依頼検査1事例1検体から腸管出血性大腸菌O157:H7(VT2)と腸管病原性大腸菌O119:HNMが同時検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成25年7月

 

 



表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成25年7月

  • RSウイルス感染症を疑う患者2例中1例からパラインフルエンザウイルス3型が検出された。
  • 咽頭結膜熱患者3例中2例からアデノウイルス4型が検出された。
  • 散発の感染性胃腸炎患者15例中2例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳はロタウイルスおよびノロウイルス同時検出が1例、サポウイルス1例であった。
  • 手足口病患者63例中50例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型45例、コクサッキーA5型1例、アデノウイルス5型1例、コクサッキーウイルスA6型とコクサッキーウイルスB4型の同時検出1例、コクサッキーウイルスA6型とライノウイルスの同時検出1例、コクサッキーウイルスA6型とアデノウイルス5型の同時検出1例であった。
  • ヘルパンギーナ患者13例中13例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型7例、コクサッキーウイルスA5型が2例、コクサッキーA12型1例、コクサッキーウイルスB4型が1例、アデノウイルス2型1例、コクサッキーウイルスA6型とコクサッキーウイルスB4型の同時検出1例であった。
  • 麻しんを疑う患者5例からは麻疹ウイルスは検出されなかったが、2例から風疹ウイルスが検出された。
  • 流行性耳下腺炎患者2例中1例からムンプスウイルスが検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者8例中4例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルス B3型1例、コクサッキーウイルスB5型1例、エコーウイルス7型1例、エンテロウイルス71型1例であった。
  • 発疹症患者1例からエコーウイルス7型が検出された。
  • ウイルス感染症を疑う患者2例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA9型1例、ライノウイルス1例であった。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は5事例(県域2事例、関連調査3事例)で、便26検体について検査を実施したところ、2事例4検体からサポウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成25年7月

 


 



表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成25年7月

 

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