神奈川県衛生研究所

トップページ > 感染症情報センター > 微生物検査情報 > 2013年(平成25年) > 第245号

印刷用はこちら(PDFダウンロード形式)pdf

神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第245

平成25年5月29日発行
病原体検出は平成25年3月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成25年3月

<検出状況>

  • 3月の病原体検出数は合計147件、細菌は27件、ウイルス・リケッチアは120件であった。
       
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が25件、ウイルスが37件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が2件、ウイルスが51件、インフルエンザ定点からウイルスが16件、基幹定点からウイルスが2件、その他の医療機関からウイルスが14件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成25年3月

  • 腸管出血性大腸菌感染症患者の陰性確認検査1名(4検体)から腸管出血性大腸菌OUT:HNM(VT2) が4株検出された。
  • 海外渡航者(カンボジア)1名から毒素原性大腸菌O6:HNM(ST、LT)が1株と同O27:H7(ST)が1株検出された。
  • 依頼検査2検体からサルモネラO4群(S. Schwarzengrund)が検出された。
  • 小児下痢症患者1検体から黄色ブドウ球菌(エンテロトキシンA型)が検出された。
  • 食中毒2事例のうち1事例14検体(うち無症状病原体保有者5検体)からウエルシュ菌が検出された。また1事例2検体からカンピロバクター・ジェジュニが検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成25年3月

 

 



表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成25年3月  

  • 咽頭結膜熱患者4例からアデノウイルス2型が検出された。
  • 散発の感染性胃腸炎患者20例中18例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳はノロウイルス12例、ロタウイルス3例、サポウイルス2例、アデノウイルス1例であった。集団感染性胃腸炎は3事例発生し、11検体中9検体からノロウイルスが検出された。
  • 手足口病患者2例中1例からエンテロウイルス71型が検出された。
  • ヘルパンギーナ患者2例中1例からアデノウイルス5型が検出された。
  • 麻疹を疑う患者12例からは麻疹ウイルスは検出されなかったが、9例から風疹ウイルスが検出された。
  • 流行性耳下腺炎患者3例中1例からムンプスウイルスが、1例からライノウイルスが検出された。
  • 定点医療機関からのインフルエンザ様患者52例中22例から同AH3型、21例から同B型、1例から同AH3型、同B型が同時検出された。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は16事例(県域5事例、関連調査11事例)で、便61検体について検査を実施したところ、13事例30検体からノロウイルスが、1事例1検体からサポウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成25年3月

 


 



表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成25年3月


トップページに戻る感染症情報センターに戻るこのページのトップに戻る

お問い合せは
トップページ:お問い合わせから