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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第241

平成25年1月31日発行
病原体検出は平成24年11月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成24年11月

<検出状況>

  • 11月の病原体検出数は合計149件、細菌は27件、ウイルス・リケッチアは122件であった。
       
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が5件、ウイルスが88件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が15件、ウイルスが34件、その他の医療機関から細菌が7件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成24年11月

  • 腸管出血性大腸菌患者の患者届出に伴う同行者調査(海外旅行)2検体中1検体から腸管出血性大腸菌O157(VT1)が検出された。また横須賀市では、患者届出に伴う検査で5検体中2検体から腸管出血性大腸菌O157:H7(VT1&2)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者11検体中10検体からA群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型はT1が3件、T4が2件、TB3264が2件、UTが2件およびT28が1件であった。
  • マイコプラズマ肺炎患者21検体中12検体から肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)がPCRによって検出された。分離培養は、PCRが陽性であった12検体中10検体が陽性であった。
  • 依頼検査1検体から腸管出血性大腸菌O26:H11(VT1)が検出された(無症状病原体保有者)。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成24年11月

 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成24年11月

  • つつが虫病疑い患者7例中4例からオリエンチアツツガムシが検出された。
  • 咽頭結膜熱患者5例中2例からアデノウイルス2型、1例から同3型が検出された。
  • 感染性胃腸炎患者28例中24例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳はノロウイルス19例、サポウイルス5例であった。また集団感染性胃腸炎の発生に伴い、2事例便5検体について検査を実施したところ、5検体からノロウイルスが検出された。
  • 手足口病患者4例中3例からコクサッキ―ウイルスA6型、1例からエンテロウイルス71型が検出された。
  • ヘルパンギーナ患者2例中1例からコクサッキ―ウイルスA6型が検出された。
  • 麻しんを疑う患者5例からは麻しんウイルスは検出されなかったが、3例から風疹ウイルスが検出された。
  • その他のうち、ウイルス感染症を疑う患者2例中1例から単純ヘルペスウイルス、1例からライノウイルスが検出された。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は7事例(県域5事例、関連調査2事例)で、便65検体について検査を実施したところ、7事例35検体からノロウイルスが検出された。また藤沢市では、4事例70検体中41検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成24年11月

 
 

 




表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成24年11月


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