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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第238

平成24年10月25日発行
病原体検出は平成24年8月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成24年8月

<検出状況>

  • 8月の病原体検出数は合計41件、細菌は12件、ウイルス・リケッチアは29件であった。
   
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が8件、ウイルスが4件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が2件、ウイルスが23件、眼科定点からウイルスが1件、基幹定点からウイルスが1件、その他の医療機関から細菌が2件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成24年8月

  • 横須賀市保健所管内の腸管出血性大腸菌感染症患者の陰性確認検査1検体から腸管出血性大腸菌O157:H7(VT1&VT2)が検出された。

  • マイコプラズマ肺炎患者5検体中3検体から肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)がPCRおよび分離培養によって検出された。今年の2月を除き、昨年(平成23年)9月から肺炎マイコプラズマの検出が続いている。

  • 百日咳患者4検体中1検体から百日咳菌がPCRと分離培養によって検出された。

  • 県域の有症苦情1事例11検体中1検体からカンピロバクター・コリが、1検体からカンピロバクター・ジェジュニとサルモネラO4群(S. Typhimurium)が、2検体からカンピロバクター・ジェジュニが検出された。


表3 病原細菌検出状況(月別)―平成24年8月

 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成24年8月

  • デング熱疑い患者からデングウイルスが検出されたが、患者は海外渡航歴(フィリピン)があり、渡航先で感染したと推察された。
  • 咽頭結膜熱調査では、2例中1例からアデノウイルス2型、もう1例から同3型が検出された。
  • 手足口病調査では、9例中3例からコクサッキーウイルスA16型、1例から同A5型、1例から同A9型、1例からライノウイルスが検出された。
  • ヘルパンギーナ調査では、15例中7例からコクサッキーウイルスA4型、4例から同A5型、1例から同A2型、1例からライノウイルスが検出された。
  • 麻疹ウイルス調査では、6例中3例から風疹ウイルスが検出されたが、麻疹ウイルスは検出されなかった。
  • インフルエンザ調査では、1例からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。
  • 横須賀市の眼科定点より流行性角結膜炎1検体からアデノウイルス4型が検出された。
  • 無菌性髄膜炎調査では、1事例3検体からコクサッキ―ウイルスB4型が検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成24年8月

 
 

 



表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成24年8月

  • 浴槽水2検体中1検体からレジオネラ・ニューモフィラ4群、1検体からレジオネラ・ニューモフィラ1群、3群およびUTの検出があった。

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