神奈川県衛生研究所

トップページ > 感染症情報センター > 微生物検査情報 > 2012年(平成24年) > 第235号

印刷用はこちら(PDFダウンロード形式)pdf

神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第235

平成24年7月24日発行
病原体検出は平成24年5月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成24年5月

<検出状況>

  • 5月の病原体検出数は合計50件、細菌は13件、ウイルス・リケッチアは37件であった。
       
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が3件、ウイルス・リケッチアが12件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が7件、ウイルスが22件、インフルエンザ定点からウイルスが1件、基幹定点からウイルスが2件、その他の医療機関から細菌が3件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成24年5月

  • マイコプラズマ肺炎患者12検体中6検体から、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)がPCRおよび分離培養によって検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者2検体中1検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型はTB3264が1件であった。
  • 感染性胃腸炎患者19検体中1検体から、毒素原生大腸菌(血清型 O6、ST産生)とエロモナス・キャビエが同時検出された。
  • 依頼検査でサルモネラ O8群(S.Yovokome)が1検体から検出された(無症状病原体保有者)。  1月からサルモネラ属菌が無症状病原体保有者5検体から検出されている。
    血清型はO4群(S .Tyhimurium)2件、O7群(S .Oslo)2件、O8群(S .Yovokome)であった。
  • 藤沢市保健所管内で腸管出血性大腸菌O165患者の同行者調査(中華人民共和国の海外ツアー参加)1検体より、腸管出血性大腸菌 O157:H7(VT1&VT2)、O145:H-(VT2)およびO111:H-(VT1)の3種類の腸管出血性大腸菌が同時検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成24年5月

 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成24年5月

  • インフルエンザの流行は終息したと考えられる。
    県域ではインフルエンザウイルス検出例(B型5例)のうち、入院例が2例(脳症疑い1例、下気道炎1例)あり、いずれも咽頭ぬぐい液からの検出であった。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は県域では6事例(県域5事例、関連調査1事例)で、便68検体について検査を実施したところ、3事例(県域)12検体からノロウイルスが検出された。
  • 感染性胃腸炎調査で、県域では42例中17例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳は、A群ロタウイルス11例、ノロウイルス3例、サポウイルス2例、アデノウイルス1例であった。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成24年5月

 
 

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成24年5月


トップページに戻る感染症情報センターに戻るこのページのトップに戻る

お問い合せは
トップページ:お問い合わせから