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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第233

平成24年5月25日発行
病原体検出は平成24年3月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成24年3月

<検出状況>

  • 3月の病原体検出数は合計165件、細菌は21件、ウイルス・リケッチアは144件であった。
       
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が13件、ウイルス・リケッチアが32件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が5件、ウイルスが74件、インフルエンザ定点からウイルスが28件、基幹定点から細菌が1件、ウイルスが6件、その他の医療機関から細菌が2件、ウイルスが4件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成24年3月

  • 小児科定点のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者におけるA群溶血レンサ球菌分離成績は、検体数6件中4件が陽性で、T型はT4、T11、T28およびUTが各1件であった。
  • 小児科定点およびその他の医療機関のマイコプラズマ肺炎患者から6件中3件で肺炎マイコプラズマがPCRで検出された。分離培養はPCRで検出された3件すべてが陽性であった。
  • 基幹定点の細菌性髄膜炎患者において、検体数1件中1件でAerococcus urinae(型別不能)が検出された。
  • 藤沢市保健所管内の食中毒1事例、5検体から黄色ブドウ球菌(コアグラーゼ型Ⅶ)が、1検体からウエルシュ菌が検出された。
  • 腸管出血性大腸菌O157(VT1、VT2)が患者届け出に伴う検査1検体から検出された。
  • 依頼検査で1月に引き続き、サルモネラO7群(S.Oslo)が無症状病原体保有者1検体から検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成24年3月

 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成24年3月

  • インフルエンザ患者報告数の減少とともに,検体数も減少してきている。3月も引き続きインフルエンザウイルスAH3型とB型が検出されているが、B型の検出比率が増加し流行の主流となっている。
  • 感染性胃腸炎患者からは、ロタウイルスが最も多く検出された。
  • 食中毒様胃腸炎は9事例(うち県域5事例、横須賀市1事例、藤沢市3事例)で、便62検体について検査を実施したところ、県域で発生した3事例からノロウイルスが8件検出された。藤沢市は藤沢市保健所管内発生1事例からノロウイルスが18件、他の自治体関連調査からもノロウイルス5件検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成24年3月

 
 

 



表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成24年3月


  • 依頼食品検査1検体よりサルモネラO7群検出(S.Infantis)が検出された。
  • 浴槽水1検体からレジオネラ・ニューモフィラ(血清型8群)が検出された。

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