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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第231

平成24年3月26日発行
病原体検出は平成24年1月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成24年1月

<検出状況>

  • 1月の病原体検出数は合計317件、細菌は16件、ウイルス・リケッチアは301件であった。
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が11件、ウイルス・リケッチアが92件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が5件、ウイルスが124件、インフルエンザ定点からウイルスが57件、基幹定点からウイルスが5件、その他の医療機関からウイルスが23件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成24年1月

  • 依頼検査でサルモネラ属菌が無症状病原体保有者2検体から検出された。血清型はO7群((S .Oslo)とO4群(S .Typhimurium)であった。
  • 小児科定点のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者におけるA群溶血レンサ球菌分離成績は、検体数6件中2件が陽性で、T型はT1が1件およびT12が1件であった。
  • 小児科定点および医療機関のマイコプラズマ肺炎患者から6検体中2検体で肺炎マイコプラズマがPCRで検出された。分離培養はPCRで検出された2検体において陽性が1件、判定不可(雑菌増殖)が1件であった。
  • 食中毒1事例、4検体からカンピロバクター・ジェジュニが検出された。
  • 小児科定点の感染性胃腸炎患者1検体から、病原大腸菌O127a(VT-)が検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成24年1月

 


表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成24年1月

  • 感染性胃腸炎患者からは、12月に引き続きノロウイルス検出多く検出されている。
    また、感染性胃腸炎の集団発生が8事例あり、7事例からノロウイルス、1事例からサポウイルスが検出された。
  • 1月に入り、インフルエンザ患者が急増した。インフルエンザ様患者の集団発生は7事例で、すべての事例からインフルエンザウイルスAH3(A香港)型が検出された。
    また、定点医療機関の患者検体からもAH3(A香港)型が201件検出され、AH3(A香港)型が今シーズンインフルエンザ流行の主流となっているが、インフルエンザウイルスB型も15件検出されており、今後のB型の動向に注意が必要である。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は12事例で、便84検体について検査を実施したところ、9事例からノロウイルスが25件検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成24年1月


 

 




表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成24年1月


  • 浴槽水4検体のうち1検体からレジオネラ ニューモフィラ(血清型別不能)を検出した。

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