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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第226

平成23年10月31日発行
病原体検出は平成23年8月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成23年8月

<検出状況>

  • 8月の病原体検出数は合計75件、細菌は15件、ウイルス・リケッチアは60件であった。
    前月と比べて検出数が細菌は23件から15件に減少したが、ウイルス・リケッチアは前月と同じ60件であった。
     
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が12件、ウイルス・リケッチアが4件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が3件、ウイルスが52件、眼科定点からウイルスが3件、基幹定点からウイルスが1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成23年8月

  • 小児科定点のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者におけるA群溶血レンサ球菌分離成績は、検体数1件中1件が陽性で、T型はT12であった。
  • レジオネラ症患者2検体中1検体より、レジオネラ・ニューモフィラ1群が1件検出された。7月に引き続き、レジオネラ・ニューモフィラ1群の検出は2件目である。
  • 平塚保健福祉事務所管内の食中毒1事例2検体より、黄色ブドウ球菌が検出された。横須賀市保健所管内の食中毒1事例4検体からも黄色ブドウ球菌が検出された。
  • 茅ケ崎保健福祉事務所管内の有症苦情1事例の従事者1検体からカンピロバクター・ジェジュニが、患者1検体からカンピロバクター・コリが検出された。カンピロバクター・ジェジュニ/コリの検出が続いている。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成23年8月



表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成23年8月

  • 8月も、手足口病とヘルパンギーナの検査依頼件数が多く、引き続きコクサッキーウイルスA6型が、手足口病患者から14件、ヘルパンギーナ患者から2件検出された。コクサッキーウイルスA6型は、例年ヘルパンギーナ患者からの検出が多かったが、平成22年(手足口病から14件、ヘルパンギーナから8件)に引き続き手足口病患者からの検出が上回っている。
  • 無菌性髄膜炎の依頼が3件あり、1件からコクサッキーウイルスB5型が検出された。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は8事例で、便23検体について検査を実施したがウイルスは検出されなかった。

*麻しん疑い例の検査依頼が7件あり、いずれからも麻しんウイルスは検出されなかったが、風しんウイルスが3件検出された。麻しん疑い例の検査依頼は1月からの累計で56件あったが、麻しんウイルスが検出されたのは1件のみであり、風しんウイルスが8月も含め11件検出されている。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成23年8月

 




表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成23年8月


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