[2014.8.25 掲載]
細菌性食中毒
- 食中毒とは
- 食中毒発生状況(全国)
- 病因物質別食中毒発生状況(全国)
- 月別食中毒発生状況(全国)
- 細菌性食中毒の病因物質別発生状況(全国)
- 病因物質別食中毒発生状況(神奈川県)
- 食中毒を引き起こす細菌の種類
- 家庭でできる食中毒の予防
- 参考リンク
1.食中毒とは
食品、添加物、器具若しくは容器包装に起因した健康被害のことで、病因物質により下記のように分類されています。
細菌 | ・感染型:細菌の体内増殖によるもの ・毒素型:食品中で細菌が増殖し、産生した毒素によるもの |
ウイルス | ・ノロウイルス ・その他のウイルス |
寄生虫 | ・クリプトスポリジウム、アニサキス、クドア・セプテンプンクタータ ・その他の寄生虫 |
化学物質 | ・鉛、ヒ素、有機リン製剤、ヒスタミン、その他 |
自然毒 | ・植物性自然毒:毒キノコ、毒草類 ・動物性自然毒:フグ、麻痺性貝毒、その他 |
2.食中毒発生状況(全国)
- 平成10年からウイルス性食中毒が食中毒統計に計上されています。
- 事件数は平成10年以降、減少傾向にあり、平成21年からは、事件数は1,000件前後、患者数は20,000~25,000人で推移しています。
3.病因物質別食中毒発生状況(全国)
- 細菌性食中毒の事件数は平成10年から減少傾向にありますが、ウイルス性食中毒は徐々に増加し、平成19年以降は200~300件で推移しています。
- 平成25年から食中毒統計に寄生虫の項目が追加されました。
4.月別食中毒発生状況(全国)
- 平成16年~25年の細菌性食中毒の事件数は春から秋にかけて増加し、8月が最も多くなっています。ウイルス性食中毒の事件数は秋から冬にかけて増加し、12月が最も多くなっています。
- 季節に関係なく、常に食中毒の危険性があります。
5.細菌性食中毒の病因物質別発生状況(全国)
- 腸炎ビブリオ及びサルモネラ属菌による食中毒事件数は年々減少傾向にあります。
- 腸炎ビブリオは平成23年~25年は10件以下ですが、サルモネラ属菌は減少しているものの、平成23年から50件前後で推移しています。
- カンピロバクターによる食中毒事件数は減少傾向ですが、この数年200~300件台で推移しています。
- サルモネラ属菌やカンピロバクターは、肉類特に鶏肉に付着している場合が多く、取扱いに注意が必要です。
6.病因物質別食中毒発生状況(神奈川県)
- 平成16年~25年はウイルス性食中毒より細菌性食中毒の事件数が多くなっています。
- 平成22年から寄生虫(全てアニサキス)による食中毒事件数が増加し、平成25年は細菌及びウイルス性食中毒より多くなっています。
7.食中毒を引き起こす細菌の種類
細菌によって起こる食中毒の原因菌の代表的なものには、以下のものがあります。この中には、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の3類感染症に定められている原因菌も含まれています。
8.家庭でできる食中毒の予防
食品の購入 | ・消費期限等の表示を確認 ・肉、魚は分けて包む ・寄り道せず帰る |
家庭での保存 | ・冷蔵庫(10℃以下)や冷凍庫(-15℃以下)で保存 |
下準備 | ・ゴミはこまめに捨てる ・こまめに手を洗う ・器具、ふきんは洗って消毒 |
調理 | ・作業前に手を洗い、タオルやふきんは清潔なものを使う ・加熱のめやすは中心部分の温度が75℃で1分以上 ・料理を途中で止める時は冷蔵庫に入れる |
食事 | ・食事の前に手を洗う ・長時間室温で放置しない |
残った食品 | ・作業前に手を洗う ・清潔な器具、容器で保存 ・温め直しは75℃以上 ・時間が経ち過ぎたり、少しでも怪しいと思ったら、思いきって捨てる |