[2010.12.6 掲載]

平成21年度遺伝子組換え食品検査

遺伝子組換え食品の安全性については、日本において安全性の確認がされていない(安全性未審査)遺伝子組換え食品が輸入されていないか、輸入時の届け出が正しく行われているかをチェックし、安全性未審査遺伝子組換え食品が市場に出回らないよう、厚生労働省検疫所で輸入時に検査を行っています。
神奈川県では、安全性未審査の遺伝子組換え作物の食品へ混入を監視するため、県内の食品について組換え遺伝子検査を行っています。

平成21年度は、安全性未審査遺伝子組換え食品の検査38検体、安全性審査済みの遺伝子組換え食品の検査52検体、計90検体について組換え遺伝子の検査を実施しました。

平成21年度 組換え遺伝子検査

※ 安全性審査: 厚生労働省に提出された遺伝子組換え食品に係る安全性審査の申請に対し、専門家により構成される食品安全委員会において安全性の評価がなされます。
最近の科学的知見に基づく評価の結果、安全性に問題がないと判断された食品は、その旨が公表されます。
※ 組換え遺伝子: 生物から有用な遺伝子を取り出し、植物等に組み込むことを遺伝子組換えといいます。組み込まれる有用な遺伝子を組換え遺伝子といいます。

平成21年度 定性検査(安全性未審査)結果

平成21年度は、安全性未承認組換え遺伝子の定性試験として、パパイヤ4検体について55-1(パパイヤ組換え系統)、米加工品14検体についてBtコメ(コメ組換え系統)、とうもろこし穀粒8検体についてBt10(とうもろこし組換え系統)、とうもろこし穀粒8検体及びとうもろこし加工品12検体についてCBH351(とうもろこし組換え系統)の検査を実施しました。
その結果、いずれも組換え遺伝子は不検出でした。

平成21年度 定量検査(安全性審査済み)結果

平成21年度は、安全性審査済み組換え遺伝子の定量試験として、とうもろこし穀粒8検体についてGA21、Event176、Bt11、T25、Mon810(とうもろこし組換え系統)の検査、大豆穀粒12検体及び大豆加工品32検体についてRRS(大豆組換え系統)の検査を実施しました。
その結果、豆乳2検体については、大豆内在性遺伝子Le1のコピー数が、当所で下限の目安としている10000コピーに満たなかったことから検知(定量)不能となりました。
その他の50検体については、いずれも組換え遺伝子は不検出でした。

遺伝子組み換え食品の分析結果(平成21年度)(神奈川県衛生研究所研究報告第40号)