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平成25年4月4日発行 | ||||||||
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マダニとは |
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節足動物門クモ綱ダニ目マダニ亜目に属するダニのことで、世界で800種以上、日本から約50種が知られています。 |
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ヒト寄生例が知られているマダニ |
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日本では、約30種のマダニでヒト寄生例が知られています。そのうち神奈川県で見つかったことのあるマダニ科のダニは、ヒトツトゲマダニ、ヤマトマダニ、カモシカマダニ、タネガタマダニ、シュルツェマダニ(以上、マダニ属)、フタトゲチマダニ、キチマダニ、オオトゲチマダニ、ヤマトチマダニ、ツリガネチマダニ(以上、チマダニ属)の10種です。 | ||||||||
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マダニの一生 |
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卵、幼虫、若虫、成虫(メス、オス)と成長していきます。卵から成虫になるまで2年以上かかる種が多いようです。メスは産卵(1ヶ月間にわたり300個以上、多いもので約1000個)を終えるとしばらくして死んでしまいます。 ほとんどの種でメス、オスによる繁殖(両性生殖)が行われますが、メスのみで繁殖(単為生殖)できる種もいます。日本では、フタトゲチマダニに両性生殖をする系統と単為生殖をする系統があることが知られています。 幼虫、若虫、メス成虫、オス成虫(マダニ属を除く)ともに吸血します。幼虫は地表性の小型ネズミ類、若虫は小型、中型の哺乳類、鳥類、成虫は大型哺乳類と宿主を変える種類のマダニと幼虫、若虫、成虫ともに同じ種類の動物を宿主とする種類のマダニがいます。 |
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マダニが媒介する病気 |
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日本ではマダニの刺咬によって感染することが知られている、または感染するのではないかと考えられている病気が5つあります。 ライム病とロシア春夏脳炎は、シュルツェマダニが原因になっていることが知られています。 野兎病は、ダニが原因とされる症例が知られおり、キチマダニ、ヤマトマダニ、シュルツェマダニ、タネガタマダニから菌が検出されていますが、どの種が原因かは不明です。 日本紅斑熱は、ヤマトマダニ、キチマダニ、フタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニから菌が検出されていますが、どの種が原因かは不明です。 重症熱性血小板減少症候群*(severe fever with thrombocytopenia syndrome:SFTS)は、中国からの報告ではフタトゲチマダニとオウシマダニからウイルスが分離されたとされていますが、日本のマダニにおける保有状況は不明です。 |
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マダニの咬着を予防するためには |
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草原や山などに出かける場合には、長袖のシャツ、長ズボンを着用するなど、肌の露出の少ない服装で出かけてください。 ディート(ジエチルトルアミド)を約10%含有している忌避剤(虫除け)も2~3時間くらい効果があるとされています(汗をかいてとれてしまうと効力時間は短くなります)。 帰宅したら服を着替える、入浴するなどとともに体にダニが着いていないか調べてください。 |
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マダニに咬着された場合には |
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咬着されて1日以内でしたら、比較的簡単にダニを除去できます。 しっかりと咬着してしまっている場合には、無理に引っ張って除去しようとしないでください。ダニの口器が折れて皮膚内に残ったり、病原菌を皮膚内に注入してしまうような状況になることもありますので、医療機関で除去してください。 |
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(微生物部 稲田 貴嗣) |
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