1) 1日目:抗原刺激および血液培養
①採血後、 12時間以内にP2実験室の安全キャビネット内で血液を分注し、②刺激抗原(ESAT-6/CFP-10)、陰性コントロールの生理食塩水、陽性コントロールのマイトジェン(PHA)溶液を滴下します。③ミキシングシェーカーで混和し、④加湿で37℃16~20時間(18時間推奨)培養します。
2) 2日目:ELISA(IFN-γの測定)
①血漿の回収を行い、遠心して血球を除きます。②得られた検体(血漿)と酵素標識抗体をマイクロプレートに添加し、③ふらん器にて 22℃±5℃で120分反応させます。④マイクロプレートウォッシャーで洗浄し、⑤発色試薬を加え正確に30分反応させます。反応時間が長くなると発色が進み、測定値が高くなることがあります。
3)データ解析
① 反応停止液を加えたら直ちにマイクロプレートリーダーで吸光度(主波長 450nm,副波長620または650nm)を測定します。
② 測定した吸光度データは解析ソフトを使用し、データ解析を行います。
4)測定結果の判定
下表の判定基準は、日本結核病学会予防委員会の「クオンティフェロン® TB-2Gの使用指針(結核;81:393-397,2006)」に基づいたものです。測定値は、ESAT-6抗原又はCFP-10抗原に対する測定値の内の大きい方とします。陽性対照の測定値が基準より低い場合(0.5IU/mL)は、測定値が0.35IU/mL以下でも判定保留、陰性とせずに「判定不可」とします。なお、判定保留は、日本だけの判定基準で米国などでは設定されていません。国内においては、判定保留を疑陽性とする意見もあります。
測定値
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判定
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解釈 |
0.35IU/mL以上 |
陽性 |
結核感染を疑う |
0.1IU/mL以上~0.35IU/mL未満 |
判定保留 |
感染のリスクの度合いを考慮し、総合的に判断する |
0.1IU/mL未満 |
陰性 |
結核感染していない |
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