人を対象とする生命科学・医学系研究に関する情報公開について
令和6年度から実施の課題
- 神奈川県の腸管出血性大腸菌における全ゲノム配列を用いた分子疫学的解析
- RSウイルスの検査法に関する研究
- 薬剤耐性淋菌およびMycoplasma genitalium感染症の動向解析及び効率的な実態把握と治療の確立に資する研究
- 帯状疱疹ワクチン定期接種化前後の帯状疱疹の発生動向に関する研究
1.神奈川県の腸管出血性大腸菌における全ゲノム配列を用いた分子疫学的解析
倫理審査 | 令和5年度本審査No.1 令和5年11月29日承認![]() |
研究期間 | 令和6年4月1日から令和7年3月31日 |
研究責任者(所内のみ) | 陳内理生 |
研究の対象 | 感染症発生動向調査事業および平成30年6月29日付事務連絡「腸管出血性大腸菌による広域的な感染症・食中毒に関する調査について」に基づき、当所で収集された菌株とその付随する菌株のご提供者様の疫学情報 |
研究に用いる試料・情報の採取期間 | 上記「研究の対象」記載の事業に基づき本研究開始前に収集されたものおよび、同様にして令和6年4月1日~令和7年3月31日までに収集された菌株と情報を用います。 |
研究の目的 | 本研究は行政検査への適用を目指し、腸管出血性大腸菌のゲノムデータを用いた一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism analysis:SNPs)解析の検討を行います。本研究により神奈川県にSNPs解析が導入できれば、食中毒や集団感染事例における疫学解析の解析精度が向上し、腸管出血性大腸菌の拡散防止への寄与が期待できます。 |
別添資料1 | 医療機関などを通じて神奈川県衛生研究所に病原体検索のため検体をご提供いただいた方並びに保護者の皆さまへ![]() |
2.RSウイルスの検査法に関する研究
倫理審査 | 令和5年度本審査No.2 令和5年11月29日承認![]() |
研究期間 | 2024年4月1日から2027年3月31日 |
研究責任者(所内のみ) | 政岡智佳 |
研究の対象 | 感染症発生動向調査の病原体定点から提供された呼吸器感染症臨床検体(咽頭ぬぐい液、うがい液、鼻汁、鼻腔ぬぐい液)、患者情報の年齢、性別、住所のうち都道府県および市町村名、発症年月日、採取年月日、検体材料、臨床的事項、基礎疾患、転帰、発生状況、ワクチン接種歴、発生状況 |
研究に用いる試料・情報の採取期間 | 上記研究の対象に記載の法令の規程により実施される研究に基づき本研究開始前に収集されたものおよび、同様にして2024年4月1日~2027年3月31日までに収集された検体を用います。 |
研究の目的 | RSウイルス感染症について、世界保健機関(WHO)が推奨している検出方法の確立を目指すとともに当感染症に関する疫学情報を収集します。 本研究を通じて本県における病原体サーベイランス体制をより充実させることにつながります。また、国際基準に適合した精度の検査機能を獲得することにより、県および国の公衆衛生対策の質の向上に貢献することが期待されます。 |
別添資料1 | 医療機関などを通じて神奈川県衛生研究所に病原体検索のため検体をご提供いただいた方並びに保護者の皆さまへ![]() |
3.薬剤耐性淋菌およびMycoplasma genitalium感染症の動向解析及び効率的な実態把握と治療の確立に資する研究
倫理審査 | 令和6年度本審査No.1 令和6年12月2日承認![]() |
研究期間 | 令和6年(2024年)4月1日から令和9年(2027年)6月30日 |
研究責任者(所内のみ) | 陳内理生 |
研究の対象 | 淋菌株およびその付随する疫学情報のうち、ご提供者様の年齢、性別、住所のうち都道府県および市町村名、発症年月日、採取年月日、診断年月日、検体材料、臨床的事項、基礎疾患、転帰、発生状況、ワクチン接種歴、発生の状況、連絡事項について使用します。 ※国が定める「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する 倫理指針」において、この指針の対象となる「試料」とは、血液などの人の体から取得されたものおよびそれらから抽出されたDNA等とされており、菌株は試料に該当しません。 |
研究に用いる試料・情報の採取期間 | 令和6年(2024年)4月1日から令和9年(2027年)3月31日までに収集された検体を用います。 |
研究の目的 | 本研究は、国立感染症研究所細菌第一部長明田幸宏氏を研究代表者とする、「厚生労働科学研究費補助金(新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業)補助事業課題名:薬剤耐性淋菌およびMycoplasma genitalium感染症の動向解析及び効率的な実態把握と治療の確立に資する研究」に研究協力するものです。現在、世界中で問題となっている薬剤耐性淋菌について、全国的なモニタリングの一環として、神奈川県における淋菌の薬剤感受性の情報を取得し、薬剤耐性関連遺伝子や菌株の伝播状況の解析を行います。この研究により得られたデータは、薬剤耐性淋菌の治療およびその拡散防止に貢献することが期待できます。 |
別添資料1 | 医療機関などを通じて神奈川県衛生研究所に病原体検索のため検体をご提供いただいた方並びに保護者の皆さまへ![]() |
4.帯状疱疹ワクチン定期接種化前後の帯状疱疹の発生動向に関する研究
倫理審査 | 令和6年度本審査No.5 令和6年12月25日承認![]() |
研究期間 | 倫理審査委員会承認日から2027年3月31日 |
研究責任者(所内のみ) | 多屋馨子 |
研究の対象 | 政令指定都市(横浜市・川崎市・相模原市)を除く神奈川県内の皮膚科を標ぼうする医療機関を受診した患者のうち、帯状疱疹と診断された方の疫学情報(発症年、年齢、性別、居住地(市町村まで、東京都の場合のみ区まで)、発症年月、帯状疱疹の部位・症状、入院の有無、ワクチン接種歴) |
研究に用いる試料・情報の採取期間 | 2020年1月1日から2026年12月31日(初診日)に収集された上記研究の対象に記載の疫学情報を用います。 |
研究の目的 | 帯状疱疹ワクチン定期接種化前の神奈川県内の帯状疱疹の患者疫学情報を収集することで発生動向を把握し、定期接種化が実現した場合は、前後の発生動向を把握することでワクチンの効果を明らかにする。 本研究を通じて帯状疱疹の発生動向を把握することで、ワクチンの効果を評価でき、さらに疾病負荷が明らかとなり、定期接種化の必要性を検討し、定期接種化が実現された場合は、その効果を明らかにすることが可能となることが期待されます。 |
別添資料1 | 帯状疱疹に関する臨床研究の公開(オプトアウト)![]() |