人を対象とする生命科学・医学系研究に関する情報公開について

令和3年度から実施の課題

  1. 新型コロナウイルス感染症抗体保有状況調査に関する研究
  2. 神奈川県における北京型結核菌の全ゲノム解析による蔓延状況の解明
  3. 地方衛生研究所における即応体制と相互支援等の確立に対する研究
  4. 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) Spike領域の遺伝子解析による変異株検出について
  5. 薬剤耐性淋菌およびMycoplasma genitalium感染症に関する研究
  6. ワクチンで予防可能な疾病のサーベイランス及びワクチン効果の評価に関する研究

1.新型コロナウイルス感染症抗体保有状況調査に関する研究

倫理審査 審査不要
研究期間 令和3年4月1日から令和4年3月31日
研究責任者(所内のみ) 伊達 佳美
研究の対象 連結不可能匿名化された血清 情報として診療記録 (検体採取日、年齢、性別、発症日)、リアルタイムPCR結果
研究に用いる試料・情報の採取期間 令和2年2月26日から8月31日
研究の目的 新型コロナウイルス感染症流行初期の血清抗体価を測定し、新型コロナウイルス感染症の第1波、第2波により、市民がどの程度抗体を保有したのか調べることで、PCRの結果から得られている陽性率との比較を行う。また、今後のワクチン接種後に抗体検査を実施するときの比較対照とするための基礎資料とすることを目的とする。

2.神奈川県における北京型結核菌の全ゲノム解析による蔓延状況の解明

倫理審査 審査不要
研究期間 令和3年4月1日から令和4年3月31日
研究責任者(所内のみ) 中嶋直樹、大屋日登美
研究の対象 菌株(結核菌)、情報(年齢、性別、国籍)
研究に用いる試料・情報の採取期間 平成27年4月1日から令和4年3月31日
研究の目的 神奈川県での結核の感染拡大防止のため、流行状況を監視・把握することが重要であり、VNTR型別解析によるクラスターを形成した北京型結核菌の全ゲノム解析を実施し、感染拡大のリスクのある同一株によるクラスターの探知や薬剤耐性株の存在・蔓延状況を明らかにし、結核対策に寄与する。

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3.地方衛生研究所における即応体制と相互支援等の確立に対する研究

倫理審査 審査不要
研究期間 令和3年度4月1日~令和5年3月31日
研究責任者(所内のみ) 髙崎智彦
研究の対象 新型コロナウイルス疑い例由来の臨床検体
研究に用いる試料・情報の採取期間 令和2年度4月1日~令和5年3月31日
研究の目的 地方衛生研究所のCOVID-19への対応を確認し、様々な状況における貢献と課題を明らかにすることにより、今後の感染症危機対応への強化につなげることを目的とする。新たに開発される抗原定性検査キットの感度、特異性等の評価を行い、臨床現場での検査精度の管理を行う。

4.新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) Spike領域の遺伝子解析による変異株検出について

倫理審査 審査不要
研究期間 令和3年4月1日から令和5年3月31日
研究責任者(所内のみ) 鈴木 理恵子
研究の対象 新型コロナウイルス疑い例由来の臨床検体
研究に用いる試料・情報の採取期間 令和2年4月1日から令和5年3月31日
研究の目的 SARS-CoV-2のSpike領域における変異の一部は、病原性や感染力に影響があることが知られている。SARS-CoV-2の遺伝子解析は全ゲノム解析が主流であるが、全ゲノム解析にはiSeq等の解析機器、試薬器材、時間が必要となり、多くの地方衛生研究所は実施が難しい状況である。そこで、本研究では地方衛生研究所で常時使用可能であるサンガーシークエンス機器を活用したSpike領域の解析を行い、複数の変異箇所を検出することで、速やかに医療機関や保健所等行政機関に変異株の情報提供を行うことを目的とする。併せて、全ゲノム解析との相関性についても明らかにする。サンガー法は新たな変異ウイルス出現の際には、柔軟にプライマー変更ができる等の利点もあり、変異ウイルスの蔓延防止の一助となる。

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5.薬剤耐性淋菌およびMycoplasma genitalium感染症に関する研究

倫理審査 令和3年度 迅速審査No.1 令和3年9月8日承認(PDF)
研究期間 令和3年4月1日から令和6年3月31日
研究責任者(所内のみ) 陳内 理生
研究の対象 淋菌の菌株および付随する情報
研究に用いる試料・情報の採取期間 承認日~令和6年3月31日
研究の目的 本研究において、当所は薬剤耐性淋菌に関して研究協力を行います。この研究協力は、菌株情報収集とそれら菌株を用いた検査法の開発および推奨治療法の提案を目的として行うものです。

6.ワクチンで予防可能な疾病のサーベイランス及びワクチン効果の評価に関する研究

倫理審査 令和3年度 迅速審査No.2 令和3年9月8日承認(PDF)
研究期間 令和3年4月1日から令和6年3月31日
研究責任者(所内のみ) 佐野 貴子
研究の対象 ムンプスウイルス検査依頼検体(髄液、咽頭ぬぐい液、便等)およびこれら患者検体からの分離株、抽出ウイルス遺伝子、ウイルス塩基配列データ、患者属性データ
研究に用いる試料・情報の採取期間 平成25年4月1日から令和6年3月31日
研究の目的 本研究はワクチンで予防可能な疾病に対するワクチン効果を評価することで、適正に予防接種施策を推進することを目的とする。分担研究では、おたふくかぜワクチンの定期接種導入後のワクチン効果を評価するために、国内で流行するムンプスウイルスの遺伝子型情報を集積し解析するとともに、次世代シーケンサによる臨床検体の解析方法の確立をめざす。

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