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[2016.6.21 掲載]

世界初!化学物質の発がん促進活性を検出する細胞形質転換試験法が国際認定!

神奈川県衛生研究所は、20年以上に渡り化学物質の発がん性予測試験法を研究し、「Bhas(ビーハス)42細胞形質転換試験法」の開発・確立を行ってきました。この試験法は、2016年1月、経済協力開発機構(OECD)において、発がん性を予測する国際的な試験法(ガイダンスドキュメント)として正式に認定されました。

化学物質の発がん性を調べるために、スクリーニング試験としてこれまで実施されてきている遺伝毒性(発がんイニシエーション)試験では、検出できない発がん物質(非遺伝毒性発がん物質)が存在することが問題となっています。
その非遺伝毒性発がん物質を検出するための試験法として、発がん促進(発がんプロモーション)活性検出法の開発と公的な認定が国際的にも切望されてきました。

Bhas42細胞形質転換試験法は、世界で初めて国際認定されたインビトロ発がんプロモーション活性検出法であり、神奈川県衛生研究所が開発した画期的な成果となります。
また、Bhas42細胞形質転換試験法は、培養条件を変えることで発がんイニシエーション活性も検出できることから、発がんイニシエーション活性とプロモーション活性を区別して検出できる世界唯一の国際認定された細胞形質転換試験法でもあります。
この試験法により、身の周りの化学物質による発がんリスクの低減化に寄与するとともに、医薬品をはじめ化学製品等の開発における動物実験を削減できるなど、様々な利点があり、健康寿命の延伸と、今後の産業振興に寄与することが期待されています。

神奈川県衛生研究所は、Bhas42細胞形質転換試験法の更なる国際認定として、OECDでのテストガイドライン化を目指しており、神奈川県ヘルスケア・ニューフロンティア推進事業において、当該試験法のメカニズム解析に基づく有用性エビデンスの構築と、併せてがんマーカー等の創出を進めています。

神奈川から世界へ ~発がん性予測試験法「Bhas42細胞形質転換試験法」~PDFが別ウインドウで開きます

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